登山・日常生活で役立つ!「真空断熱ボトル」|低山小道具研究家・森 勝さんの「とことん小道具研究」
ランドネ 編集部
- 2023年02月22日
ライターやライト、小型ナイフ、ホイッスルなどなど、あると何かと役立つ山の小道具について、低山小道具研究家の森 勝さんが熱弁します!今回は用途やサイズ、機能別にアウトドアの必需品、真空断熱ボトルを紹介。
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体温調整をしてくれる、保温保冷力のある道具
寒い季節の登山では必需品のひとつに挙げられる真空断熱ボトルを皆さんお持ちでしょうか?収納場所に困り重さもあるためお留守番……なんてことも多いのではないでしょうか?今回は登山はもちろん日常生活でも便利に使えるような製品を紹介します。写真すべて私物なのでステッカーは気にしないでください。
まず基本知識として、熱とは高温から低温の物体へと移動するエネルギーのこと。物質のない真空ではエネルギーがほぼ移動できないので、真空断熱ボトルは高い保温保冷力があります。蓋は口を小さくするほうが熱が逃げにくいですが、氷を入れにくくなったり洗いにくくなるので各社の工夫が一番よくわかる場所です。
保温力で選ぶなら
まず最初に保温力を重視するときにはサーモスの山専用ボトル(写真1)やモンベルのアルパインサーモボトル(写真2)がおすすめです。どちらも使いやすさを損なわないギリギリまで口が小さく作られています。直飲みができない代わりに蓋がカップになっていますがモンベルは別売りで直飲み用の蓋に付け替えられます。真空ボトルは凹みに弱いため、どちらも上下にラバーガードが装備されているのも登山使用にうれしい点です。どちらも直径が70㎜〜で最近流行りのスリムボトルに使い慣れていると大きく感じてしまうのが難点です。
スリムで持ち運びやすさ◎
そのスリムボトルを紹介すると直径15㎜で容量180㎖、重さも105gのこちらもサーモスのポケットマグ(写真3)。直径45㎜はどんなポケットにもスッと収まりがいいので、いつでもどこでも持っていけます。蓋も簡素で保温力は期待できませんが、多少冷めたお湯でもあるとないのとでは大違い。邪魔にならないのでよく使うボトルのひとつです。
ひとつ二役【SOTOのエアロボトル300】
スリムボトルにチタンカップとしての機能をもたせたのがSOTOのエアロボトル300(写真5)。こちらは直径62㎜のチタン製です。山専ボトルとの差はたった8㎜ですが、とても収納しやすいサイズ。口も大きめで蓋を外すとチタンのダブルウォールカップとしても使用できるひとつ二役のボトルです。
用途を選ばない【クリーンカンティーン12oz】
もうひとつ細身のクリーンカンティーンのナローボトル(写真4)は直径65㎜。ライフスタイル用のデザインがおしゃれでしっかりとしたステンレスボトルです。これ一本あれば山から普段遣いまで幅広く活躍します。
普段遣いの最高峰【クリーンカンティーンKTプロ】
最後はそんなライフスタイルボトルの最高峰、クリーンカンティーンKTプロ(写真6)。プラスチックを排しボトルから中栓から蓋兼カップにいたるまでフルステンレス仕上げ。とても重いので登山には持っていきませんが、仕事中や息抜きで散歩に行くときなどにこれひとつで済むので大活躍中です。
お気に入りのカップがあるのと同様に、手の大きさや飲む量などでちょうどピッタリとハマるボトルがあるはずです。お店でいろいろと握り比べしてみてください。
教えてくれたのは……
低山小道具研究家
森 勝さん
高尾山や奥多摩など関東の低山をおもなフィールドに、アウトドアアイテムの研究を重ねるアウトドアライター
http://morikatu.seesaa.net
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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