春の訪れを告げるメバルを釣りに三崎半島へ【登山ガイド・渡辺佐智の“やまのさち”】
ランドネ 編集部
- 2017年02月27日
登山ガイドの渡辺佐智さんが、自然の中で採れる旬の幸を追ってあちこちの山へ。さて、今回のやまのさちは?
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“眼張”と書くメバルはその名のとおり、ユーモラスな顔がかわいくておいしい。冬将軍支配下の雪国を抜け出し、雲ひとつないぽかぽかの太平洋へ
【神奈川県三崎町のメバル】
フサカサゴ科
時期:春から初夏。最大30㎝前後になる。
場所:沿岸の岩礁域
○教えてもらった名人
霜田亮太さん
8才からフライフィッシングをする釣り名人。現在は横浜市関内で「レストランバーVAMONOS」を営む。お問い合わせはTEL.045-323-9851
河津桜が満開の三崎へ春告げ魚を探しに
冬真っ只中の日本海側から三崎へ向かうと、三浦半島の先端には春が来ていた。河津桜は満開で、春キャベツが売られている。漁港の堤防の正面には、真っ白な富士山がすっきりと立っていた。
名人の霜田さんは『フィールドライフ』誌に釣りの連載をもっているので、すでにご存知の方も多いだろう。数年前にフライフィッシングを教えていただいたのが知り合ったきっかけだ。
あったかい場所で釣りがしたいな~。冬、雪に埋もれた山の中の実りは少なく、困った私の思考は寒さから逃避する。そういえば東京湾ではメバルがそろそろでてきているようだ。魚探を駆使した釣り船からのメバル釣りではなく、もっと身近で暮らしの延長のようなやまのさち(海だけど)がしたい。と思っているところへ、堤防から釣れるよ、と教えてもらう。私の心はメバルの唐揚げとビールで決まった。
堤防から海を覗くと、透明度が高く水底まで見える。最初、魚影はなかったが、撒き餌をしてしばらく待つと、赤っぽいのや黒っぽいのがわらわらと集まってきた。魚は見えるとおもしろい。魚からもこちらが見えているので、警戒心は高くなるが、釣り糸の先の餌の周辺を行ったり来たりして、餌をついばむ魚のようすに、「釣りたい」気持ちが盛り上がる。
最初の一尾は、10cm位の金色のメバル。この色のメバルはおいしいよ、と霜田さん。昼ごろには汗ばむ陽気になる。堤防ではグループで、または一人で皆が思い思いの釣果を狙っていて、のどかだ。メバルを何尾か釣った後、横須賀の海辺つり公園に移動して、夕方まで早春の釣りを楽しんだ。
餌は、アオイソメとスジエビを用意。この日、魚に人気があったのはスジエビ
1.撒き餌はオキアミ。水の流れをみて、釣り糸をたらす場所に魚が集まるように撒くと出てくる。
2.水が透き通っていて、底まで見えた。魚の集まってくるようすや、餌をついばむ姿が楽しい。
肉質はしっかり食べごたえがありおいしい。煮つけや揚げ物にすることが多い
1.いっしょに釣れたウミタナゴ。メバルと同じく鱗を取り内臓を出す。骨は取らないので下処理は簡単。
2.一度揚げたら、しばらくおいてもう一度揚げる。二度揚げにすると、頭から骨ごと食べられる。
<アドバイス>
霜田さんにおまかせだった釣り道具の準備は、4m強の渓流竿に、ウキとオモリ、餌というシンプルなしかけ。可働式のウキを移動させて、魚の活性がよい水深に餌がくるようにする。日陰と日向で体感温度の差があるので、集中力がきれないように防寒する。
○渡辺佐智(わたなべさち)
自然のなかで体を動かし、
おいしいものを食べることを愛する。
安全登山のための情報を
ウェブサイトでも発信
www.yamanosachi.jp
やまのさちサイトで番外編を公開中!
http://www.yamanosachi.jp/bangai.html
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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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