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疲労回復栄養素で臓器に溜まった疲れを癒す!疲労回復には食事が何より大事!

内臓疲労は筋肉の疲労より怖い!?

ランニングはウエイトコントロールを容易にしたり、基礎体力や免疫力を高めるうえでも非常に有効なスポーツです。しかし、体への負荷は高いため、適切なリカバリー策を講じなくては疲労はどんどん蓄積していきます。

ランニングによってダメージを受ける体の組織といわれてすぐに思いつくのは筋肉だと思います。しかし、じつはダメージを受けるのは筋肉だけではありません。そのほかの臓器もダメージを受けているのです。とくに、肝臓や胃腸、骨、血液は、疲労が蓄積しやすく、ダメージを受けやすい臓器と考えられています。

ダメージを痛みなどで感じやすい筋肉に対して、そのほかの臓器は疲労の蓄積を自覚しにくいというのが怖いところです。そして、疲労が限界まで蓄積した段階で自覚症状が発生することが多いため、ランニングを行った後には、筋肉同様、毎回ケアをして疲労を回復させる策を講じることが必要となります。

疲労回復のベースは「食事」と考える

疲労を回復させる有効な方法としては、十分な睡眠、入浴、規則正しい生活、ストレッチなどがあげられます。しかし、ここで知っておくべきは、どんなに効果的な疲労回復法を実践したとしても食事がしっかりとれていなければ、その効果は非常に限定的なものとなってしまうということです。

食事からとった栄養は、ランニングによってダメージを受けた体の組織の修復や、疲労回復には欠かせません。必要十分量の栄養が体内に供給されないと、体の組織の修復や、疲労回復は滞り、体調不良を引き起こします。とくにいつもより距離を走ったり、強度の高いトレーニングをした後は、臓器の疲労蓄積量がいつもより多いため、必要とされる栄養素もいつもよりもたくさん体に供給する必要があります。

疲れた臓器が蘇る!内臓疲労回復フルサポート栄養素

ここからは、ダメージを受けやすい筋肉、肝臓、胃腸、血液、骨の5つの臓器の疲労をとり、ダメージから回復させるうえでとくに重要な栄養素を臓器別に解説していきましょう。

筋肉の疲労回復と修復は「栄養補給のタイミング」が大事

筋肉はもっとも疲労が蓄積しやすく、ダイレクトにダメージを受けやすい臓器です。ただし、リカバリーに要する時間がほかの臓器と比較して非常に短く、早い人では、運動後1.5日ほどで完了します。つまり、回復期間が短いということは、栄養摂取のタイミングを逃すと、筋肉量が減るなどの弊害が発生する可能性が高くなるということになります。

筋肉の場合は、トレーニングやレース後の20分以内にまずは糖質とBCAA(分岐鎖アミノ酸)を摂取します。そして、その後の食事で筋肉の回復を促す栄養素を豊富に含んだ食品をとりましょう。とくに、筋肉の材料となるタンパク質は食事だけでは不足することも。肉や魚などの動物性食品が苦手という人は、プロテインサプリメントを併用するのもおすすめです。

筋肉の材料になる

タンパク質

肉、魚、卵、大豆製品、乳製品

タンパク質の代謝を促し、筋修復を促進する

ビタミンB6

カツオ、マグロ(赤身)、鶏肉、緑黄色野菜、カリフラワー、サツマイモ、バナナ、アボカドなど

筋修復を助けるコラーゲンを合成する

ビタミンC

かんきつ類、キウイフルーツ、イチゴ、柿、ピーマン、ブロッコリー、ゴーヤなど

筋疲労をすみやかにとる

ビタミンA

レバー、ウナギ、卵、緑黄色野菜

ビタミンE

ウナギ、アーモンド、カボチャなどの緑黄色野菜

肝臓のすみやかな回復のカギは“タンパク質摂取”

肝臓は、ランニング中の主要なエネルギー源となる「グリコーゲン」の貯蔵と放出を繰り返す臓器です。そのため、ほかの臓器よりも疲労しやすい臓器です。実際、フルマラソンやオーバートレーニングに陥ると、一時的ではあるものの、肝機能の数値が悪くなったりすることもあります。そのため、ランニング後にはダメージを受けた肝細胞の修復を助ける栄養素を多めにとりましょう。とくに必要な栄養素は、タンパク質です。ただし、脂質は肝臓への負担になるため、ランニング後の食事で肉や魚を食べるときはできるだけ脂質の少ない部位を選びましょう。

肝細胞の修復をサポートする

タンパク質

赤身肉、赤身魚(脂の少ない肉・魚)、卵、大豆製品、乳製品

肝臓の働きを良くする

ビタミン全般

緑黄色野菜、果物

疲労に強い胃腸を作るカギは“粘膜の強化”

ランニング中は胃腸への血流が滞るため、ダメージを受けやすくなります。とくに重視したいのは、粘膜を補修し、丈夫にする栄養素の摂取です。亜鉛のほか、オクラやモロヘイヤなどのネバネバ成分は胃腸の粘膜を保護する作用があることがわかっています。

胃腸の粘膜の材料になる

タンパク質

赤身肉、赤身魚(脂の少ない肉・魚)、卵、大豆製品、乳製品

胃腸の粘膜を強化する

ビタミンC

かんきつ類、キウイフルーツ、イチゴ、柿、ピーマン、ブロッコリー、ゴーヤなど

レバー、牛肉の赤身肉、カツオ、マグロなどの赤身魚、アサリ、卵、大豆製品

ビタミンA

レバー、ウナギ、卵、緑黄色野菜

亜鉛

牡蠣、アサリ、シジミ、牛肉、ウナギ

“赤血球”を作るサポートをする栄養素の摂取を

ランニングは足裏への衝撃が強いスポーツで、着地のたびに赤血球が破壊されるため、スポーツ性貧血と呼ばれるタイプの貧血に罹患するリスクが高くなります。貧血になると、全身に栄養が行き渡らなくなることで新陳代謝が滞り、全身の回復力が低下します。さらに症状が進むと、立ちくらみ、強い倦怠感などが発生することも…。

貧血改善の基本は、血液の材料となる鉄を不足させないこと。ただし、鉄は体内で利用される割合がほかの栄養素と比較して低いため、利用率を高める助けをする栄養素を含んだ食品を一緒に食べるといった工夫をすることが必要です。

血液の材料になる

タンパク質

赤身肉、赤身魚(脂の少ない肉・魚)、卵、大豆製品、乳製品

レバー、牛肉、カツオ、マグロなどの赤身肉・赤身魚、アサリなどの貝類、大豆製品、ほうれん草などの青菜類、海藻

ビタミンB12と協力して赤血球を作る

葉酸

ホウレン草、ブロッコリー、モロヘイヤなどの緑黄色野菜、納豆、枝豆、アボカド、イチゴ、レバー

鉄の吸収率を高める

ビタミンC

かんきつ類、キウイフルーツ、イチゴ、柿、ピーマン、ブロッコリー、ゴーヤなど

骨の救世主は、“カルシウムとタンパク質”

疲労骨折という疾患があるほど、骨は疲労が溜まりやすい臓器です。そして、骨や軟骨は使えば使うほど摩耗し、機能が低下します。さらに、骨の材料となるカルシウムやタンパク質が不足すると新しい骨を作ることができなくなり、骨の器質そのものが脆弱になってしまいます。それを防ぐには、骨の材料となるカルシウムの摂取は必須となります。

ただし、カルシウムは利用率が低く、代謝を助ける栄養素が不足すると、体外に排出されて無駄になってしまいます。そのため、カルシウムをとるときには、同じく骨の材料となる、タンパク質、カルシウムの吸収・定着を促し骨の形成を促すビタミンDをはじめとした栄養素を一緒にとることが必要となります。

骨の材料になる

タンパク質

赤身肉、赤身魚(脂の少ない肉・魚)、卵、大豆製品、乳製品

カルシウム

牛乳、乳製品、骨ごと食べる魚、大豆製品、青菜、海藻、ゴマ

カルシウムの吸収・定着を促し骨の形成を促す

ビタミンD

干し椎茸、干しきくらげ、舞茸、シメジなどのキノコ類、サケ・サバ・サンマ・イワシ・シラス干しなどの魚類

マグネシウム

野菜、ナッツ類

ビタミンC

かんきつ類、キウイフルーツ、イチゴ、柿、ピーマン、ブロッコリー、ゴーヤなど

 

<監修>
篠原絵理佳(しのはらえりか)
管理栄養士。Health&Beautrition主宰。日本抗加齢学会認定指導士、野菜ソムリエプロ、睡眠改善インストラクターなど、多彩な資格を持つ。総合病院、腎臓内科クリニック勤務を経て独立。管理栄養士としては臨床の場でチーム医療に携わり、食事制限があっても美味しく楽しく食と向き合うことをモットーとする。食生活からの健康作りについてわかりやすく発信することを得意とする。
https://ericashinohara.com/

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楠田 圭子

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