曲げわっぱでお弁当がおいしい!料理家が実践する鉄板レシピ8選
MY LIFE RECIPE 編集部
- 2018年05月09日
曲げわっぱのお弁当箱は、どんなおかずもおいしそうに見せてくれる頼もしい存在。詰め方のコツをマスターすれば、いつものご飯とおかずが驚くほど見栄えよく大変身! 曲げわっぱをこよなく愛する料理研究家の長谷川りえさんに、バランスよく盛りつけるポイントを伝授してもらった。毎朝20分以内に仕上げるというお弁当作りの工夫や技ありレシピもお見逃しなく。
Index
曲げわっぱの盛りつけ、ここがポイント!
【1】ご飯は傾斜をつけて盛りつける
付属の仕切り板は取り外し、使わないのが長谷川さん流。最大のポイントは、ご飯を盛ったら、しゃもじで押さえて傾斜をつけること。こうすると後で詰めるおかずに立体感が出て、バランスよくまとまる。のっけ弁当のときも同様に、おかずのスペースを少し残して傾斜をつけて。
【2】おかずを詰める前にカップを敷く
おかずを詰めるスペースに紙製の仕切りカップを敷いて油じみを防ぐ。縁は汚れが残りやすいので、しっかりカップを広げて隠そう。
【3】おかずをご飯に立てかける
ご飯の傾斜に沿って立てかけるように、メインのおかずなど形のしっかりしたものから順に盛りつけていく。おかずの汁気がご飯にしみこまないように、下に青じそなどを敷くと◎。
【4】最後に全体の量を調整する
おかずは最初から詰め込みすぎず、少しゆとりをもたせておく。ひととおりおかずを詰めてから全体のバランスを見て、ボリュームが足りないようなら最後に追加して調整しよう。
ご飯のトッピングで見栄えをアップ
ご飯の白の面積が大きく、少し寂しく感じるときには、仕上げにこんなトッピングを。
◎ごま塩
見た目が引き締まり、どんなおかずにも合う万能選手。
◎昆布のつくだ煮
ご飯がすすむしっかり味。広げてのせると見た目のアクセントに。
◎ふりかけ
おかずが地味なときの彩りに重宝。黄、オレンジ、赤、紫、緑などを用意して。
盛り付けが決まる! あると便利な漬けものいろいろ
最後に漬けものをあしらうと盛りつけがピタリと決まる。長谷川さんは紫、ピンク、黄色、緑、黒の5色のうち、いくつかを常備して使い分けているのだとか。
【紫】しば漬け
【ピンク】新しょうがの甘酢漬け
【濃いピンク】紅しょうが
【黄色】たくあん
【緑】野沢菜漬け
【黒】昆布のつくだ煮
朝20分で完成! 長谷川家のお弁当を拝見
長谷川さんが毎朝お弁当作りにかける時間は、わずか20分! 夕飯のついでに常備菜を作ったり、野菜を多めにゆでておいたりして、朝作ったものと上手に組み合わせるのが時短のポイントだという。そんな長谷川家の、ある日のお弁当を拝見。食材の使い方やアレンジ方法なども参考にしたい。
◎作り置きも上手に活用「はんぺん牛巻き弁当」
安売りの牛切り落とし肉を多めに買っておき、はんぺんに巻いてボリュームたっぷりのおかずに。前日の夜に作った煮卵と、ゆでたアスパラガスを添えて。
<はんぺん牛巻き>
【材料&作り方】1人分
1.はんぺん(1/2枚)は2cm幅に3本切り、2本は牛切り落とし肉(40g)で巻く。
2.フライパンにサラダ油(少々)を熱し、1の肉巻きと残りのはんぺんを入れて弱火で肉全体に火が通るように転がしながら焼く。このとき、ツギハギで巻いた肉が剥がれないように注意。はんぺんは両面に焼き色がついたら取り出す。
3.しょうゆ(小さじ2)、みりん、砂糖(各小さじ1)を加えて中火にし、えのきだけ(少々)を加える。タレがなじんで照りが出るまでからめる。
<煮卵>
【材料&作り方】作りやすい分量(冷蔵で3日保存可能)
1.保存袋に麺つゆ(希釈したもの、100ml)とゆで卵(1~2個)を入れ、余分な空気を抜く。
2.冷蔵庫で1~3日漬ける。
<ゆでアスパラガス>
【材料&作り方】1人分
1.グリーンアスパラガス(1本)は食べやすい長さに切る。
2.小鍋に湯を入れて火にかけ、沸騰したら1を入れて1分ゆでる。
3.ざるに上げ、水気をきって冷ます。
◎彩り豊かで目にもおいしい「きんぴら弁当」
メインは前日の夕飯で多めに作っておいたきんぴら。肉とカラフル野菜の炒めもの、のりを巻き込んだ卵焼きをプラスして華やかに。
<きんぴらごぼう>
【材料&作り方】作りやすい分量(冷蔵で5日保存可能)
1.たわしで皮を洗ったごぼう(2本)とにんじん(1本)はせん切りにし、ごぼうはたっぷりの水にさらし、ざるに上げる。
2.フライパンにごま油(大さじ1)と赤唐辛子(少々)を入れて中火にかけ、ごぼうとにんじんをよく炒める。
3.しんなりしたら、みりんとしょうゆ(各大さじ2)、砂糖(大さじ1)を加え、汁気がほぼなくなるまで炒める。
<チャーシューとパプリカ、ピーマン炒め>
【材料&作り方】1人分
1.チャーシューの切り落とし(15g)とパプリカ(赤・黄、各1/8個)、ピーマン(1/4個)は食べやすい大きさに切る。
2.フライパンにオリーブ油(少々)を熱し、1を入れて塩・こしょう(各少々)をし、中火で火が通るまで炒める。
<のり卵焼き>
【材料&作り方】作りやすい分量
1.フライパンの大きさより、ひとまわり小さめに焼きのり(全形、適量)を切る。
2.卵(2個)はボウルに割りほぐし、みりん(小さじ2)としょうゆ(少々)を加えて混ぜる。
3.フライパンにサラダ油(少々)を熱し、2を流し入れ、8割ほど火が通ったら、弱火にしてのりをのせる。
4.奥から3回巻き、火を止める。そのままおいて余熱で完全に火を通し、全体に弾力がしっかり出たのを確認したら、のりがふやけないよう温かいうちに食べやすい大きさに切る。
時間をかけずに、見栄えよく仕上げる。それが長谷川さんの曲げわっぱ弁当作りのモットーであり、毎日作り続けるための秘訣でもある。はじめは長谷川さんのように手際よくいかなくても、日々の積み重ねで少しずつスピードアップできるはず。肩の力を抜いて、自分のために、家族のために、お弁当生活を楽しんでみよう。
簡単、きれい、おいしい!鉄板おかずの“のっけ弁当”8選
最後に、しょうが焼き、肉巻き、ソースカツ、オムレツなど、これを作っておけば間違いない!と長谷川りえさんが太鼓判を押す鉄板おかずを紹介します。いずれも作るのが簡単で、見栄えがよく、家族が喜ぶもの。毎日お弁当のメニューを考えるのは大変ですが、これらのおかずをサイクルに組み込めば負担が軽くなります。盛りつけはご飯とおかずを分けてもOKですが、いちばんラクなのが、ご飯の上におかずをのせる「のっけ弁当」。簡単で見た目にもボリュームが出るので、時間がない朝は「鉄板おかずでのっけ弁当」に決まりです。
肉巻き弁当
肉が少ししかないときでも、野菜やきのこなどを巻くだけでボリュームのあるおかずに。肉は豚肉でも牛肉でもOK。味付けで簡単に変化を付けられるのもうれしい。
肉巻きの材料(1人分)
・豚薄切り肉……3枚
・パプリカ(赤)……1/8個
・ピーマン……1/4個
・しめじ……20g
(A)
・みりん……大さじ2
・砂糖……小さじ1
・しょうゆ……小さじ2
・サラダ油……少々
焼きとり丼弁当
ご飯が進む、甘辛たれがしみ込んだ焼きとりをご飯にのせて丼にします。副菜に三つ葉入りの卵焼きを添えて、ぐっと彩りよく。
焼きとりの材料(作りやすい分量)
・鶏もも肉……1枚
・酒……大さじ1/2
・しょうゆ……大さじ1
・砂糖……大さじ1
・サラダ油……少々
・七味唐辛子……適量
味つきから揚げ弁当
冷めてもおいしい工夫のされた味つきから揚げをのせて。ケチャップ味のきのこスパゲッティもご飯が進みます。
味つきから揚げの材料(1人分)
・から揚げ……2~3個
・マヨネーズ……大さじ1
・ごま油またはラー油……少々
・煎りごま(白)……適量
牛丼弁当
牛肉の切り落としで作る牛肉の甘辛煮は、お好みで冷蔵庫にあるきのこや長ねぎを少し加えてもおいしい。電子レンジで作れるので、忙しい朝でも間に合います。
牛肉の甘辛煮の材料(作りやすい分量)
・牛切り落とし肉……200g
・しょうゆ……大さじ2と1/2
・砂糖……大さじ2
・七味唐辛子……少々
のり弁バリエーション
曲げわっぱに限らず、毎日お弁当を作り続けていくうえで「のり弁」の作り方を覚えておくととても便利です。いつかきっとやってくる、「どうしてもおかずが物足りない!」という朝。そんなときに、のりさえあれば乗り切れる(笑)、必須のテクニック。のりの下に敷くものなどで変化をつければ、さらにお弁当上手に!
カツ丼弁当
前日の夕飯に少し多めにカツを作っておけば、翌朝にリッチなカツ丼弁当が作れます。カツは、豚肉でもチキンでもOK。冷めてもおいしい衣の工夫は必見です。
カツ丼の材料(1人分)
・とんカツ、チキンカツなど好みのカツ……1枚
・卵……1個
・玉ねぎ……1/4個
・しめじ……10g
・麺つゆ(希釈したもの)……50ml
さけほぐし弁当
塩さけは、簡単なのに華やかで、ご飯もすすむ優秀食材。常備しておくとお弁当づくりの助けになります。粗めにほぐすと食べやすくなります。
天丼弁当
夕飯の天ぷらを少し残しておけば、翌朝に麺つゆで軽く煮て、ごはんに乗せるだけでボリューム満点の天丼弁当に!野菜天だけでも満足感は十分です。
天ぷらの材料(作りやすい分量)
夕飯はもちろん、お弁当にも活躍する天ぷら。具材はそのつど冷蔵庫にあるものを使う。
・えび……2本
・かぼちゃ(スライス)……2枚
・ちくわ……1本
・なす……1本
・さつま芋(スライス)……2枚
(衣)
・卵……1個
・水……150ml
・薄力粉……100g
●長谷川りえ(はせがわ りえ)
料理研究家。大手食品会社で商品開発を担当し、多くのヒット商品を生み出す。その後、レストラン、フランス菓子店、料理研究家のアシスタントを経て独立。雑誌や書籍、テレビなど幅広い分野で活躍中。夫や子どものために作った日々のお弁当を写真に収め、ブログで紹介している。「家族へ 健康弁当」https://riesan.exblog.jp/
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