ランニングフォーム診断&改善メニュー|股関節まわりが硬い
- 2021年06月08日
ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
Index
【今回のチャレンジャー】
小宮泉さん
ラン歴1年5カ月ながら、小中高と陸上部で中距離選手だったため走力は高め。ランでの目標は「楽しく健康美を目指す」と言いながら、じつは記録更新も狙う。
小宮さんのランデータ
ランニング歴
1年5カ月
月間走行距離
200km前後
ランニング頻度
基本的に週4〜6回
レースベストタイム
フルマラソン 3時間52分(9カ月前)
スポーツ歴
20年以上
目標
健康的に美しく故障なく速く走る
「小中高と陸上競技をやっていたので、走ることはもともと好きでした。目標は『楽しく健康美を目指す』ことですが、楽しく走る中には、やはり速く走ることも含まれています。ケガすることなく長くランニングを楽しめるフォーム、トレーニングメニューを知りたいです!」
【BEFORE】小宮さんのフォームをチェック!
【真鍋コーチのフォーム診断】
一見整っているようですが効率的には走れていません!
股関節まわりが硬いですね。また、骨盤が後傾しておりその影響で着地ポイントも前よりです。腕振りは意識しているようですが、効果的に肩甲骨を動かせていません。また、でん筋とハムストリングスも弱いようです。
NGポイント1:股関節まわりが硬い
股関節まわりが硬く、蹴り出しの際、脚の可動域がやや狭くなってしまっています。せっかく生まれた推進力がうまく地面に伝わりません。
NGポイント2:骨盤が後傾している
骨盤がかなり後傾気味。そのため着地ポイントがかなり前寄りで、一歩一歩ブレーキをかけながら走っているような状態です。
NGポイント3:肩甲骨が動かせていない
NGポイント4:後ろ側の筋肉が使えていない
でん筋、ハムストリングスなど、後ろ側の大きな筋肉が使えていないため、推進力が生まれにくい状態。ヒザ下の動きに頼りきった走りです。
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
股関節の可動域を広げる
自転車をこぐように片脚を回すエクササイズ。直立した状態から片足を真後ろに引き上げ、ヒザが縦に円を描くように脚を回していく。脚の付け根からしっかりと回していくイメージで行う。ラン前後に左右各10回程度。
前傾姿勢の意識を高める
パートナーに支えてもらい前傾。そのままヒザ下だけで10ステップ踏んでから前傾を維持したまま走り出す。ひとりの場合は壁などに手を添えてヒザ下のみのステップを行うだけでも効果的。ラン前に2回程度行う。
肩甲骨まわりの柔軟性を高める
手のひらを内側に向け両手をまっすぐ上にあげる。その状態から、手のひらを外に向けつつヒジを曲げて腕を下げていく。両肩の肩甲骨を寄せて、腰が反り過ぎないように注意しながら胸を開くイメージで。10回程度を日常的に行う。
でん筋とハムストリングスを鍛える
仰向けに寝た状態でヒザを立て、つま先を浮かせる。両手は体の横にリラックスして添えたまま、でん筋と太モモ後ろの筋肉、ハムストリングスに力を入れながらお尻を浮かせては下ろす。日常的なエクササイズとして10回程度行う。
真鍋コーチからのトレーニングアドバイス
積極的休養を取り入れて!
最多6回/週というトレーニング頻度に驚き。このままでは走力アップどころではなく故障してしまう可能性があります。休むのもトレーニングという意識で、週3日は休むようにしましょう。休養としてウォーキングもおすすめ。外を走れない日はエクササイズを行いましょう!
メニュー案
- 週3〜4回の練習
- 2回はジョギング(40分)
- 1回はペース走 5〜8km(5分/km)
- 1回は距離走 10〜20km(5分20〜30秒/km)
小宮さんの感想
自分では気付かない弱点を克服できそう!
「自分では理想的なフォームで走れていると思っていても、プロのコーチがそばで見るとこんなに不十分なんだなと実感しました! 今回のレクチャーをしっかり実践すれば、健康美と記録更新に楽しく取り組めそうです。ヤル気でました〜!」
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
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