ランニングフォーム診断&改善メニュー|股関節まわりの動きが硬い 2
- 2021年06月11日
ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
Index
【今回のチャレンジャー】
原口奈々恵さん
ラン歴4年。週3日の練習で、1カ月にトータル30kmぐらい走っています。目標は、心と体のバランスを整えることができるような走り方を、健康のために身につけることです。
原口さんのランデータ
ランニング歴
4年
月間走行距離
約30km
ランニング頻度
週3回
普段のトレーニング時間と距離
仕事前に30分ほどの軽いランニング
レースベストタイム
フルマラソン5時間10分
ラン以外に取り組んでいるスポーツ
ヨガ
目標
毎年一回フルマラソンを完走できるような、健康的な体づくり!
「毎年一回フルマラソンを完走することが目標ですが、ペースを速くしたいというよりは、心と体のバランスを整える走り方を身につけ、引き締まった健康的な体になりたいです。そのため、無理なくできるトレーニング方法を知りたいです」
【BEFORE】原口さんのフォームをチェック!
【真鍋コーチのフォーム診断】
きれいなフォームで安定した走りですが、改善すればもっと推進力がうまれます
整ったきれいなフォームで、安定した走りです。しかし、肩甲骨まわりの動きや、股関節まわりの動きが硬いので、姿勢や腕振りを意識して、上半身を鍛えることで、推進力のある走りを身につけましょう。
NGポイント1:股関節まわりの動きが硬い
股関節まわりの動きが硬く、上半身と連動できていません。蹴り出しの際、脚の可動域がやや狭く、推進力が地面に伝わっていません。
NGポイント2:腕が振れていない
脇を締めてヒジを後ろに引く効率的な腕振りができていません。脚にばかり負担がかかる可能性があるので、前進する力が分散しないような効率的な腕振りを意識しましょう。
NGポイント3:肩甲骨まわりの動きが硬い
肩甲骨まわりの動きが不十分なため、効率的に腕が振れておらず、せっかくうまれた推進力をロスしてしまう可能性があります。
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
股関節の可動域を広げる
上からひっぱられているようなイメージで、姿勢を正し直立し、階段を上るように、脚を引き上げる。左右交互に5〜10回程度おこなう。この時カカトからではなく、足裏全体でフラットに着地することも意識すると効果的。また同時に、ハードルを越えるようなイメージで脚を真横に動かそう。お腹やお尻に力を入れ、重心が後ろに傾かないように注意。
腕振りを意識する
お腹の前に小太鼓があるようなイメージで、腕を後ろに引き、脇を締める。腰骨を中心に、腕を前後にスムースに振る。走る前に左右30回ずつ行おう。次に紹介する肩甲骨まわりの柔軟性を高めるストレッチなどと合わせて行うと効果的。
肩甲骨まわりの柔軟性を高める
足をそろえて直立し、左右の手を肩に添える。その状態から肩甲骨を起点にヒジが円を描くように回す。ヒジとヒジが付くくらいのイメージで近付け、姿勢を意識しながら、腕を後ろに引くよう、前後各10回程度行う。また直立した姿勢で、斜め後ろにひっぱられるようなイメージで腕を伸ばし、伸ばした手を壁に付ける動作も行いたい。鎖骨まわりがほぐれるので、柔軟性を高められる。
真鍋コーチからのトレーニングアドバイス
日常生活でも意識しトレーニングを継続しよう!
重心が左右に偏りがちなフォームなので、散歩中、通勤中など日常生活でもバランスのとれた姿勢を意識することが大切です。練習は、これまでどおり週2〜3回、5〜10kmを習慣にし、無理なく継続してトレーニングに励みましょう!
メニュー案
- 週2〜3回の練習
- 週に5〜10kmを、継続して走ること
- 日常生活から重心のバランスを意識する
原口さんの感想
具体的なアドバイスで無理なく続けられそう!
「自分では気付かない部分が多く、指摘されて初めて気づくこともあったので、今回のチェックを受けて本当に良かったです。走る際、少し意識するだけでも、足の運びが楽になり、前に進むのがスムースになりました。改善方法も具体的でわかりやすく、自宅でも簡単に行えるものだったので、無理なく続けられそうです」
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
Share