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おとなに染みるヨガの魅力〜単なるエクササイズで終わらない!〜

ヨガをする人ってなぜ増えているの?

若いころに比べて太りやすくなった…、ダイエットの効果が出にくい…など、年齢を重ねるにつれ体の変化を感じる女性は多いかもしれない。その対抗策としてジム通いを始めてみても、ハードなプログラムは体力的にキツかったり、忙しいライフスタイルとはマッチしなかったりでなかなか続かないなんてことも。

そこで一つの選択肢としてオススメなのがヨガ。「体が軟らかくないと難しそう」、「数秒間ポーズをとるだけのストレッチみたいな運動でしょ」などの先入観はいったん置いて、世界中で年々ヨガする人が増加している理由を探ってみよう。

奥深くから変わっていく体

ヨガと言えば、まずポーズ(アーサナ)が思い浮かぶのでは。静止した姿からヨガ=ストレッチと思われたがちだけど、その効果は実に広い。ポーズの基準とされる「安定して快適である」状態を、体の各部位を正しいポジションに導きながら維持するのだが、過去にアスリート経験がある人でも、体を支えきれないポーズがいくつも出てくるほどダイナミック。

特に深層筋へのアプローチは得意技で、骨を意識して動いていくことにより、骨の近くにある深層の筋肉を鍛えることができることから、ヨガが体幹を鍛えるエクササイズと言われるのも納得。続けていくと、必要な部位に必要な筋肉が備わり、不要な脂肪は落ちていく。体の内側から引き締まるような感覚を得られるだろう。

カラダ硬いから…なんて不安はいらない

レッスン中に先生が「呼吸してますか?」と声をかけてくれることがあるように、ヨガのプログラムは呼吸に始まり呼吸で終わる。ポーズに入る時、最中、次のポーズへ移行する時も、ずーっと呼吸を途切らせない。呼吸には、それと同調して動くことでスムーズに体を運び、ポーズ中のストレッチ効果を深められる役割があるから。

呼吸の助けを得た体内では、全身の隅々まで血流が巡り酸素が行き渡る。すると筋肉の緊張がほぐれて関節まわりが緩み、体の柔軟性が増していく。体が軟らかい人がヨガをするのではなく、ヨガをするから体が軟らかくなっていくというわけ。

呼吸で得られる効果は心にも

ヨガは肉体を使った瞑想とも言われるように、呼吸に意識を集中しながらアーサナを行うことで心を無にし、その無心状態が続くことで瞑想状態に導くとされる。最新の脳科学では、瞑想で頭をボーッとした状態にすると、忙しく動いている脳を休めるだけでなく、普段使っていないネットワークの働きが活性化することがわかってきた。

近年ビジネスの世界でも注目されているマインドフルネス瞑想は、心が過去や未来に飛ばないように、呼吸や体に意識を集中していくことで「今」という瞬間を実感する瞑想方法。集中力や冷静な判断力、客観的な視点が得られるようになり、仕事のパフォーマンスを高める一助となっている。

このアプローチを普段の生活に取り入れることができれば、どんな状況にも冷静に対応できるようになってくる。仕事、子育て、人間関係など日々さまざまなストレスが生じるが、イラッときたらまず呼吸に意識を向けてみる。心の波を鎮めて、暴走しそうな感情を制御することもできるのだ。

そう、ヨガは体だけでなく心も変える。でもヨガの世界はまだまだ深い。それは、生き方の指針でもあるという点において。

生き方を見直すきっかけをくれるヨガ哲学

そもそもヨガでは、体、心、考え方などを浄化することで、最終目標である悟り(サマーディ)の状態に達する準備ができたと考える。サマーディとは、すべてのことから解放され、形や時を超えた悟りの境地こと。その過程で、呼吸、瞑想、ポーズなどの身体的な実践に加え、ヨガの考え方の根幹である哲学や精神を学び、それを生きる指針とすることで、真我(魂)を浄化し成長させていくことができるとされる。

ちょっと話が壮大になってきたが、要はよりよく生きるヒントを示してくれるということ。

ヨガの古典の一つであり、聖書の次に世界的ベストセラーと言われている『バガヴァッドギーター』には、生き方の指針の一つが書かれている。それは、今行ったことが後から自分に返ってくる、自分の役割を全うすることで結果に執着しないという生き方。つまり、今ベストを尽くせば、後にそれに応じた結果が生まれる。だから先を考えて不安になったり、過去をうらやんだりすることは必要ない。

また、『ヨーガスートラ』には八支則と呼ばれる悟りに至る8ステップが書かれているが、その最初の二つには「暴力はふるわない」、「今の自分に満足する」など10項目の道徳的な戒律(ヤマ・ニヤマ)が含まれている。最終的な目標である悟りに達して気持ちよく生きるために、体、人、自分、食事、性、自然、神様などに対する考え方が確立されていて、そのルールに従い生きることで自らの目標を達成できるとしている。

幸せを感じて生きるためのツールとして

現代の暮らしにおいては、悟りの境地にたどり着く前に得られることの恩恵もとても大きい。例えば、心身のバランスが調整されて健康になること。身体的には体力をつけ、巡りをよくすることで、不調の解消や病名がつくような疾患を改善するための土台作りもできる。

精神面では安定しやすい心を育て、ストレスフルな社会を生きやすくする。そうして人としての安定感が生まれると、行動力、判断力、集中力、忍耐力、ストレス耐性、メタ認知力(客観視)などをつけられ、ビジネスでの成功や豊かな人間関係など、さまざまなことが前向き上向きになっていく。

つまり、ヨガはマット1枚分のわずかなスペースでできるセルフケア方法であり、気持ちよく生きていくための最強最適なツール。自らをコントロールしながらヨガを暮らしに取り入れていけば、自分自身をどんどん変容させることができる。

これが、ヨガが単なるエクササイズではないという証。キャリア、結婚、子育て、介護など、人生の岐路に立ち自分なりの幸せを模索する世代だからこそ、ヨガを受け入れ、続けていく人が多いのかもしれない。ヨガというツールを使いこなせば、人生は見事なほどに輝いていくはず。

 

Text:内池朋子
女性誌編集者を経て2019年RYT200を取得。ヨガやアロマテラピーなどを取り入れた心地よいライフスタイルを発信。趣味はヨガと海を目的にした旅。

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大嶋朋子

編集デスク

大嶋朋子

株式会社Lotus8編集統括マネージャー。心理カウンセリング、傾聴を学び、判断基準を「ヨガの八支則」のヤマ・ニヤマにおいて、日々、女性の心と体について知識を深めている。

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