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風邪とインフルエンザとヨガの関係

Q風邪ってそもそも何ですか?

A:「風邪」とは俗称で、英語では、Common Cold、fluなどと言います。西洋医学的には、鼻水や咽頭痛(ノドの痛み)、咳・痰、発熱などを主徴とする上気道の感染症のこと。頭痛や、手足の筋肉痛、関節痛などの全身症状を伴うことも多くあります。

感染の原因となる病原体としては、主にウイルスです。アデノウイルス、コクサッキーウイルスなどが有名。

Q風邪とインフルエンザの違いは何ですか?

A:上気道感染症でも、インフルエンザウイルスが感染すると、全身的な症状である頭痛や関節痛も激しくなり、悪寒を伴う高熱(39度以上)も出ることがあります。これをインフルエンザと呼びます。

悪寒は、筋肉を収縮させて熱を産生するために、生体が起こしている症状です。

インフルエンザは、A、B、C型など多種類。毎年異なるインフルエンザウイルスによるインフルエンザが起こり、それぞれのインフルエンザウイルスに対する予防ワクチンが、その年ごとに作られることはよく知られています。

インフルエンザになると、上気道感染症状だけでなく、全身症状である高熱や激しい関節痛、食欲不振などで全身衰弱を来たす結果、免疫力が低下して、二次的に細菌性肺炎が起こることがあります。また、インフルエンザウイルスによる脳炎などが起こったりして、死亡することもあるからです。

また、子どもなどは、異常行動を起こすこともあります。例えば、突然走って飛び出してしまい、転落事故を起こすことなども。これは、ワクチンによる副作用でも起こると推定されています。そのためワクチン接種を拒否するお母さん達もおられます。

Q風邪やインフルエンザは体がどんな状態になっていることですか?

A:風邪の症状である鼻水、咳・痰、発熱、関節痛などは、実は、ウイルスなどの感染してきた病原体を排除しようとする正常な生体反応です。

鼻水には、感染したウイルスがたくさん含まれ、鼻水を介して排出されています。咳・痰も、ウイルスが気管支の奥深く肺胞など入らないように、人体が気管支の粘液分泌を促したことによる症状です。発熱や関節痛は、免疫力を高めるために産生されたインターロイキン1や、インターロイキン2などの免疫物質が起こす正常な生体反応です。前述のように関節痛や悪寒も、これらの免疫反応として起こります。

上記の症状は、それぞれ、症状を緩和(抑制)する薬があります。それらには、抗ヒスタミン剤、咳止め、解熱鎮痛剤などのいわゆる風邪薬と呼ばれるものです。

これらの、いわゆる風邪薬は、正常な生体反応を抑え込んでいるもの。ですから、自然療法を好む方は、いわゆる風邪薬は、飲まないにこしたことはありません。

ウイルスが、肺や脳や髄膜、心臓、膵臓、腎臓、腸などに感染する場合でも、初期は風邪の症状が出ます。じきに、それぞれの臓器の症状が出てくるので、上気道感染の症状以外に、強い咳や頭痛、首が硬くなったり、動悸や息切れ、下腿浮腫、下痢の後の手足の痺れ、血糖値の上昇とそれによる意識障害などが起こりそうであれば、近医を受診して下さい。

また、インフルエンザウイルスに対しては、直接ウイルスの増殖を抑制して、正常な生体反応を抑えるものではない薬も開発されています。これらによって高熱がすーっと引いて、早く楽になることもあります。

しかし、夢のような抗インフルエンザウイルス薬も、耐性を持つインフルエンザウイルスが出現して効果がなくなる場合が報告されたりするため、あまり使用しないほうがいいとも言われます。

また、二次的な細菌感染を防ぐ目的で、風邪ウイルスの症状に抗生物質が処方されることが以前は多かったのですが、薬剤耐性菌が増えることを危惧して、近年は、行われなくなりました。

Q風邪の時、ヨガはやめたほうがいいですか?

A:インフルエンザウイルスによるインフルエンザは、15分間で診断できる検査キットが医療機関にはどこでもあります。

インフルエンザだと診断されたら、その場合は、感染性が高く、死亡することもあります。他の人達にうつす可能性もあるので、多くの人達がいる場所には行かないことが必要です。

平熱まで解熱した後も、5日間は、自宅にいるようにして下さい。最近は、抗ウイルス薬も出ていて、48時間以内に飲めば、解熱が一日は早まります。

インフルエンザでない場合でも、ウイルスを感染させる危険性があるので、38度以上の発熱や、咳・痰がある場合は、ヨガ教室などには行かないようにしましょう。

ちなみに、37度台は微熱、38度台は発熱、39度以上は高熱として呼び分けます。

しかし、自宅でヨガのポーズや呼吸法、瞑想などを行うのはいいでしょう。種々の風邪症状とは、インフルエンザであるかどうかは問わず、正常な生体反応ですから、その生体反応を邪魔するのでなければ、むしろ積極的に実行したほうが回復が早くなるからです。

ただし、関節痛がある場合は、控えめにポーズを行うことが必要。また、鼻水は、鼻をかんで出しましょう。咳や痰も疲れないようであれば、水分を十分に摂取して、出るままに出しましょう。

しかし、風邪ウイルスが上気道以外に感染してきた症状として、強い咳や頭痛、首が硬くなったり、動悸や息切れ、下腿浮腫、下痢の後の手足の痺れ、血糖値の上昇とそれによる意識障害などが出てきそうならば、ヨガはしないで、医療機関を受診しましょう。

前述の「風邪症状」は、アレルギー反応や、免疫反応として分泌されたインターロイキンによるものです。しかし、ウイルスなどの病原体はいないのに、間違えて生体が自分自身の体に対して免疫反応を起こす自己免疫疾患(リウマチ、SLEなど)や、自律神経失調症でも類似した「風邪様症状」が出ます。

この場合、風邪ではないので、ヨガ教室に通うことは問題ありませんし、むしろオススメします。もちろん、ご自宅でのヨガの無理のない実習は、できるだけ継続することを勧めます。

 

監修&Text:上馬塲和夫
うえばばかずお。ハリウッド大学院大学教授。内閣府認証NPO法人日本アーユルヴェーダ協会理事長。医師・医学博士。

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大嶋朋子

編集デスク

大嶋朋子

株式会社Lotus8編集統括マネージャー。心理カウンセリング、傾聴を学び、判断基準を「ヨガの八支則」のヤマ・ニヤマにおいて、日々、女性の心と体について知識を深めている。

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