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ヨガをしない人にも聞いてほしい「本当の自分」の話

本当の「自分探し」の始まり

ヨガの哲学には人生に響く深イイ話がいくつもある。かなり壮大すぎて瞬時に理解するのは難しいものもあるが、ヨガをしなくても、これを知れば人生観が変わるかもしれないものを一つ。

それは、私とは「本当の自分」と「それを取り巻く自分」の二つでできている、という考え方。

これによれば、行動や考え、鏡で見える自分の容姿も、自分の一部ではあるけれど本当の自分ではない。見える、認識できる自分は“マボロシ”なのだと。

悩みの種になりやすい「人との違い」

「〇〇さんってかわいいよねー」、「私も〇〇さんくらい稼げたらな…」と言葉にする時、そこには多少の嫉妬が含まれていたりする。誰かと比較したことで自分の立ち位置を把握し、「なぜ自分はああじゃない、ああなれない」という劣等感を本心では抱えていたりして。

「他人と比較しないこと」とは啓蒙本などでよく見るアドバイスだが、これに重ねて「自分も、うらやましいあの人も、見えているのはカリソメの姿」と思えたら、少しはラクになれるだろうか。「どうせ私なんて…」という悩みは、抱く必要などないと思えてくる。

「本当の自分」の正体

さて哲学の話に戻って、ヨガは二つの自分「本当の自分」と「認識している自分」が一つにつながることを目的としている。「本当の自分」はプルシャ(アートマン、ブラフマン、真我とも)言い、これだけは普遍的なものだとする。そして、本当の自分は常に美しく満ち足りた存在だとも。

自分が自分であると客観的に考えられるのも、別の自分(プルシャ)があるから。プルシャは常に「自分(認識している自分、自我)」を観察しているが、自我(心)の活動が激しいと、その活動ばかりに意識が向いてしまい、奥にあるプルシャの存在に気づけない。ではどうしたら気づくことができる?

瞑想が大切な理由

このプルシャに気づくアプローチが瞑想。波打つ心(自我)の活動を静め、波がなくなり透き通った湖の底に眠るような「真我」に気づき、一つになるために。さらには、プルシャは大自然(宇宙、大いなるもの)の一部であり同等で、真我と一つにつながることは大自然と一つになるのと同義。自分は自然の一部だと気づくことにつながっていく。

体や心は「自分」とつながる道具

普遍的なプルシャに対して、プルシャを取り巻き、移りゆくものをプラクリティ(質の源)と言う。プルシャは“質”を持たない存在なので、プラクリティを使って“世界”(イーシュワラ、マーヤーとも)を映し出し、それを観察している。イーシュワラは物質に限らず、空間や考え、人と出会う法則など目に見えないものを含んでいるそう。

映画館で例えるなら、スクリーンがプルシャで、投影されるストーリーがプラクリティ。人で言うと、肉体や考え、言葉、行動がプラクリティ(自分の一部)で、それをプルシャが観ていることになる。そして、プラクリティが濁りなく浄化されていれば、真我(本当の自分)とつながりやすくなり、大いなるものの智慧に基づく生き方ができるとされる。

二つの自分をつなぐ浄化について

浄化には「パンチャコーシャ」という哲学が欠かせないが、こちらも壮大な思想なので手短に。人間の体は一番深いところにプルシャがあり、それを取り巻く五つの鞘が浄化されていれば、私達が本来内側に持っている“幸せに生きる智慧”を直感的に受け取りやすくなるというもの。食、呼吸や生命エネルギー、意思を通じて、内側の透明度を高めていきながら、本当の自分とつながることができるとする。

 

少々哲学がすぎてしまったが「人生山あり谷あり」というように、悩みやツライ思いはいつか終わる。「人は本来みな幸せ」という本当の自分が備える底力を信じてみれば、自分の一部である心と体が経験する出来事への捉え方が変わってくるかも。自分探しのために旅に出たいなら、自分の中にいる「本当の自分」に出会う旅はいかが。

 

Text=内池朋子
女性誌編集者を経て2019年RYT200を取得。ヨガやアロマテラピーなどを取り入れた心地よいライフスタイルを発信。趣味はヨガと海を目的にした旅。

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大嶋朋子

編集デスク

大嶋朋子

株式会社Lotus8編集統括マネージャー。心理カウンセリング、傾聴を学び、判断基準を「ヨガの八支則」のヤマ・ニヤマにおいて、日々、女性の心と体について知識を深めている。

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