二日酔いの後悔をゼロに! 翌日に響かないお酒の飲み方と対処法を薬剤師が解説
YOLO 編集部
- 2022年03月11日
お酒の飲みすぎで体内のアルコール処理が追いつかず、頭痛や倦怠感などのツラい症状があらわれることを二日酔いと呼びます。
そこで今回は、「お酒を飲んだ翌日は必ず二日酔い……そして同じことを繰り返してしまう……」というお酒好きな方のために、二日酔いを防ぐ飲み方や対処法について薬剤師の浅田さんに聞いてきました!
Index
女性の体と二日酔い
女性は、男性に比べてアルコールのダメージを受けやすいといわれていますが、その理由やアルコールが体内でどのように処理されるかをご説明します。
女性のアルコール代謝
口から入ったアルコールは、主に肝臓で分解されます。肝臓に送られたアルコールは、アルコール脱水素酵素の働きによって「アセトアルデヒド」という有害物質に分解されます。
このアセトアルデヒドが、飲酒による悪酔いや二日酔いの原因です。そして、アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素の働きによって無害な酢酸になります。
さらに、酢酸は血液を通して全身を巡り、水と二酸化炭素に分解され、汗・尿・呼気に含まれた状態で外に排出されます。
女性は、アルコール代謝を担う肝臓のサイズが男性よりも小さいことから、代謝能力が弱まり酔いやすくなるといわれているのです。
ただし、全体的な傾向として、女性は男性よりもアルコールのダメージを受けやすいことが分かっていますが、アルコール代謝能力は遺伝的要素も大きく関係するため、一概にはいえません。
ホルモンバランスと二日酔い
ホルモンバランスが乱れやすい生理前や生理中は、心身が敏感になるため、アルコールのダメージを受けやすいといわれています。
ホルモンバランスの影響で頭痛や吐き気が起こりやすくなっている状態でお酒を飲むと、さらに症状が助長され、ひどい二日酔いになるおそれがあります。
また、PMS(月経前症候群)による不快な症状を和らげるためにお酒に頼る方がたまにいらっしゃいますが、身体に負担がかかるうえにアルコール依存に陥りやすく、とても危険です。
お酒を飲む頻度が多い方も、生理前や生理中は一旦ストップし、穏やかに過ごすようにしましょう。
二日酔いを防ぐ! 賢いお酒の飲み方
二日酔いなどの体調不良を引き起こすリスクがあるといっても、美味しいお酒を楽しく飲みたいですよね。そこで、二日酔いになりにくい飲み方を3つご紹介します。
お酒と一緒に食事を摂る
空腹時にお酒を飲むと、空っぽの胃からアルコールが急速に吸収され、酔いやすくなります。
食事しながらであれば、胃のなかの食べ物が膜となって胃粘膜を保護し、アルコールの吸収を緩やかにしてくれます。
また、食事しながらだと飲み方もゆっくりになるため、飲酒量を抑えられるでしょう。
こまめに水分を摂る
お酒を飲んで肝臓のアルコール分解酵素の働きで水分が消費され、脱水状態になると二日酔いが起こりやすくなります。
そのため、飲酒中に水分をこまめに摂ると、脱水を防ぐ効果や血中アルコール濃度を薄める効果が期待できます。
また、体内でアルコールを分解していると低血糖状態にもなりやすいため、糖分が含まれているジュースでの水分補給もオススメです。
飲みすぎない
基本中の基本ですが、自分の飲酒量の限界を正しく把握し、きちんとブレーキをかけることが大切です。
顔が火照ってきたり頭がフワフワしたりしてきたら、飲酒を中断もしくは終了するなど、自分の体調をコントロールしながらお酒と付き合っていきましょう。
二日酔いのツラい症状には漢方薬もオススメ
二日酔いの症状を改善するには、漢方薬もオススメです。実際に、二日酔いの症状改善効果があることが分かっている漢方薬がいくつもあります。
漢方医学では、二日酔いの原因は体内の水分バランスが乱れることにあると考えられており、漢方薬で水分バランスを整えて自然治癒力を高めることを目指しています。水分バランスを整え、体中の老廃物を排出することで、むくみや頭痛なども同時に改善するのです。
また、漢方薬は全て自然由来の成分であるため、副作用が少なく安全性が高いと評価されています。
二日酔いでお悩みの方にオススメの漢方薬
五苓散(ごれいさん)
お酒を飲むとむくみやすい方にオススメ。アルコールによって低下した胃の働きを高め、余分な水分を排出することで、むくみの他、頭痛、吐き気、下痢などの二日酔いの症状を和らげます。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
お酒を飲むと赤くなりやすい方にオススメ。アルコールによって発生した胃の熱を冷まし、二日酔いの症状を和らげます。
漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、薬剤師などの医療チームがAIを利用し、「オンライン漢方相談」を行っています。こうした相談窓口を利用して、漢方に詳しい薬剤師に相談してみるといいでしょう。
「自分に効く漢方と出会いたい」、「お手頃価格で不調を改善したい」という方にぴったりです。
お酒は飲んでも飲まれず、楽しく付き合っていきましょう
「酒は飲んでも飲まれるな」という言葉がありますが、二日酔いはまさにお酒に飲まれてしまった結果です。
一方、適度な飲酒は心身の健康を保ち、寿命をのばすともいわれているので、今回ご紹介した対処法を実践しながら、自身に適した量のお酒と楽しく付き合っていきましょう。
監修者薬剤師
浅田麻希
2009年に薬剤師免許を取得。有名皮膚科クリニックで研修を受けたのち、門前薬局で勤務。また、漢方専門病院にて漢方医師の指導を受けながら東洋医学の知識を深める。漢方でダイエット・妊活成功の経験あり。
現在は健康・美容や東洋医学に関する知識を活かし、薬剤師ライターとして漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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