キウイ、バナナ、レタス…。体にいいのはどの食べ物?
YOLO 編集部
- 2020年01月05日
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腸が喜ぶ食べ物、嫌がる食べ物がある?!
腸内環境を整えることは、免疫アップ、代謝アップにつながり、体を内側から美しくすることに直結します。「美腸」「腸活」は、キレイを目指す女性にとっては意識したいワードですよね。では、具体的にどんな食べ物が腸にいいのでしょうか?腸にいいとされている食べ物の中にも、実は注意が必要なものもあります。腸内環境にいい食べ物を対決形式で解説してきましょう。
キウイフルーツVSバナナ
バナナもキウイフルーツも、結論から言えばどちらも腸が喜ぶ食べものです。
バナナは以前から、食べるとお腹の調子が良くなるとされてきましたが、1日に必要な栄養成分で不足しがちなマグネシウムが100g中32mg、食物繊維が100g中1・1gと、豊富に含まれていて、栄養成分を補足するのにぴったりな果物です。マグネシウムは腸管に働きかけて、腸の細胞から水分を引っ張って便を湿潤にし柔らかくして排便をスムーズにします。
また、人間のエネルギー代謝の中心的役割を果たしているATP(アデノシン三リン酸)を産み出す時に補助をしたり、神経の興奮を抑制するなど、多くの重要な作用があります。食物繊維は便の素になったり、一
部が分解されて短鎖脂肪酸となり、腸内環境を良くします。
一方キウイフルーツも、食物繊維が100gあたり2・5gと豊富に含まれています。また、オレンジ1個のほぼ2倍のビタミンC(100g中69mg)、りんご1個より多い食物繊維が含まれているのも特徴です。ビタミンCは排便促進効果に富んでいるので、ビタミンC不足の便秘症の人には最適です。キウイフルーツの便通改善効果の調査では、1日1回の排便がない便秘気味、及び便秘の中学生、高校生とその母親に、1日1個のキウイフルーツを2週間継続して食べてもらったところ、68・2%(約7割弱)に1日1回以上の便通頻度の改善が見られるという結果が出ました。キウイフルーツは他にも、便の状態を改善する、膨満感を減らす、便をすっきりと出す、便が結腸を通過する時間を短縮するなどの効果があるので、腸が喜ぶフルーツです。
レタスVSブロッコリー
食物繊維をとることが腸には良いのですが、食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、両者をバランス良くとることが大事です。
水溶性食物繊維は、昆布やわかめなど海藻に含まれるフコダインや、リンゴなどに多いペクチンなどです。不溶性食物繊維はレタスやキャベツなどに多いセルロースや穀物、豆に含有されるリグニン、エビやカニの殻に含まれるキチンなどです。
2つをバランス良く摂ることで便秘は解消されますが、レタスなどの生野菜サラダばかりを食べている人も多いと思います。不溶性食物繊維ばかり食べて、水分の不足が加わると、便が硬くなってしまいます。便に水分を与え柔らかくするには、水溶性食物繊維も必須です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合は1対2が目安です。
同じ野菜の中では、ブロッコリーがおすすめです。ブロッコリーはカリフラワーやケールなどと同じアブラナ科の野菜で、抗酸化力のあるファイトケミカルが豊富です。
便通を良くする作用のあるビタミンCや、ストレスなどでダメージを受けた胃腸の粘膜の補修を促し、粘膜を健康に保つ働きがあるビタミンUなども含みます。
また、ブロッコリーには葉酸が多いのもポイントです。がん細胞は細胞を作る遺伝子が活性酸素などによって傷つくことで発生すると言われていますが、葉酸には傷ついた遺伝子を修復する作用があることがわかっています。
ハーバード大学の疫学研究チームが発表した『葉酸の摂取と大腸がんのリスクの関連性の調査』によると、葉酸を含有するビタミン剤を15年以上服用していた女性の場合、大腸がんのリスクが75%も低下したと報告されています。ブロッコリーを上手に活用しましょう。
出典:『自分で治す お腹の不調と肥満症』
監修:松生恒夫(内科・胃腸科医)/1955 年東京生まれ。松生クリニック院長。医学博士。東京慈恵会医科大学卒業。同大学第三病院内科助手、松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て、2003 年東京都立川市に松生クリニックを開業。主要専門領域は、大腸内視鏡検査(現在までに4万件以上施行)、生活習慣病としての大腸疾患など。
ライター:YOLO編集部(サカイ)
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