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プロテインでダイエット!知っておきたい基本と効果、おすすめのレシピ

プロテインはダイエットや美容の味方

私たちの体のほとんどすべてを構成している大切な栄養素、タンパク質。不足すると、体の各機能が良好な状態を保つことができなくなり、やがて精神的な不調にも襲われます。また、食事制限によるダイエットを行うと、タンパク質が不足しがちになり、肌荒れやリバウンドなどのリスクも伴います。その点、英語で「タンパク質」を意味するプロテインは腹持ちがよく、健康的な肌や髪を維持します。さらに、適度な運動を加えると代謝がアップし、ますます脂肪が燃えやすい体になります。プロテインとは、人間の体のほとんどを作るタンパク質のことなのです。

現代人はそれほどタンパク質が摂れていない

日本人の1人一日当たりのタンパク質摂取量の年次推移(総量)
※出典:厚生労働省・国民健康・栄養調査

戦後、私たちの食生活は大きく変わり、タンパク質の摂取量は増えていきました。しかし現代では、過度の食事ダイエットや偏食のせいで、タンパク質の摂取量が激減しています。厚生労働省による調査では、戦後から増え続けたタンパク質の摂取量は、2000年を過ぎた頃から急激に下がっています。タンパク質不足の問題を解決するカギの一つが、プロテインなのです。3食をバランスよく食べることができない、朝食は食べない、昼食はラーメンだけという人は、補助食品としてプロテインを活用しましょう。

タンパク質の一日の必要量は?

タンパク質の必要量は厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の中で定められています。一日あたりの推定平均必要量は、18歳以上の男性が50グラム(推奨量は60グラム)、18歳以上の女性が40グラム(推奨量は50グラム)です。体重1キロに対して最低1グラム摂取するのがいいでしょう。タンパク質は、脂肪のように貯めておくことができません。常に体の中で分解と合成を繰り返し、絶え間なく消費されているのでいつも摂取する必要があるのです。

【タンパク質を含むおすすめ食材】
・肉、豚ロース…低カロリーで高タンパク質です。

・ホルモン…調理の仕方によります。脂肪を取り除けばいいでしょう。

・豚肉の冷しゃぶ…ポン酢などで。酢は疲労回復にも効きます。

・魚…タンパク質だけを考えれば、赤身でも白身でも。刺身のほうがビタミンが豊富です。

・卵…生のほうがタンパク質が豊富。安価で栄養バランスに富み、多彩な調理が可能です。

・雑穀…あわ、ひえ、黒米、赤米、発酵玄米など組み合わせることによっていいタンパク源につながります。

・ナッツ…アーモンド、カシューナッツなど、油や甘いもので加工されていないものがベスト。食べすぎには注意しましょう。

プロテインを摂ってカロリーは大丈夫?

現代人は、30代以上の肥満の割合が年々増加しています。普段からカロリーの高い食事を好む傾向があることに加え、運動不足になりがちであることも関係しています。ここでプロテインを摂ってしまうと、さらに太ってしまうのでは?と疑う人もいるでしょう。

しかし、それは間違いです。タンパク質の摂取不足により、筋肉量が減少し、基礎代謝も落ちて太りやすくなります。普段の食事を見直す必要もありますが、プロテインの摂取と適度な運動が、代謝を上げて痩せやすい体を作るのです。

何を選んだらいいの?プロテインの種類

プロテインは、目的別に選ぶのがおすすめです。原材料によって違いがあり、主に「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」の3つに分けることができます。

【ホエイプロテイン】
牛乳の乳清(ホエイタンパク)が原材料で、筋肉の合成に役立つアミノ酸BCAAが多く含まれ、筋トレなどで傷ついた筋肉の修復効果が大きく期待できます。体内への吸収が早いことから、筋肉を大きくしたり、強い体を作りたい人に向いています。

【カゼインプロテイン】
牛乳の乳液が主な原材料です。ホエイプロテインと同じ動物性プロテインで、牛乳から脂肪とホエイを取り除いたもので、牛乳タンパク質の約80%を占めます。不溶性の固まりやすい成分なので、体への吸収速度がゆっくりのため、飲んだ後の満腹感が持続します。ダイエットをしている人の間食や運動をしない日のタンパク質の補給、就寝前に摂ると成長ホルモンが分泌され、睡眠時に体を修復し回復させます。

【ソイプロテイン】
大豆タンパクから作られる植物性のプロテインです。大豆のタンパク質部分だけを粉末にしており、水分や糖質、脂肪などを抑えつつ、植物性のタンパク質を効率的に摂ることができます。アミノ酸のアルギニンが豊富で、新陳代謝をサポートする特徴もあります。また、大豆に含まれるイソフラボンにより、皮膚や骨の強化、血流改善といった効果が期待できます。消化吸収速度が遅いので、満腹感が持続しやすく、ダイエットしたい女性や健康維持をしたい高齢者にも最適です。

購入する際は原材料と目的を照らし合わせ、自分に合ったプロテインを選びましょう。

プロテインの効果を最大限に引き出すには?

最高の摂取タイミングは、運動後30分以内です。プロテインは、ただ飲むだけでタンパク質を補給できるというメリットがあります。ただし、その効果を最大限に生かすには、併せて運動(できれば筋力トレーニング)を行いましょう。引き締まったスタイルを手に入れたい女性はもちろん、あらゆる世代に当てはまることです。

筋トレなどの運動を行うと、筋肉の一部が損傷します。このタイミングでプロテインを補給すると、タンパク質が傷ついた筋肉を修復し、それまでよりも強い筋肉を作ります。運動して筋肉をつけることで、体機能を高め、転倒などの事故やアクシデント、それに伴うケガを回避できます。ボディビルダーやアスリートのように強度の高い筋トレは必要ありません。

プロテインをおいしく飲むには?

プロテインが日本に広まり始めた1980~90年代は、おいしくないのが当たり前でした。しかし現在は、ジュース感覚で飲めるフレーバーつきや、ゼリー状のものもあり、プロテインはおいしいものへと劇的な変化を遂げています。プロテインパウダーにはチョコ味やココア味、ヨーグルト味やさまざまなフルーツ味があり、水や牛乳に溶かして、そのままでも十分おいしく飲むことができます。

冷たい牛乳を飲むとお腹を壊しやすいという人は、プロテインを溶かした後にレンジで温めて飲んでも構いません。沸騰させるほど煮込んでしまうとプロテインの成分が壊れる可能性がありますが、ホットに温める程度なら問題ありません。

プロテインを料理に入れて摂取するというのも、一つの方法です。味のないパウダータイプの場合、シチューなどに入れてしまえば、普段の食事をしながら通常以上のタンパク質を摂取できます。一方で、人工的なフレーバーを食べることに抵抗を感じる人も少なくありません。そんな人は、プロテインを野菜やフルーツと一緒にミキサーに入れて、スムージーとして飲むことをおすすめします。感覚的にも健康っぽさを感じられて、手に取りやすいのではないでしょうか。

また、チョコ味やフルーツ味のプロテインパウダーを入れたケーキを作ると、デザートとしても楽しめます。炭水化物や脂肪を抑えた高タンパクなケーキですから、ダイエット中の女性にはとくにうれしいおやつになります。

おいしく食べるプロテインのレシピ

プロテインを日常生活で身近なものにするためにパウダーを材料にしたスイーツや料理を作り、もっとおいしくプロテインを楽しむための手軽にできるレシピをご紹介します。

【ホエイプロテインレアチーズケーキ】
よく混ぜて冷蔵庫で冷やすだけの簡単レシピです。

・材料
A.ホエイプロテインパウダー … 40~45グラム
B.クリームチーズ … 100グラム
C.プレーンヨーグルト … 120~140グラム
D.ゼラチン(顆粒タイプ)… 7~8グラム(+お湯少々)
E.砂糖、またはハチミツ … 15~30グラム
F.レモン汁 … 少々

・下準備
1. B、Cを常温で柔らかくしておく(または、低温レンジで温めて柔らかくする)。
2. Dを少量のお湯でふやかしておく。

・作り方
1.下ごしらえしておいた材料とAをボウルに入れ、なめらかになるまでヘラで混ぜ合わせる。
2.1にE、Fを加えてよく混ぜ合わせる(ここで味見をし、甘味を確認する)。
※フードプロセッサーがある場合は、すべての材料を入れてかくはんすればOK。
3.グラスに盛り付け、冷蔵庫で冷やし固めて完成。

【プロテインゼリードリンク】
とろみをつけられるオオバコ粉末と、プロテインパウダーをシェイクするだけで作れます。

・材料
A.プロテインパウダー(イチゴ味など)… 20~30グラム
B.オオバコ粉末 … 4~8グラム
C.牛乳 … 150~200㏄

・作り方
プロテインパウダー20~30グラムに対し、オオバコ粉末4~8グラム、液体(水、牛乳など)150~200㎖を混ぜ合わせる。

【プロテイン厚焼き玉子】
動物性タンパク質の卵と、植物性タンパクの大豆プロテインを合わせたバランスのいいメニューです。

・材料
A.大豆プロテインパウダー … 15グラム
B.塩(全体量の0.8%)… 3.5~4グラム
C.砂糖(お好みで)… 20~40グラム
D.卵(55グラム)… 7個
E.牛乳、または豆乳 … 60㏄(大さじ4)
F.オリーブオイル … 15㏄(大さじ1)

・作り方
1.ボウルにA、B、Cを入れ、粉類だけよく混ぜ合わせる。
2.1にEを加えてヘラでよく混ぜ合わせる。
3.別のボウルにDを割り入れ、混ぜてから2を加えてさらに混ぜる。
4.フライパン、または卵焼き器にFを入れた後、3を焼いてできあがり。

ダイエット目的のプロテイン活用方法

女性にこそおすすめしたいプロテインは、うまく活用することでダイエットや美しいボディメイク、美容効果などが期待できます。ダイエットにおけるプロテインのメリットは、腹持ちがよく、少量でも満腹感を得られることです。多少、食事の量を減らしてもストレスを感じにくくなるので、継続しやすいのです。

そして、そこに適度な運動を加えると、筋肉量が増えます。その結果、基礎代謝が上がり、体脂肪が燃焼しやすくなります。意外に思われるかもしれませんが、痩せやすい体というのは、程よく筋肉がついている体のこと。基礎代謝が上がるほどリバウンドもしにくくなります。また、程よく筋肉がついている体は、引き締まってキレイに見えます。プロテインを上手に活用し、健康的なシェイプアップにトライしてください。

【一日の食事とプロテインの摂取によるタンパク質の量】
55キロの一般女性の場合

 

【一日のおすすめ生活スタイル】

一日をいい気分でスタートさせるには、とくに女性は起床後、または朝食時にプロテインを摂りましょう。女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンを含んだソイプロテインがおすすめです。ゼリーやバータイプのプロテインもあるので、朝食に時間が取れない方、あるいは仕事中に小腹が空いた時など手軽に口にすることができます。

運動をする方は、もちろん運動後のプロテインは欠かせません。ここでは吸収速度が早いホエイプロテインがいいでしょう。「ゴールデンタイム」と言われる運動後30分以内が勝負になります。プロテインを上手に活用し、若々しさや美しさを健康的に維持していきましょう。

ダイエット効果アップ!のストレッチ

運動後のゴールデンタイムに摂取することで吸収率が上がるプロテイン。運動の効果をさらに高めたい時にはストレッチがおすすめです。基礎代謝アップにつながるので、入浴後やリラックスタイムに行うなど、習慣づけましょう。

【上体を倒して手を遠くにつく】
床に正座した状態から両手をできるだけ遠くにつくようにして、指先が前から引っ張られているイメージで肩まわりや背中、胸を伸ばします。

【両手で支えながら上体を起こす】
うつ伏せの状態から、両手で上体を支えながら痛みを感じないところまでお腹を伸ばします。一気に大きく起こさず、ゆっくりと行いましょう。

 

【ヒジとヒザを伸ばし切る】
両手と両ヒザを床につけた姿勢からゆっくりとヒザを持ち上げ、腰が頂点にきた時に三角形になるように肩まわり、骨盤全体、脚全体を伸ばします。

 

【片ヒザを立てて左右にひねる】
右ヒザを立てながら床に座り、左腕で抱えるようにしながら上体を右側にゆっくりひねって、腰とお尻を伸ばします。

 

【両手とヒジを顔の前で合わせる】
背筋を伸ばしたまま、顔の前で両腕を合わせ、きつさを感じるまでヒジを上げて、肩を伸ばします。

ヒジの高さと角度は保ったまま、背中の中心に寄せるイメージで肩甲骨を伸ばし、手の平を外にゆっくり開いて10秒キープします。

 

【背中を反らし骨盤を前傾させる】
両手と両ヒザを床につけた姿勢で背筋を伸ばし、お腹を突き出すようなイメージで、左右の肩甲骨を内側に寄せて肩甲骨と腰を伸ばします。

 

【背中を丸めて骨盤を後傾させる】
両手と両ヒザを床につけた姿勢で背筋を伸ばし、背骨全体を天井に突き出しながら背中を丸めていき、おへそを覗き込みながら背中と首を伸ばします。

 

【首と腰を横にひねる】
両手と両ヒザを床につけた姿勢から、肩越しに自分のお尻を覗き込むイメージで、首と腰を横にひねります。

トレーニングでさらにダイエット効果アップ

【腕立てキープでお腹や全身を鍛える】
横隔膜を使った腹式呼吸を行うと、インナーマッスルが鍛えられ、代謝のアップやお腹まわりの引き締め効果が期待できます。

肩の真下に両手が来るように腕立て伏せの姿勢をとり、ゆっくりと腹式呼吸を行います。この時、体全体を上下させないように腕立て姿勢をキープしましょう。お尻が高すぎたり低すぎたりしないように注意します。

ヒジをつけて体を支えると、より高い負荷をかけることができます。

 

【片脚立ちでバランス感覚を鍛える】
片脚立ちはお腹まわりに力が入るので、ウエストの引き締めに効果があります。腹式呼吸をすることで内臓にも刺激が加わり、さらに効果がアップします。

両手を上げ、片方の足の裏をもう片方の太モモ内側につけます。できない人は、持ち上げた足を立っている脚のヒザ上に置きましょう。両手を頭の上で合わせると、難易度がアップします。

 

【カカト上げでふくらはぎを鍛える】
毎日鍛えることで健康にも結びつきます。通勤電車の中で気軽にトライしてみてください。立ち仕事の人にはとくにおすすめです。
両脚をそろえてまっすぐに、リラックスした姿勢で立ちます。

かかとを段階的に3センチ→5センチ→7センチ→5センチ→3センチと上下させていきます。この時頭を上から引っ張ってもらうイメージで、フラフラしないようにしましょう。

 

プロテインは、体力づくりや肉体改造、美容などさまざまな用途に合わせて活用することができます。タンパク質をたくさん摂ろうとして食事量を増やすと、余計な脂質やカロリーまで摂取してしまいますが、プロテインを摂取することで効率よく取り込むことができます。また、ダイエットをする上での栄養補給にもなります。目的に合わせてプロテインを選び、積極的に摂って、効果を実感してみてください。

 

出典:『世界一わかりやすいプロテインの本
監修:池田充宏
ライター:YOLO編集部

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