ランニングフォーム診断&改善メニュー|猫背のクセがあり視線が落ちがち
- 2021年06月29日
ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
Index
【今回のチャレンジャー】
浅川夏帆さん
かわいいランニングウエアに興味をもち出したことをきっかけにランニングを始め、最近は9月のランガール★ナイトに参加し10kmを1時間ほどで完走。3月には友人と参加する鹿児島マラソンで初フルマラソンにチャレンジする。現在、平日は週1〜2回、出勤前に5kmほど、土日はいずれかで10〜15kmほど走る。いずれもペース配分は気にしていない。
浅川さんのランデータ
ランニング歴
10年
月間走行距離
50〜70km前後
ランニング頻度
週3回
1回あたりの距離
5〜15km
その他のスポーツ
ゴルフ
目標
フルマラソンに挑戦!
【BEFORE】浅川さんのフォームをチェック!
【真鍋コーチのフォーム診断】
猫背がフォーム全体を小さくし、腰やヒザへの負担にもつながります
猫背が気になるフォームです。そのため、全体的に動きが小さくなっています。腰の位置が下がりやすく、蹴り出しが不十分でストライドが伸びません。猫背は腰にストレスをかけ、腰が落ちるとヒザを痛める原因にもつながってしまいます。改善することで、浅川さんが悩む腸頚靭帯への負担も減らせます。
NGポイント
- 猫背のクセがあり、視線も落ちています。
- 腰が落ちてしまい、蹴り出しが不足しているため、ストライドが伸びていません。
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
猫背になるクセを解消し、体幹まわりを強化
左右対角線上のヒジとヒザをつける動きから、足先から手先までが斜め一直線になるように伸ばします。伸び縮みを繰り返すとき、胸を張り、腹筋を中心に体幹部を安定させながら行いたい。ゆっくりとした動きを心がけ、5回2セットから始めよう。
NG例:猫背になってしまう
背中を丸めるようにして、ヒジとヒザを近づけてしまわないように注意したい。これでは猫背のクセがとれず、体幹部の意識づけにも繋がらない。
バウンディングでダイナミックなフォームをつくる
関節の可動域を広げながら、ダイナミックなフォームを意識するドリル。脚全体のバネを活かすように大きなフォームで前方へのジャンプを繰り返す。上半身の前傾姿勢も保ちながら、ポーン、ポーンとリズムよく行う。カカトから着地するとブレーキがかかるため、体の真下に足を降ろすように意識したい。
NG例:背中が反ってしまう
足の動きばかりを意識すると、上半身の姿勢が崩れてしまうので注意したい。背中が反りすぎると、カカト着地になり正しい重心移動ができない。
内転筋をはじめ脚筋力を強化できるシングルスクワット
その場で手軽にできる脚の筋力強化に効果的なシングルスクワット。つま先よりヒザが前方に出ないように注意しながら、上体の上下運動を繰り返す。背筋をまっすぐキープしたまま、ヒザを曲げる意識で取り組もう。
NG例:ヒザが倒れ込む
沈み込むときに、ヒザが外や内側へ倒れ込まないように注意。まっすぐに上下させることで、内転筋など鍛えにくい部位の筋力を強化できる。
【AFTER】猫背を解消して、スピードにのれたフォームへ改善!
腰に負担のない前傾姿勢からスピードにのれています。猫背が解消され、視線は前方を向き、体幹部で上体を支えられるようになり、とてもきれいなフォームに変われていますね。腰の位置が高くキープできているので、蹴り出しも力強く、無理なくストライドが伸びています。そして、重心移動がスムースになることで、ヒザへの負担も軽減できるようになります。
レース中はフォームを意識しにくいため、普段の練習から意識するようにしましょう。完走目標の初フルに向けては、2月中に2回ほど20kmまで距離を延ばしたメニューに取り組んだほうがベストですが、一気に練習頻度を上げないように気をつけましょう。楽しく走るスタイルを大切にしましょう。
浅川さんの感想
真鍋コーチにフォームを見てもらい、適切なエクササイズに取り組むことで、フォームの改善点を体で感じることができました。初フルに向けて不安もありますが、正しいフォームを意識しながら完走をめざしたいと思います。
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
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