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イタリア主要都市の見どころ・観光スポットをチェック

約150年前までは各地方ごとに独立した国家だったイタリアは、街ごとに異なる魅力をもっている。中でも人気の都市の見どころをチェック!

フィレンツェ Firenze

街全体が美術館といわれるほど美しいフィレンツェ。ダヴィンチ、ラファエロ、ボッティチェリをはじめたくさんの芸術家を輩出したルネッサンス発祥の地で、いまも多くの名作が残っている。

ルネッサンス以来、伝統の職人文化が残り、革製品や木工、彫金などの工房が多くある。ちなみに「グッチ」はフィレンツェ発祥のブランドだ。また、「フェラガモ」の本社兼本店もフィレンツェにある。

海と山に恵まれた街は食材も豊富で、サラミ、キャンティワイン、オリーブオイルが名産品だ。食材を大事に使い切る庶民の料理“クチーナ・ポーヴェラ”が今も息づいている。代表的なのは、固くなったトスカーナパンを使用するリボッリータやパッパ・アル・ポモドーロなど。また豆をよく食べることでも有名だ。

「花の都」の名にふさわしく、春の訪れを告げるイベントが盛んに行われている。毎年春に行われる復活祭では、スコッピオ・デル・カッロが行われる。5月23日のサヴォナローラの命日には献花が、6月24日の守護聖人サン・ジョヴァンニの日には花火と古式サッカーなどで夏の訪れを祝う。

フィレンツェの主な見どころ

街全体が美術館とも称されるフィレンツェは、バスやタクシーに乗らなくても徒歩でめぐることができる。街中の建築や装飾、裏通りにも見どころがあるので、街歩きを楽しもう。

ドゥオモ(花の聖母教会)Duomo

ルネッサンス建築の傑作。別名、花の聖母教会。大理石で装飾され、ブルネレスキが設計した高さ91mの巨大なクーポラが目印。脇にジョットの鐘楼がある。

ウフィッツィ美術館 Galleria degli Uffizi

ボッティチェッリの『春』、レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』など国を代表するルネッサンス名画が満載。

ポンテ・ヴェッキオ Ponte Vecchio

アルノ川に架かるフィレンツェ最古の橋で、橋上には宝飾店が並ぶ。

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会 Basilica di Santa Maria Novella

1246年建設開始。レオン・アルベルティ設計のファサードに注目。

ミラノ Milano

イタリア第2の都市であり、ファッションと経済の中心であるミラノ。「アルマーニ」「プラダ」「エトロ」などミラノを本拠地とする有名ブランドをはじめ洗練されたショップが並び、そのスタイルは“ミラノ・ファッション” ともいわれる。

ファッションや世界遺産はもちろん、国際家具見本市の舞台にもなり、イタリア最先端デザインが集まる。ユニークなキッチングッズの「アレッシィ」はミラノ発祥だ。

食は、ミラノ風カツレツやサフランを使ったミラノ風リゾットなど質実剛健な伝統料理もあれば、ビオやビーガン向けのもの、カジュアルでモダンな料理も楽しめる。

年に2回開催される「ミラノ・モーダ」いわゆるミラノ・コレクションは一般向けではないが、華やかな装いの人で街があふれる。スカラ座のオペラは、ネットでもチケット購入が可能なので旅のプランに合わせてぜひチェックを。

ミラノの主な見どころ

主だった見どころはドゥオモを中心に徒歩で回れる。レストランが多く集まるナヴィリオ地区や、万博をきっかけに再開発が進んだガリバルディ地区へは、メトロをうまく利用して出掛けよう。

ドゥオモ Duomo

ビスコンティ家のジャン・ガレアッツォにより1386年に建築が開始された、ミラノ・ゴシック建築の最高傑作。最終的に完成したのはなんと500年後の19世紀。一番高い尖塔には金色の聖母マリア像が輝いており、後方のエレベータで屋根の上に上がると間近に見える。

ブレラ絵画館 Pinacotea di Brera

18世紀のロンバルディア派とヴェネツィア派の絵画が特に充実している。

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会 Santa Maria delle Grazie

ミラノ・ルネサンス建築の代表作。隣接する修道院の食堂に『最後の晩餐』がある。

モンテナポレオーネ通り Via Montenapoleone

ミラノきっての高級ブランドストリート。スピガ通り、マンゾーニ通りにも店舗が集中する。

ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア Galleria Vittorio Emanuele II

イタリア統一後1878年に完成した鉄とガラス製のアーケード。ショップと飲食店が並ぶ。

ヴェネツィア Venezia

運河が流れる美しい“水の都”、ヴェネツィア。8世紀以降、ヴェネツィア共和国として繁栄、14~16世紀には地中海貿易で栄えた。街中に張り巡らされた運河をゴンドラが行き交う光景に、イタリア統一まで1000年続いた共和国の当時の姿を感じることができるだろう。

12世紀に火災防止のためムラーノ島に集められたガラス工房は、ヨーロッパ王侯貴族の間で珍重され数々の名品を生んだ。そのほか、絹織物や木工工芸品、レースが名産だ。

アドリア海に面し、新鮮な魚介の宝庫でもあるヴェネツィア。おなじみのヴォンゴレ(アサリ)やイカスミのスパゲティ、魚介のフリット・ミストなどが有名だ。バーカロと呼ばれる立ち飲みの居酒屋では、オンブラ(グラスワイン)を片手にチケーティ(つまみ料理)を楽しみたい。

毎年1月から2月初旬にかけて、ヴェネツィアが最も賑わうカーニヴァルが開かれる。世界中から訪れた参加者が中世の衣装をまとい、仮面をつけて街の中を闊歩。そのほかのイベントとしては、秋に行われるヴェネツィア国際映画祭も有名だ。

ヴェネツィアの主な見どころ

サン・マルコ広場周辺、リアルト橋付近が観光の中心。交通機関である水上バスから各所を見て回ることもできる。

サン・マルコ寺院 Basilica di San Marco

エジプトから運んだ聖マルコの遺体を祀るため9世紀に建造を開始。時代とともにさまざまな様式が加わり、ロマネスク、ビザンチン、ゴシックが複雑にからみ合っている。上階のテラスからはサン・マルコ広場を一望できる。

ドゥカーレ宮殿 Palazzo Ducale

ドージェ(総督)の住まいであり、政治の中枢として機能した壮麗な宮殿。9世紀に城塞として建造された。後に現在見る姿に生まれ変わり、ヴェネツィア・ゴシック建築の最高傑作といわれている。議会場や牢獄も見学可。

リアルト橋 Ponte di Rialto

かつては大運河に架かる唯一の橋だった。橋の上に商店が並ぶという構造にも注目。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会 Basilica di Santa Maria della Salute

16世紀に蔓延したペストが終焉したことを感謝して建造されたバロック様式の教会。

 

アカデミア橋 Ponte dell’Accademia

当初鉄骨だったが20世紀前半に現在の姿に。橋の上は大運河が見渡せる絶景ポイント。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会 Giorgio Maggiore

16世紀に建造された古典様式の教会。教会前広場からはサン・マルコ広場が一望。

ローマ Roma

イタリアの首都にして、古代ローマ帝国の都でもあったローマ。古代ローマの遺跡、ルネサンスとバロックの芸術など、各時代の文化遺産が集中している。すべての道はローマに通ず、といわれる通りイタリアの歴史はここローマからはじまった。壮大なスケールを永遠の都で体感しよう。

特産品は「フェンディ」、「ブルガリ」などローマ発祥のブランド品のほかにも、地元で熱狂的なファンを抱えるサッカーチームASローマとSSラツィオのユニフォームなどオリジナルグッズも人気。

ローマを代表するグルメは、アマトリチャーナとカルボナーラというパスタ料理が特に有名。肉料理も種類が多く、羊のグリル、アバッキオや牛テール煮込みコーダ・アッラ・ヴァチナーラも人気だ。

毎夏、カラカラ浴場では野外オペラやバレエが開催されている。カトリックの総本山サン・ピエトロ大聖堂ではクリスマスが近づくと広場に巨大なツリーが立てられミサの準備が始まる。

ローマの主な見どころ

ローマの見どころはコロッセオやフォロ・ロマーノに代表される遺跡地帯とスペイン広場やトレヴィの泉がある旧市街、ヴァチカン市国に大別できる。

サン・ピエトロ大聖堂 Basilica di San Pietro

ローマ市内にある世界最小国家ヴァチカン市国の大聖堂で、世界のカトリック教会の総本山。聖ペテロに捧げられた巨大な空間は、ベルニーニやミケランジェロが手掛けた装飾や彫刻で飾られ、圧倒的な迫力。高さ132.5mのクーポラに上ればローマが一望できる。

 

トレヴィの泉 Fontana di Trevi

まるで舞台装置のような装飾の泉はローマ旧市街散策のハイライト。特にライトアップされる夜間の美しさは息をのむほど。

スペイン広場 Piazza di Spagna

メトロA線スパーニャ駅を降りるとすぐに広がるスペイン広場はローマの定番。スペイン階段に上れば旧市街が見渡せる。

ナヴォーナ広場 Piazza Navona

ローマ時代には競技場だった細長い長方形の広場にはカフェやレストランのテラスが並び、4大河の噴水が景観を彩る。

コロッセオ Colosseo

5万人の観客を収容し、剣闘士と猛獣の闘いなど残酷な見せ物が行われていた円形闘技場で永遠の都ローマのシンボル。

ローマ周辺の観光スポット

カラカラ浴場 Terme di Caracalla

カラカラ帝がつくった公共浴場。当時はモザイクや彫刻などで飾られていた。

サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂 Basilica di S. Giovanni in Laterano

テルミニ駅南側に位置するローマ4大聖堂のひとつ。奇跡の場所に建てられた。

シチリア Sicilia

地中海に浮かぶシチリア島の北西部にある州都、パレルモ。ノルマン様式やアールヌーボーなど多様な文化が入り混じっており、独特の雰囲気を醸し出す。豊かな食文化と美しい景観が広がるリゾート地で、タオルミーナや州都パレルモなどが有名。

海と自然、豊かな食文化を有する、ワイン好きにとっては夢のような場所だ。

シチリアの主な見どころ

四国より3割ほど大きいシチリアでは、東西南北で文化や歴史が異なる。カターニアやタオルミーナはギリシャ、パレルモはアラブ・ノルマンなど町ごとの雰囲気を楽しめる。

 

パレルモ Palermo

人口68万人のパレルモはシチリア最大の都市。地中海の中心に位置するためアラブやノルマンなどさまざまな民族が都を築いた。

カターニア Catania

地理的にギリシャに近いことから古代からギリシャの影響が強く、シチリア第2の規模を誇る都市。エトナ山と海に囲まれる気候は温暖。

タオルミーナ Taormina

美しい海とエトナ山が見えることで古代より保養地として栄えた。いまもシチリア一美しい街として人気がある。

シラクーザ Siracusa

古代ローマ時代にはギリシャのポリスとされ最も栄えた古都。考古学公園内には円形闘技場やディオニソスの耳と呼ばれる洞窟が残る。

アグリジェント Agrigento

古代からギリシャ人が入植して発展した街で、いまも”神殿の谷”にはコンコルディア神殿はじめ、美しいギリシャ神殿が数多く残る。

ヴァル・ディ・ノート Val di Noto

ノート、モディカ、ラグーサの南シチリア・バロック3都市周辺エリアでユネスコ世界遺産。旧市街にはバロック装飾が多く残る。

ナポリ Napoli

南イタリア最大の都市で、世界有数のオペラ劇場がある。ほかの地方とは異なる、モチモチとした生地のナポリピザも有名。

トリノ Torino

チョコレートで有名な地で、豊かな食文化でも知られる。2006年に冬季オリンピックが開催されたのも記憶に新しい。

ボローニャ Bologna

西欧最古のボローニャ大学のある学芸都市。文化水準が高いことで知られ、絵本や靴をはじめ、多くの国際見本市も開催される。

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トリコガイドシリーズ 編集部

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オンは仕事をバリバリこなし、限られたオフはおもいっきり羽を伸ばして楽しむ!そんな大人のキャリアウーマンの「せっかくだから」を満たす、ちょっと贅沢な国内ガイドマガジン。

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