【ヘッドスタンドへの道】③父なる「シールシャーサナ」に挑む!
Yogini 編集部
- 2020年04月15日
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母の教えを父に活かす
アーサナの父「シールシャ―サナ」。頭に体重を乗せることに注意が向かいがちだが、キモは足先を上方へ伸ばす力。その力が弱いとポーズが崩れやすくなるし、頭部や首、背中を痛める可能性もある。アーサナの母と言われるサルワンガーサナで練習した、肩~足先をピーンと垂直に伸ばす力をまず意識しよう。
相反する力はポーズの基本
そして、安定してキープさせるにはターダーサナを思い出して。ターダーサナでは、足で床を踏みしめる力と、頭が上に向かって引っ張られるように伸びる力が拮抗して安定が生まれた。シールシャ―サナはそれが逆転しているだけ。「動きと相反する抵抗との狭間でバランスが取れた時に体現できる」とアイアンガー先生が説く、ポーズの原理を実践するのみ。
シールシャーサナの入り方
- 正座になり、ヒジを肩幅くらいで着き両手を組み合わせる。その手に収まる位置に頭頂を着き、ヒザとつま先を着地したままお尻を上げる。不安な場合は壁を利用したり、頭の下にブランケットを重ねてサポートしよう。
- ヒザを浮かせてつま先立ちになり、足を顔の方へ歩かせ体重を頭の上にのせていく。頭が動かないようにしながら、片方の足を引き上げ下ろす。左右2セットほど繰り返して足を上げる練習に。
- 息を吐きながら片方の足をゆっくり引き上げ、頭の上にお尻を乗せるようにしながらもう一方の足も同様に上げる。頭の上で両足を揃える。
- 頭~カカトが床と垂直になるように保つ。頭頂部でバランスを取るようにして、ヒジ~手首でも補助。自然な呼吸を繰り返しながら2~15秒キープ。
- 片足ずつゆっくりと下したら、ヒザを曲げカカトの上にお尻を置いてチャイルドポーズで休む。
コツはヒジを開かせないこと
「頭立ちや肩立ちの逆転ポーズは首や肩が痛くなり、断念するケースが多い」と柳生先生が言うように、首周りに圧迫を感じる場合は、ベルトでヒジ幅をキープさせ、肩や首周りのスペースを維持する練習を取り入れてみよう。
肩幅に開いた腕にベルトを一周巻いてヒジが開かないようにする。両手を組みヒジ~手首を着いて、両手に収まるように頭頂を下ろしたら、先の方法と同様に足を上げていく。
健康面での良い点・注意点
シールシャ―サナは見た目のインパクトだけでなく、健康面へのメリットも大きい。重力に逆らう姿勢になることで内臓の位置が整い、消化機能が活性化されることで便秘の解消につながるそう。
ただ一方で、血液が頭に集まることで血圧や脳圧、眼圧が上がるほか、内耳のうっ血や、腎臓と肝臓の虚血を引き起こす危険性があるという見方もあり、長時間行うことは避けたい。加えて、経血の逆流による子宮トラブルのリスクも指摘されているので生理中は控えるべきとも。
チャレンジしがいのあるポーズゆえに、マスターするまでは何度もトライを重ねてしまうかもしれない。でもまずは、安全性の確保と体調への影響を考慮することを第一に。
<出典情報>
出典:Yogini アーカイブ ヨガのきほん
「アイアンガーヨガのポーズで基本を身につける」
Text:内池朋子
女性誌編集者を経てRYT200を取得。ヨガやアロマテラピーなどを取り入れた心地よいライフスタイルを発信。
- Brand :
- Yogini
- Credit :
-
Photo=樋口勇一郎
Text=内池朋子
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