美トレ女子の先輩。モデル・菅井悦子の 「鍛える」と「整える」
YOLO 編集部
- 2017年08月22日
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心と体の連動を知ろう
体がすごくカチカチになっている人って、やっぱりなんとなく元気じゃないし、気を張っています。かといって、ダラダラしすぎていても、周囲に気を配れない。ツライことがあるとふさぎ込むし、うれしいことがあると伝えたくなります。嫌なことがあると動きたくなくなるし、楽しいことがあると跳ねたくなる。心と体は連動しているんです。
体形でも仕事でも学力でも、コンプレックスを持っているとふさぎこんじゃうと思うんですよね。私ってできない、と思っていると頑張れない。でも「私なんて」って常に言っている子が、運動すると元気になるんですよ。
ヨガの生徒さん達を見ていても、精神から鍛えるのは難しいから、外側からアプローチしていくほうが取り組みやすいのかな。体力に自信がつくから、もっと頑張りたくなる。もし、また弱いところが見つかっても、弱いところを改善した経験があるから、またできる気がして頑張る。そうなるとステップがどんどん踏めて、整えること、鍛えることが相乗効果で出てくるのかなと思います。
私自身ヨガをやって、外側から整えると精神的にも落ち着くことがわかってきました。また、トレーニングをして見つけた自分の弱さが改善されると、「ああ、変われるんだ」と思います。努力は実るし、正しい道を歩めば、しっかり結果が出てくるということがわかりました。たくさんのコンを持っていた生徒さん達も、変わっていくと自信満々で、前を向いて歩けるようになる。やっぱり鍛えるって素晴らしいことだな、と思います。
弱さに向き合うことで鍛えられる、整えられる
自分の嫌いなところを見つけると見たくなくなるし、弱いところが見つかると避けたくなる。でも、そのままじゃ変わらないし変われない。自分のコンプレックスは見ないでいたほうが楽。私も変わらない道を進んできたけど、「もうしょうがない、ここはコンプレックスに向き合うしかない」と頑張っていくと、人が変わったように元気になっていきます。
表情が明るく活発になって、自信がわいてくる。弱さに向き合うことって、嫌だけど素晴らしいこと。鍛えるっていいことだなって思うんですよ。体力的なことでも、精神的なことでも、弱さに向かって鍛えることで、自分が強くなる実感値を持っていくと、弱いところが強く整っていきます。
弱さを克服するために、鍛えることが必要なら鍛えよう。自分の弱さ、「大丈夫なのかな?」と漠然と思っていることを、ちゃんと見てあげるといいのかなと思うんです。いつも眠いのは、いつもだるいのは、ご飯がノドを通らないのは、いつも低体温なのは、何でだろう?「これが普通だからいいや」と思っていないで、「もしかして自分の改善できるポイントなのかな?」と考えて向き合ってみる。その上で鍛える、もしくは整える作業をしてあげると、「あの時本当に具合悪かったんだ」とか、「あの時本当に私って下向いて生きていたな」っていうのが分かるかなと。弱さや強さを知ることで「整える」手段が見えてきますよ。
鍛えるには信じる強さも必要
鍛えるには、人の手もちろん借りていいし、わからないことは聞けばいい。自分一人でもがく必要はないと思う。五里霧中で、道もわからないところにぽつんといるよりも、教えてくれる人がいるなら、信頼してついていってみる。「この人についていってみよう」って思えると近道を通れるかもしれないから、鍛えるには信じる強さも必要かもしれないですね。
人と違っていいんだけど、この人になりたい、こういう道を歩みたいと思った時に、まねていく勇気はあっていいと思います。「まねしちゃ悪いかな」と思ったりもするけど、完全コピーなんてできないんだから、いいなと思ったものは素直に取り入れちゃえばいいと思う。どうあがいたって私は私にしかなれないから、まねする勇気、教えてもらいにいく勇気、頼る勇気があってもいいなと思います。
ヨガもトレーニングも同じ、自分のツールを探そう
ヨガもウエイトトレーニングも、意味合いは、私の中ではほとんど一緒。ヨガだったらできないポーズがいっぱいあったり、「こんなに関節かたかったんだ!」とかって、弱いところを嫌でも見せられちゃうよね。でも弱いところと向き合う人は、とことん練習する。それで、また弱いところを見つけて「頑張ろう」と思ったり、「ざわざわする、今日は落ち着かない」ってわかったりする。
自分と向き合って会話して、「できるのかな」「やりたいのかな」「やりたくないのかな」っていう会話をキャッチボールしながらするのって、ウエイトトレーニングも同じだなと思うんですよ。こんな重さも持ち上げられなかった私自身と、「そのままでいいと思ってる?もうちょっと頑張りたいと思ってる?」「でも頑張りたいと思ってるからここに来てるんだろ?頑張ろう」みたいな会話をしながら、自分と向き合って、自分のために行うっていう行為が似ているなと思うんですよね。
ウエイトトレーニングもヨガもツールで、人によってはそれがランニングかもしれないし、整体一週間コースに行くかもしれない。そういう自分のツールをまず探すのはいいかもしれないですね。「この人超素敵」と思ったら声かけて、「何やってますか?何食べてますか?」と聞いて、ちょっとまねごとを始めてみるのもいいと思います。
菅井悦子
1979年3月13日、宮城県仙台市出身。雑誌『non-no』(集英社)のノンノフレンドとしてモデルデビュー後、『non-no』の専属モデルに。その他、『MORE』『With』など多数のファッション雑誌で活躍。‘09年、全米ヨガアライアンスを取得。ヨガにウエイトトレーニングのメソッドを取り入れた、アッパーバランスボディヨガ(UBY)、リストラティブヨガ、マタニティヨガなどさまざまなヨガの講師、また食育指導士としても活躍中
聞き手:沢田聡子
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