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鍛えるべきはインナーマッスル!自宅でできる体幹トレーニング10選

メリハリボディの秘密は、インナーマッスルにあり!

誰でも一度は「インナーマッスル」という言葉を聞いたことがあると思います。インナーマッスルとは、体の深いところに位置する筋肉で「深層筋」とも呼ばれています。いっぽう、「アウターマッスル」は体の浅いところにある筋肉です。こちらの筋肉は、少し鍛えればすぐに見た目が変わってくるのが特徴で、シックスパックと呼ばれるお腹が割れた状態になる、力こぶが出るなどはすべてアウターマッスルが発達することで発生する現象です。

筋トレをするとボディビルダーのようなマッチョな体になってしまいそう……と、筋トレを避ける女性も多いようですが、女性は女性ホルモンの影響で、ちょっとやそっとの筋トレではボディビルダーのような筋肉をつけることは難しいのです。むしろ、女性は男性よりも筋肉が落ちやすいため、筋トレをしないと筋肉が減ってしまいます。さらに女性ホルモンは体脂肪を蓄える働きがあるため、体脂肪が溜まるいっぽうになり、その結果、締まりのないボディシェイプとなってしまいます。

いっぽう、男性は、筋肉の合成を促す男性ホルモンのおかげで、少し運動をするだけでもある程度の筋肉量は維持できるのです。つまり、筋トレは男性よりむしろ女性が行うべきトレーニングと言えるのです。

マッチョになりたくない人が鍛えるべきはインナーマッスルです。体の深いところにある筋肉なので、鍛えても見た目が大きく変化することはありません。ただし、体の奥からギュッと体を引き締めてくれる効果が高いため、メリハリのあるボディシェイプをつくることができるのです。これがインナーマッスルを鍛える大きなメリットと言えるでしょう。

美しい姿勢もスポーツパフォーマンスの向上にもインナーマッスルは必須

インナーマッスルは、骨や関節、内臓を支えるなど、人間が健康に生きていくうえで必要な機能を正常に保つ働きも持っています。背すじをピンと伸ばして立ったり座ったりできるのもインナーマッスルがしっかり働けているからこそ。インナーマッスルが減ってしまうと、背すじを伸ばすことさえ難しくなってしまうのです。

また、体を動かすときにもインナーマッスルがしっかりしていないと、体をスムースに動かすことはできません。たとえば、ランニングをするとき、インナーマッスルがしっかり骨や関節を支えていないと、スムースな腕振りや脚を前に進めることが難しくなってしまいます。ヨガなどのスローな動きのメニューであってもインナーマッスルが少ないと、関節を柔軟に動かすことができず、正しいポーズをとることが難しくなります。

鍛えるべきインナーマッスルは、「腹横筋」と「腹斜筋」

では、インナーマッスルは体のどんなところに位置しているのでしょうか?インナーマッスルが多く位置するのは、体幹部(コア)と呼ばれる部分です。体幹とはその言葉通り、体の幹ということです。具体的には、お尻まわりを含めた、胴まわりです。ただし、腕、脚などにもインナーマッスルは存在しますが、もっともたくさん位置しているのは体幹部です。とくに、腹横筋と腹斜筋はインナーマッスルに分類される筋肉で、ほかのインナーマッスルと比べて鍛えやすいという特徴があります。

また、腹横筋と腹斜筋はお腹を筒のように取り囲む筋肉のため、鍛えることでウエストまわりを一気に引き締めることができます。加えて、体を支えるコルセットのような役割も果たす筋肉のため、正しい姿勢の維持、腰痛の予防にも効果を発揮します。

美しい姿勢を作る!腹横筋を鍛える高効率メニュー

コルセットのように体幹に巻きついているのが腹横筋。腕と脚を動かすとき、最初に使われる筋肉であり、姿勢の制御や呼吸をスムースにする役割を担っています。腹横筋を鍛えると、背すじがピンと伸び、体の動きが安定します。

スーパインピラー

15~30秒
左右交互に各2~3セット

仰向けになり、両手はまっすぐ真上に伸ばす。脚を床から浮かせて、股関節とヒザを90°に曲げてスタンバイ。腰を反らさないように、背中はしっかり床につける。

口から息をゆっくりと吐きながら、対角となる手を頭上に上げるのと同時に脚をまっすぐ伸ばす。ゆっくりと息を吸いながらスタートポジションに戻る。反対側も同様に行う。

フロントブリッジ

15~30秒
2~3セット

うつ伏せになり、両ヒジを肩幅の位置につく。両脚は腰幅に開き、つま先を床につけてスタンバイ。

床から体を持ち上げて、両ヒジと両つま先の4点で体を支える。できるだけ体が一直線になるような姿勢を作り、15~30秒キープする。このとき、呼吸を止めないことがポイント。

フロントブリッジショルダータップ

左右各10回×2~3セット

うつ伏せになり、両手は肩幅の位置につく。両脚は腰幅に開き、つま先を床につけて体を支える。肩、腰、ヒザ、カカトまでが一直線になるような姿勢でスタンバイ。

スタートポジションの姿勢をキープしたまま、片手で反対側の肩にタッチする。できるだけゆっくりと行う。体が傾くと効果が半減するので、姿勢の維持も意識しよう。

肩にタッチしたほうの手を前に伸ばす。手は体の延長線上にまっすぐ伸ばし、その姿勢を約2秒キープしてスタートポジションに戻る。この動作を繰り返し、反対側も同様に行う。

サイドブリッジ

左右各15~30秒×2~3セット

背すじを伸ばして横向きになり、片ヒジを立てて上体を支える。ヒジの角度は約90°。両足は重ねて、足首の角度を約90°をキープする。

片ヒジと足の2点で体を支えながら、下側の腹斜筋に力を入れ、肩、腰、ヒザ、足までが一直線になるような姿勢を15~30秒キープ。呼吸は止めずに自然に。

サイドブリッジアブダクション

左右各10~20秒×2~3セット

背すじを伸ばして横向きになり、片ヒジを立てて上体を支える。ヒジの角度は約90°。両足は重ねて、足首の角度を約90°をキープする。

片ヒジと足の2点で体を支えながら下側の腹斜筋に力を入れ、上側の脚を上げる。下側の肩、腰、ヒザ、足までが一直線になるような姿勢を10~20 秒キープ。

サイドブリッジアダクション

左右各10~20秒×2~3セット

横向きになり、片ヒジと足の2点で体を支える。下側の腹斜筋に力を入れて、肩、腰、ヒザ、足までが一直線になるような姿勢をキープする。

片ヒジと足の2点で体を支えながら下側の脚を上げる。下側の腹斜筋に力を入れて、上側の肩、腰、ヒザ、足までが一直線になるような姿勢を10~20秒キープ。

キュッと締まったくびれを作る!腹斜筋を鍛える高効率メニュー

脇腹に位置する腹斜筋。ここを鍛えることで美しいくびれを作ることができます。ひねる動きが中心のメニューとなります。息を吐くときの動作においても中心的な役割を果たす筋肉です。腹横筋とセットで鍛えれば、体の安定性がさらに高まります。

サイドヒップリフト

左右各10~15回×2~3セット

横向きになり、片ヒジを立てて上体を支える。ヒジの角度は約90°に。上側の手は下側の脇腹(腹斜筋)に添えてスタンバイする。

片ヒジと足の2点で体を支えながら、下側の腹斜筋に力を入れて体を横に曲げる。限界まで曲げたら元に戻す。この上げ下げの動作を繰り返す。呼吸は自然に。

ツイストクランチ

左右各10~20回×2~3セット

仰向けになり、片手は頭の下に、反対側の手は体の横に置いて手のひらを床につける。ヒザを90°に曲げて、体の横に置いた手のほうの脚を反対側のヒザの上にのせてスタンバイ。

息を吐きながら背中を丸めるように体をひねり、対角になるヒジとヒザを近づける。上体がもっとも上がったときに息を吐き切る。ゆっくりとスタートポジションに戻る。

サイドクランチ

左右各10~15回×2~3セット

仰向けになり、片手は頭の下に、反対側の手は体の横に置いて手のひらを床につける。ヒザを90°に曲げて、体の横に置いた手のほうへ倒してスタンバイ。

体の横に置いた腕でバランスをとり、息を吐きながらゆっくり上体を起こす。腕を使わず上体を少ししか起こさないよりも、腕を使って完全に起き上がるほうが筋肉に刺激をしっかり与えることができる。

リバーストランクツイスト

左右各5~10回×2~3セット

仰向けになり、両手は体の横に広げ手のひらは床につける。股関節と足首を90°に曲げて、両脚はまっすぐ真上に上げる。腰が反らないよう背中はしっかりと床につけてスタンバイ。

両脚を伸ばしたまま、おへそを支点に両脚を左右の交互にゆっくりと倒していく。つま先が床につく手前で止めて、スタートポジションに戻り逆側へ倒す。この動作を繰り返す。

<監修>

澤木一貴(さわきかずたか)

パーソナルトレーナー。パーソナルトレーニングジム「SAWAKI GYM」代表取締役。1991年から、大手フィットネスクラブにてトレーニング指導を開始。その後、整形外科病院にてスポーツトレーナー課主任を歴任、メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者からトップアスリートに及ぶ、幅広いクライアント層へのトレーニング指導を経験する。現在は新宿区早稲田にパーソナルトレーニングスタジオをかまえ、指導にあたるかたわら、メディアや講演会を通じて健康情報を発信している。「1日3分 痩せトレ」(枻出版社刊)、「ランナー筋トレ」(枻出版社刊)、「衰えた体がよみがえる 最高最善の運動」(大和書房)など、監修・著者本も多数刊行している。

SAWAKI GYM⇒https://sg-personal.com/

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楠田 圭子

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