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意識すべきは「骨盤底筋」!筋トレ&ストレッチで体のゆがみを改善

骨盤のゆがみは筋肉の硬さが原因だった

「骨盤のゆがみ」という言葉は誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。しかし、骨盤がゆがむという表現は間違いです。骨盤そのものが変形してゆがむようなことは特別な疾患ではないかぎりはあり得ないこと。骨盤がゆがむと表現される状態は、正しくは、「骨盤が正しい位置に収まっていない状態」ということなのです。

骨盤は体を支える要のような部位で、正しい位置に収まっていないと、上半身、下半身ともにゆがんだ状態となります。悪化すれば、左右の肩の高さが違う、左右の脚の長さが異なるなどの弊害が発生し、痛みなどのトラブルを引き起こすことになります。

では、骨盤位置の異常はなぜ発生するのでしょうか?骨盤は一つの大きな骨の塊と思っている人も多いようですが、じつは大中小の骨で構成されています。そして、それらの骨に多くの筋肉が付着しています。これらの筋肉がなんらかの原因で硬くなって骨を引っ張ることで骨盤位置の異常は発生します。こうしたしくみから、骨盤の位置を正すには、骨盤に付着する筋肉の硬さをとるストレッチを行うことが必要ということになります。

また、骨盤を支える筋肉を鍛える筋トレを行うことも必要です。骨盤を支える筋肉の量が減ったり、筋力が低下すると筋肉が骨盤を支えられなくなり、骨盤位置にズレが生じてしまうからです。

骨盤位置の矯正効果が高いのは、骨盤まわりの筋肉を鍛えて、ストレッチすることです。また、筋肉や骨はすべてつながっているため、骨盤位置がズレている人は肩甲骨など、ほかの部位にも必ずゆがみが生じているはずです。つまり、体のゆがみを根本的に改善するためには、気になる部分の筋肉だけを鍛え、柔軟にするだけではなく、全身の筋肉を前後、左右、上下バランスよく柔軟にしておくことが必要ということです。

え!?尿もれ?骨盤底筋は若いうちから鍛えよう

骨盤底筋

骨盤の位置を正しい位置に戻すために鍛えたいのが「骨盤底筋」です。この筋肉は、インナーマッスルに分類され、骨盤の下にハンモックのように広がっています。骨盤だけではなく、子宮、膀胱、直腸を含む骨盤まわりの臓器を支える筋肉です。この筋肉が衰えると、骨盤や内臓がどんどん下がってきて、正しい位置に収まることができなくなってしまいます。

また、排尿、排便をコントロールにも関わる筋肉のため、筋力が低下すると、頻尿、尿漏れ、便秘など、排泄に関わる機能の異常が発生しやすくなります。とくに女性は、骨盤底筋が弱りやすいという研究データも発表されていますので、骨盤底筋を鍛える筋トレは若いうちから定期的に行うことをおすすめします。

お尻と太モモの内側の筋肉を鍛えて骨盤底筋にアプローチ

骨盤底筋は姿勢保持にも関わる筋肉なので、正しい姿勢を作るうえでも、必要量の筋肉量や筋力をつけておくことが必要です。しかし、骨盤底筋の難点は、インナーマッスルという体の深いところに位置する筋肉のため、鍛えづらいという点です。

そこで、おすすめしたいのが、骨盤とつながる筋肉、骨盤底筋と連携性の高い筋肉を鍛えることです。とくに効果的なのが、体幹部にある「腹横筋」、太モモの内側に位置する「内転筋」、お尻に位置する「大臀筋」です。これらの筋肉を鍛え、柔軟性を高めることで骨盤と骨盤底筋に効果的にアプローチすることが可能となります。

骨盤底筋の筋トレを行う際に意識してほしいのは、常にお尻に力を入れて、お尻の穴をキュッと締めることです。これで骨盤底筋に効率的に刺激を与えることができます。

骨盤底筋トレーニング:大臀筋を鍛える

ミニバンドヒップローテーション

10~20回×2~3セット

両脚を肩幅よりやや広めに開き、ミニバンドを両脚に通してヒザの皿の上あたりに掛け、スクワットのスタートポジションを作る。両手は体の前で組み、両ヒザを近づける。

両ヒザをゆっくり外側にヒザを開いていく。外側にギュッと開きすぎると、O脚が助長されるのでNG。足裏を床につけて大臀筋を意識しながら、内側から戻すような感じで行う。

バランスボールヒップスラスト

10~20回×2~3セット

両脚は腰幅に開き、仰向けになる。両手はお尻に置き、背中をバランスボールにあずける。お尻を落としてヒザを90°に曲げる。

背中でバランスボールを押しながら、頭、肩、腰、ヒザが一直線になるまでゆっくりとお尻を持ち上げていく。股関節が伸びていることと、大臀筋が収縮していることを意識して行う。

骨盤底筋トレーニング:内転筋を鍛える

バランスボールヒップアダクション

10~20回×2~3セット

仰向けになり、ヒザを90°に曲げてヒザの間にバランスボールを挟む。両腕は自然に開き、手のひらは床につけてスタンバイ。

太モモの内側に力を入れて、息を吐きながら両ヒザでバランスボールを押しつぶす。約3秒キープしてスタートポジションに戻り、この動作を繰り返す。腰が反らないよう気をつけて。

フロアヒップアダクション

1~2秒キープ
10~20回×2~3セット

横向きに寝て、下側のヒジは曲げて頭の下に、上側の手は体の前で床につけてバランスをとる。下側の脚はまっすぐ伸ばし、上側の脚は股関節とヒザを90°に曲げてスタンバイ。

息を吐きながら、下側の脚をゆっくりと真上に持ち上げる。限界まで持ち上げたところで1~2秒キープしてゆっくり下ろす。床につくギリギリ手前で止めて再び持ち上げる。この動作を繰り返す。

アイソメトリックスヒップアダクション

6秒キープ×10回

背すじを伸ばして床に座り、ヒザを90°に曲げる。両ヒザを肩幅よりやや広めに開き、ヒジを90°に曲げてヒザの内側に添えてスタンバイ。

太モモの内側と腕に力を入れて、息を吐きながらヒザは内側にヒジは外側に向けて押し合い6秒キープする。

スーパインヒップアダクション

10~20回×2~3セット

仰向けになり、両手は体の横に置き手のひらは床につける。股関節と足首を90°に曲げて、両脚はまっすぐ真上に上げる。腰が反らないよう背中は床にしっかりつけてスタンバイ。

上体は固定したまま、ゆっくりと両脚を開いていく。できるだけ大きく開いたら、ゆっくりとスタートポジションに戻る。この動作を繰り返す。脚を開くときは左右均等に。

骨盤底筋トレーニング:腹横筋を鍛える

バックブリッジ

15~30秒×2~3セット

仰向けになり、ヒザを鋭角に立てる。両腕を伸ばして肩幅くらいに開く。手のひらは天井に向け、手の甲を床につけてスタンバイ。

肩、腰、ヒザまでが一直線になるようにお尻を持ち上げる。お尻に力を入れて、手で床を押すようにすると持ち上げやすい。腰を痛める原因になるので、お尻の上げすぎには要注意。

バックブリッジワンレッグ

左右交互に各15~30秒×2~3セット

仰向けになり、ヒザを立てる。肩、腰、ヒザまでが一直線になるようにお尻を持ち上げる。お尻に力を入れて、手で床を押すようにすると持ち上げやすい。

お尻を持ち上げた状態から、片脚をまっすぐ伸ばす。肩、腰、ヒザ、カカトが一直線になるような姿勢を作り、15~30秒キープ。呼吸を止めないよう気をつける。

2種類のストレッチで骨盤まわりの筋肉を効率的にほぐす

ここからは骨盤につながる筋肉の硬さをとるストレッチをご紹介します。ポイントは、リズミカルに体を動かし、反動を利用しながら筋肉を伸ばすダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)と、静止した状態で反動をつけず、狙った筋肉をゆっくりと伸ばすスタティックストレッチ(静的ストレッチ)を組み合わせることです。

ダイナミックストレッチの効果は、筋肉の温度が上がる、筋出力が上がる、体の神経系にスイッチが入る、関節の可動域が広がるなどの効果が期待できるというメリットがあります。運動前のウォーミングアップとして行えば、脚の動きをスムースにすることができます。呼吸を止めず、リズミカルに体を動かすことで効果を高めることができます。

スタティックストレッチは、硬くなった筋肉をほぐす効果の高いストレッチです。また、血行改善、リラックス効果も期待できるので、運動後のクールダウンとしてもおすすめしたいストレッチです。効果を高めるポイントは、反動をつけずに痛みを感じない心地のよい範囲で行う、呼吸を止めずに、鼻呼吸することです。

骨盤底筋トレーニング:ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)

レッグサークル

左右各5回×2~3セット

両脚を腰幅に開き、背すじを伸ばしてまっすぐ立つ。手は腰に置き、片脚を持ち上げてヒザを曲げる。上げた脚のつま先は下に向ける。

ヒザをできるだけ高い位置にキープして、ヒザで円を描くように股関節を大きく回す。左右の脚それぞれ内回し5回、外回し5回行う。

スモウスクワット

10回×2~3セット

両脚を肩幅の1.5~2倍の広さに開き、つま先を45°ほど外側に向ける。背すじを伸ばして腰を落とし、つま先をつかむ。ヒジでヒザを外側に押して股関節を開く。

両手でつま先をつかんだまま、腰を上げて脚をまっすぐ伸ばす。脚を伸ばし切ったら、そのまま腰を落として再び股関節を開く。この動作を繰り返す。

骨盤底筋トレーニング:スタティックストレッチ(静的ストレッチ)

バタフライ

30秒キープ

両脚を開いて座り、両ヒザを曲げて足裏を合わせる。背すじを伸ばして胸を張り、両手でふくらはぎを抱えてスタンバイ。

背すじを伸ばして両手でふくらはぎを押さえ、息を吐きながらゆっくりと上体を前に倒す。

<監修>

澤木一貴(さわきかずたか)

パーソナルトレーナー。パーソナルトレーニングジム「SAWAKI GYM」代表取締役。1991年から、大手フィットネスクラブにてトレーニング指導を開始。その後、整形外科病院にてスポーツトレーナー課主任を歴任、メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者からトップアスリートに及ぶ、幅広いクライアント層へのトレーニング指導を経験する。現在は新宿区早稲田にパーソナルトレーニングスタジオをかまえ、指導にあたるかたわら、メディアや講演会を通じて健康情報を発信している。「1日3分 痩せトレ」(枻出版社刊)、「ランナー筋トレ」(枻出版社刊)、「衰えた体がよみがえる 最高最善の運動」(大和書房)など、監修・著者本も多数刊行している。

SAWAKI GYMhttps://sg-personal.com/

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楠田 圭子

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