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背中や首が痛い……それ病気かも?肩こりを放置しちゃダメなワケ

首が痛い原因は肩こりかも!?

肩こりが起こる原因はさまざまですが、なかでも「姿勢の悪さ」は肩こりの最大原因です。頭は約5kgもの重さがあり、その重さを首と肩で支えています。そのため、猫背・前かがみなど、首や背中の筋肉が緊張するような姿勢を長時間続けると、肩や首まわりの筋肉のしなやかさが失われて硬くなってしまいます。すると、筋内の血管が押しつぶされて血行が悪くなり、肩こりが生じます。

肩こりは、姿勢の異常や長時間のスマホ操作、PC作業が原因で起こる「本態性肩こり」というものと、なんらかの病気が原因で首や肩の痛みが起こる「症候性肩こり」に分類されます。症候性肩こりは整形外科だけとは限らず、内科、脳神経外科、耳鼻咽喉科、精神科、歯科などほかのさまざまな診療科の病気でも起こってきます。症候性肩こりの場合には、その治療をすれば肩こりは次第に治ってきます。

整形外科に関わる症候性肩こりの多くは頚椎の病気が原因です。頚椎とは、簡単に言うと首の骨です。頚椎の異常が肩甲骨周囲の筋肉の負担を増やして肩こりを悪化させるのです。頚椎の神経が圧迫されて首、肩、背中に痛みを感じることもあります。症候性肩こりの場合は、我慢できないくらいのこりやしびれ、それを通り越して痛みを感じることもあります。肩こりだけではなく、首や背中に痛みやしびれを感じることがたひたびあるような場合は、一度、整形外科を受診することをおすすめします。

ただし、肩こりの原因として最初に病気を疑うのは間違いです。まずは定期的に体を動かす習慣をつける、規則正しい生活をする、姿勢を正す、肩こりを改善できるエクササイズを定期的に行うなどすることが先決です。それでも改善しないならそのときは病気を疑ってください。

スマホ下向き姿勢が首が痛い原因や肩こりを招く!

長時間にわたるデスクワークは前かがみの姿勢になる原因としてあげられますが、最近問題になっているのは、スマートフォンの操作です。スマートフォンが肩こりを引き起こす理由はふたつあります。スマートフォンを見入る姿勢が、どうしても前かがみや下向きになってしまう点がひとつ。もうひとつは、それが長時間にわたって悪姿勢が持続してしまいがちという点です。歩く、立つ、座るにかかわらず、スマートフォンを覗き込んでいるときは上半身がほとんど動かない状態になっています。その結果、肩や首まわりの筋肉は疲弊してどんどん硬くなってしまうのです。

ガラケーよりもスマートフォンのほうがより前かがみになりやすい理由は、重さです。スマートフォンはそれなりのどっしりした重量感があるので、肘を曲げて体に近い位置で覗き込むことになります。さらに、長時間片手で持つことはツラいため両手で持つことになり、背中がより丸まりやすくなります。もうひとつガラケーとの違いは、コンテンツの多さです。ゲームなどに夢中になり、ついつい長時間にわたり使用してしまいがちです。コンテンツを映し出す画面のサイズも決して十分な大きさとは言えないので頭を下げて画面を覗き込むような姿勢をとってしまいがちです。こういったことから、スマートフォンの普及に比例して、肩こりに悩む人も急増しているのです。私たちの生活に密着したスマートフォンですが、長時間の連続使用は極力避けたいところです。

スマートフォンの画面を覗き込むような姿勢をとると首が過度に前に出て、背中の筋肉が強く引っ張られることで肩こりが悪化します。さらに歩きスマホを行うと、歩く姿勢も崩れ、腰痛が出る可能性も考えられます。

 

首折り立ちスマートフォンも歩きスマートフォンと同様で、頭が過剰に前に出て、背中の上部が丸まって典型的な猫背になっています。腰にもハリが出て、いずれ腰痛も発生する可能性大です。また、猫背座りスマートフォンにも要注意です。背もたれに背中をつけて、腰が過度に折れ曲がっている姿勢です。この座り方でスマートフォンを覗き込むようにして長時間にわたり猫背姿勢を続けていると、肩こりだけでなく腰痛が悪化する危険があります。

食生活の見直しで、首が痛い原因や肩こりを体の内側から改善

肩こりがひどい人は食事内容を見直すこともおすすめします。一般的には、肩こりを改善するには、疲労回復によいと言われるビタミンB群、ビタミンC、クエン酸、血行促進によいと言われるビタミンE、体をつくるのに大切なカルシウムとマグネシウムなどが多く入った食べ物がすすめられます。また、栄養バランスのとれた食事をすることも大切です。しかし、それらはあくまでも「食べ物」であって「薬」ではありません。1回食べただけで効果が現れると考えるのは間違い。毎日食べ続けることで効果が期待できると考えましょう。

首が痛い原因や肩こり改善に効果のある栄養素

ビタミンB1

糖質の代謝を促して、糖が体内で効率よくエネルギーに変換するのを助けます。その結果、疲労の蓄積を防ぎ、たまった疲れを回復させます。

多く含まれる食材:穀類の胚芽、豆類、豚肉、ウナギなど

ビタミンB6

たんぱく質の代謝を助け、睡眠や抗ストレスホルモンの生成を助ける作用があります。神経伝達物質の合成に役立ちます。

多く含まれる食材:シード類、米、サーモン、ツナ、鶏肉など

ビタミンB12

末梢神経の働きを正常に保ち、末梢神経の損傷時にはそれを修復する作用があります。

多く含まれる食材:魚貝類、レバー、乳製品、卵など

ビタミンC

筋肉を構成するコラーゲンの生成に関与しており、筋肉を丈夫に保ちます。

多く含まれる食材:ブロッコリー、ゴーヤ、ピーマンなどの緑黄色野菜

ビタミンE

毛細血管を拡げる働きがあり、それによって血液の流れがスムースになります。末梢神経の血行障害にも効果があります。

多く含まれる食材:アーモンドなどのナッツ類、カボチャ、鮭など

カルシウムとマグネシウム

このふたつはセットで摂取すると効果的で、筋肉収縮や神経の働きをスムースにする栄養です。

多く含まれる食材:乳製品、ナッツ類、魚介類、大豆製品など

クエン酸

TCA 回路(クエン酸回路)を活性化させ、乳酸を再度エネルギーの素として使えるようにします。それにより、効率のよいエネルギー産生ができるようになって、疲れにくくなります。

多く含まれる食材:梅干し、レモン、グレープフルーツ、醸造酢など

首が痛いツラさを軽減!肩こり改善ストレッチ&筋トレメニュー

肩こりはマッサージを受けたり、薬を飲むだけでは決してよくなりません。肩こりは自分で動かして治すのが基本なのです。ここからは、自宅で簡単にできるストレッチや筋トレをご紹介します。

首横ストレッチ

10秒キープ×左右各2回

首まわりの筋肉をまんべんなく伸ばせるストレッチです。座って行っても同様のストレッチ効果が得られるので、仕事中など、肩まわりがツラくなったら行いましょう。

胸を張った状態でゆっくりと頭を真横に倒していきます。耳を肩に近づけていくイメージで行います。最大限に傾いたところで10秒止めてストレッチ。少し痛みを感じるくらいがよい傾き具合です。これを左右行いましょう。

首を斜め後ろに傾けて、自分の肩にアゴをのせる感じで頭を回します。少し痛みを感じるくらいがよいひねり具合です。最大限に頭を回したところで10秒伸ばします。これを左右行いましょう。

ポイント

頭を傾けるときは肩を上げないようにして、最大限に傾ける。
頭を回すときに肩を前に出さないように。
アゴを肩につけなくてもいいので、胸を上向きに張って頭を回す。

投球ストレッチ

10秒キープ×左右各1回

投球動作と同じ動きをするストレッチです。肩の前方の筋肉を伸ばすことができます。

ボールを投げるイメージで片手を上げましょう。手から肘までを壁や柱に当てて、そのまま同側の肩(胴体)を押し込む感じで力を入れて肩の前方の筋肉を伸ばします。手が壁に着いていれば、体は多少斜めになってもかまいません。

ポイント

下に降ろしているほうの肘を後ろに引く感じで体を回旋させると効果が倍増する。
胸を張って行う。
胸の筋肉が伸びていることを確認しながら行う。
肩と肘を90度に曲げる。

肩回し

10回×2~3セット

肩関節の柔軟性を高めるエクササイズです。肩で大きな円を描くことで肩の動きのスムースさを取り戻せます。肘を曲げずに行うことが大切です。座って行っても同様の効果が得られます。

両腕を下げ、背すじをまっすぐにして立ちます。肩を横から見たときに肩の中央部(星印)を意識します。肩の中央部で円を描くイメージで、肘をまっすぐにしたまま両側同時に前から後ろに肩を回します。

ポイント

回す向きは、背泳ぎの腕の回転方向(前から後ろ)と同じに。
なるべく大きな円を描く。
肩が後ろにきたときは、思いきり胸を張る。
肘を曲げないように。

肩すくめ首回し

時計回りに10回+反時計回りに10回×2~3セット

肩をすくめることで、肩こりの原因となるこり固まった首肩まわりの筋肉をほぐせます。寝違えたときなどにも効果的なエクササイズです。

肩をすくめて持ち上げます、その状態で頭を回すだけです。時計回りに10回、反時計回りに10回行いましょう。

ポイント

胸を張って行う。
手を後ろで組むと胸のストレッチ効果が高まる。
体の軸を安定させて、首を回すときに体が動かないようする。

くるくる体操

左右各10回×1~2セット

背筋を「伸ばす」「曲げる」「ねじる」と3つの要素がすべて含まれる運動なので、背中全体の筋肉を使い、腰痛にも効果がある体操です。前から上へ、後ろから下へと、なるべく大きな円を描きましょう。

イスに腰掛けて片方の手を肩に当てます。そのまま全身を使って肘で大きな円を描きます。それを左右でそれぞれ行います。回す向きは背泳ぎの腕の回転方向と同じで、逆回転だと効果が得られません。

ポイント

お尻がイスから浮かないようにする。
肘で少しでも大きな円を描けるように回す。
前のほうだけで回すと効果が下がるので、できる限り肘が後ろにくるように回す。

前へならえ体操

左右各10回×2~3セット

体育の授業のときに行う「前へならえ」が基本姿勢となるメニューです。立位や座位で行うことも可能ですが、フォームローラーの上に寝て行うと効果が倍増します。

前へならえのまま、肩だけ背中のほうへ引き込みます。この動きを繰り返します。フォームローラーの上に仰向けになり、両腕を真上に上げます。胸を張らせると効果が倍増します

ポイント

十分に胸を張る。
立位や座位で行う場合は、腕を限界まで前後に出し引きする。

秘伝ハト体操

10回×2~3セット

ハトが歩いているときの首の動きをイメージして行うメニューです。顔面を1枚の板になぞらえ、前後に平行移動させることで肩まわりの筋肉を効果的にほぐせます。

頭だけを思いきり前に突き出します。次に頭を引っ込めます。後ろに引っ込めたときに思いきり力を入れて2~3秒間止めることがポイントです。なるべくたくさん頭を前に出した後に、なるべくたくさん頭を後ろに引っ込めましょう。

ポイント

体(胴体)は動かないように固定し、頭だけを動かす。
頭を後ろに引っ込めたときに、最大限に力を入れた状態で止める。

秘伝ボート体操

10回×2~3セット

肩甲骨まわりをしっかりほぐせます。単純に手を前に出して後ろに引っ込める体操ではなく、肩甲骨が横(外側―内側)に動いていることを“意識すること!”が大切です。立っても、座っても同様の効果が得られます。

手のひらを下向きにして手を思いきり前方に出して猫背の状態にします。その状態から手のひらを上に返しながら肘をしっかりと締めて後方に引き、最後は思いきり胸を張ります。

ポイント

手を前に出したときは肩甲骨が外側に移動し、肘を後ろに引いたときは肩甲骨が内側に寄っていることを意識する。
肘を後ろに引くとき、手のひらを返して上向きにする。

ボート体操アドバンス

左右各10回×1~2セット

ボート体操を左右どちらか片方ずつやることで肩甲骨の可動域をより大きくします。片手ずつ行うことで、ボート体操よりも手を前後に動かす軌道が長くなり、効果が高まります。胸を大きく張ることで猫背を効率的に改善できるメニューです。

手のひらを下向きにして手を最大限前方に出します。その状態から今度は胸を張りながら手のひらを上に返して肘を限界まで後方に引きます。

ポイント

前後に動かす手の軌道をできるだけ長くする。

秘伝猫背直し

左右各10回×1~2セット

猫背の改善効果抜群のメニューです。骨盤が後に倒れてしまうと効果がなくなってしまいます。胴体の上半分をひねる感覚で行いましょう。

 

両脚を揃えて床に横になり、両膝と股関節は直角に曲げてください。下になっているほうの手は、写真のようにまっすぐに前方に張り出して体を支えます。上になっているほうの手を後頭部に添えて、そのまま肘を後ろに回転させて体をひねります。最大限ひねったところで5秒キープして元に戻ります。

ポイント

上半身をひねるのでなく、肘を後ろにもってくることを意識する。
骨盤は完全に固定して、後ろに倒れないようにする。
両膝は離れないようにくっつけたまま行う。

プッシュアップ(腕立て伏せ)

10回×2~3セット

普通の腕立て伏せですが、じつは違います。単なる上下運動ではなく、肩甲骨が横(外側―内側)に動いていることを“意識すること!”が大切です。肩甲骨を移動させる意識がないと、単なる腕の運動になってしまいます。

手幅は肩幅よりも広めにとり、体は一直線になるようにかまえます。胸を張って胸を床ギリギリまで下げていきます。肘を曲げながら肩甲骨が内側に寄っていくのを意識しましょう。きちんと肩甲骨が寄ると背中の皮膚の中央に溝ができます。上げ下げをゆっくり行うとさらに効果的です。

ポイント

体を下げるとき、胸を張って、胸は床ギリギリまで下げる。
肘を伸ばして体を上げるときに息を吐き、体を下げるときに息を吸う。
肘を曲げたとき、お尻が上に突き出ないように。

<監修>

吉原 潔(よしはら きよし)

アレックス脊椎クリニック院長。日本医科大学卒業 医学博士
日本内視鏡外科学会技術認定医、日本整形外科学会脊椎内視鏡下手術技術認定医、日本整形外科学会脊椎脊髄病医、日本脊椎脊髄病学会指導医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。内視鏡手術専門の脊椎外科医として一般の患者さんから、トップアスリートまで幅広い人々の背骨の悩みを解決。フィットネストレーナーの公認ライセンスも所持(NESTA:全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)。筋力トレーニングおよび体重管理にも造詣が深い。

アレックス脊椎クリニック⇒https://ar-ex.jp/spine

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楠田 圭子

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