体はもっと緩みたい!体調不良に効果的な毎晩5分ストレッチのすすめ
YOLO 編集部
- 2021年02月23日
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病院では治せない体調不良
体のどこかに違和感があったり、痛みを感じたり、痛みまでは感じなくてもイヤ〜な感じがする場所があると、いつもの調子が出ないですよね。でも、そのために病院へ行く気にはならないし、行ったとしても病名がつく状態でなければ、薬さえもらえない……。結果、不調は解消されず、鬱々とした気持ちが残るだけ……そんなこと、結構あります。
ちょっとした体調不良は、検査をしても出てこないことは意外に多いものです。実は、筆者の家族も検査をすれば「健康です」と何も出てこないのに、しょっちゅうめまいがしたり、だるかったりと不調を訴えています。寒暖差や気圧の変動、睡眠不足などでも、こうした状態は引き起こされてしまうからです。でも、数値的に見たら「大丈夫」な範囲に入っているから、診断が下らない。これはどうすればいいのでしょうか? 本人はすごくツラいのに、何も治してもらえないなんて…。
ヨガは体調不良(未病)を整えるのが得意
そういう時にできることの一つは、自分で体調不良に対処する方法です。いわゆる未病と言われる状態は、確かにあります。現代医学(西洋医学)と東洋医学の視点の差が生み出すものですが、現代医学を基本として診療している一般病院では診断が下らない未病(名前通り、まだ病気に至らないけれど不調がある状態)でも、東洋医学では対処するべき状態として考えるのです。
ヨガはまさに、この未病に対処するのにうってつけのメソッドです。ヨガは本来瞑想を指し、「ハッピーであること」を目指す方法ですが、その方法の一つとしてポーズを練習することがあり、これが体を健康にするという“副作用”があるのです。
ちなみに、ヨガのポーズは複雑な体勢を取りますが、これは少しずつでも実践を重ねることによって、どんな体勢になっても、気持ちよく快適な呼吸ができるような心身の柔軟さを作るためです。ヨガのポーズは体が軟らかい人がするのではなく、硬い人がやっていたら軟らかくなった結果なのです。
ヨガポーズは体の詰まりを取り体調不良を改善
本題に戻りましょう。ヨガのポーズが体を健康にするには理由があります。それは、体を動かすことによって、体の詰まりを取ることで、体内のさまざまなものの流れをよくすることです。現代医学で言えば、それは血液でありリンパ液であり、水分でしょう。ヨガでは生命エネルギー(プラーナ)、中国では気と言ったりもして、目に見えないものも指します。
例えば冷え性になったりしますが、これは手足の末端に血流が届かないからです(もし、足爪の伸びが悪いなら、それはつま先まで血流が届いていない証拠。要注意です)。これを解消するには、つま先まで血流が届くような運動を取り入れればいいのです。血液は体内に熱を運ぶ役割を担っているので、それが届かないということは熱が届かないということ。冷え性のもとになります。
むくみも冷えからくるものも多いですが、リンパ液の流れが悪くなっているからでしょう。リンパ液は末端から心臓に向かって流れるものですが、その流れを促進するのは筋肉のポンプ。だから体を動かさないことには、リンパの流れは滞ってしまいます。デスクワークが多いと、仕事の帰り際に靴がきつくなったりするのは、まさにリンパの流れの問題です。
眼精疲労の原因の一つも血流の悪さです。姿勢が悪く首のコリなどで血流が頭まで十分に届かない、目の細い血管に十分血液が回らないなどが考えられます。その証拠に、目が疲れている時、目のまわりが黒っぽくなったり、冷たくなったりしますよね。それは血流が十分でないからです。だから、手を温めてかざすと少し目が楽になりませんか? 温かみで筋肉が緩み、血流が少しずつ復活するからです。また自分自身で頭皮マッサージをしたり、シャワーを浴びたりして刺激を与えると、血流が戻ってきて、眼精疲労も落ちつきます。
体調不良を解消するヨガストレッチ
体調不良を解消するのに一番いいのは、普段動かしていない体を動かすこと。歩く距離を多くするだけでもいいのですが、体がガタガタだったり、硬いうちはヨガのポーズで体をストレッチをすることがオススメです。時間がない人は寝る前の5〜10分、体を緩めるストレッチをしてみましょう。
体を休めるには、体を適度に使うことで血流やリンパの流れー体の詰まりを取ることが、実はとても有意義なのです。だから、寝る前のストレッチは未病解消へ導く第一歩となります。体を一度温めることは、不眠症にも効果があります。一回、体温が上がり、その後下がることで入眠しやすくなるからです。でも、汗をしっかりかくほど動いてしまうと、体温が下がり始めるまでに時間が必要なので、最初は寝る前の5〜10分程度、軽く体を伸ばすのが続けやすいでしょう。
ストレッチは筋肉をほぐすこと
ストレッチはかたまっている筋肉を伸ばす運動です。筋肉は放っておくと縮む性質があります。だから、年を取って日常の動きが減ってきたら、意識的に動かす必要があるのです。筋肉が縮んで動きが悪くなると、硬くなり、そのせいで血管やリンパ管がキュッと締まり流れが悪くなります。また、前述のように筋肉の動きによって促進される流れが滞ってしまいます。筋肉が適度に柔らかければ、冷えや肩こり、首こりなども解消できます。
では、ここから寝る前に行いたい、簡単なヨガのポーズのシークエンスを紹介しましょう。布団の上でもできるものばかりです。
【眼精疲労を解消】
1:軽く背筋を伸ばして座り、アゴを引く。頭の重さを感じない場所にくるように。
2:耳の下から、鎖骨の真ん中へ向けて、胸鎖乳突筋を指でこすり下ろす(気持ちいい圧をかけて)。鎖骨のまわりも指でこするように。
3:両耳の上から後頭部へ向けて、5本の指で気持ちいい圧をかけながらこすり上げるように。硬いと思うところがあれば、何度か行う。
4:後頭部から頭頂部、額から頭頂部へも同じようにこすり上げる。3と4を繰り返すことで、硬くなっていた頭皮を緩める。
5:続いては顔。全体を見開いたり、キュッとすぼめたりして、顔の筋肉を動かす。顔面を手でマッサージしてもいい。
6:両手をこすり合わせて温めてから、お椀の形にして、目の上へ当て温める。
7:瞳を左右上下、斜め上下、ひとまわりと十分に動かす。この時、瞳を動かした先の景色をきちんと見るように意識するだけで、瞳の動き方が変わってきます。見逃した部分がないように、ゆっくり動かしましょう。
【冷え性・むくみを解消】
1:脚を投げ出して座る。手を体の少し後ろへ着き、体を安定させる。
2:足先を左右へぐるぐる動かす。ヒザを上下させて、脚全体をバタバタ動かす。
3:右脚へ、もう左の足首をのせて左手で押さえる。右手の指を左の足指にからませ、足首全体を左右に回転させる。脚を交代して右脚でも行う。
4:脚を伸ばし、足指を全部折ってグー、大きく開いてパー、親指と第2指を交差させてチョキと、足指でじゃんけんをする。
5:座ったまま、お尻と引き合うように両手を上に伸ばし、息を吸いながら上半身で伸びをする。吸い切ったら、吐きながら脱力。何度か繰り返す。
6:肩に手先を置いて、肩甲骨から肩を回す。後ろ回し、前回しとゆっくり5回程度。肩甲骨が動いていることをしっかり意識する。
7:両手を吸いながら上へ伸ばし、息を吐きながら上半身を左へねじる。その時、両手の幅は変えないように。吸いながら戻る。一度吐きながら手を下ろし、吸いながら手を上げる。今度は吐きながら右へねじり、吸いながら戻る。これを左右3−5回繰り返す。
8:続いて息を吸いながら、お尻と引き合うように両手を上へ伸ばす。息を吐きながら上半身を前へ倒していく。その時、なるべく背中、腰を伸ばす。一度脚で手をついたら、手を離さずに、もう一度吸いながら上半身だけ上げて、吐きながらさらに体を深く下ろしていく。前屈の姿勢を保ち、少し自分の体がどのように伸びているか感じてみよう。お尻や脚、上半身を動かしたりすることで、心地いい場所を探して、呼吸を続けながら少しずつ前屈を深めていく。
9:5呼吸程度した後、吸いながらゆっくり上半身を戻す。その時、頭が最後になるように、背骨の一番下から体を戻すイメージ。
10:戻ったら、その場で目をつむり、自分の体に起こっていることを少しの間、感じる。
11:呼吸が落ちついてきたら、横になってシャヴァーサナ。そのまま寝るのであれば、布団をかけるのを忘れずに。
これらのストレッチはどちらを先に行ってもOKだし、どちらかだけをやってもいい。もちろん、これ以外にさまざまなヨガのポーズを入れてもいいでしょう。大事なのはルーティーンにしていくこと。滞っている詰まりを取ることで、体の流れがよくなり、未病のもとを解消していくことができるようになるでしょう。
硬くなった体を少しずつでもほぐしていく。それは体が実は一番欲していることなのです。
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