花粉症対策にはビタミンDが効果的!症状を緩和する理由もチェック
YOLO 編集部
- 2021年04月06日
季節を問わず、年中飛散している花粉。飛散が増える季節を迎えると、鼻水や鼻づまり、くしゃみに目のかゆみなど、花粉症による症状が現れてきます。その症状がストレスとなり、気持ち的にも落ち込みやすいという人もいるかもしれません。その症状を抑えるための対策を知って、快適に過ごしましょう。
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花粉症とビタミンDの関係とは?
花粉症の症状を抑える対策はいろいろあり、手洗い、うがい、外出時はマスクを付けるなど、いわゆる感染症対策で取り入れていることもその一つ。さらには、早寝早起き、栄養バランスの整った食事など、規則正しい毎日を送ることも大切だと言われています。そして、これらの生活習慣だけではなく、花粉症対策として活躍する栄養素もあります。
それは、ビタミンDです。なぜ、ビタミンDが花粉症対策として活躍するのでしょうか。その理由を、さまざまな分野で活躍するプロフェッショナルで構成された、(社)日本爪肌美容検定協会の代表理事を務め、肌育成スペシャリストとしても活躍している川上愛子さんに教えていただきました。
「一概にビタミンDと言っても、動物性の食品に含まれるD3、植物性の商品に含まれるD2、体内で作られるものもあり、現時点で6種類が見つかっています。
ビタミンDの働きはいろいろありますが、代表的なのはカルシウムの代謝をサポートし、骨を強くする役割です。ビタミンDが不足すると骨粗しょう症になる可能性が高まるほか、免疫低下などにもつながります。
あまり知られていない働きかもしれませんが、ビタミンDは幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌にも関係しているので、うつなどの症状にも関連すると言われています」
ビタミンDは、私たちの体作りにも、気持ち的な面においても欠かせない栄養素の一つ。多岐に渡る働きの中でも、花粉症による鼻水や鼻づまり、目のかゆみなどの症状を緩和するのに有効的と言われているほど、花粉症とのつながりが強い栄養素です。そう言われる理由には、ビタミンDと免疫機能の関係性にありました。
「ビタミンDは免疫機能と関係があることが分かっています。そのため、ビタミンDを摂取すると腸内環境が整い、免疫機能を高めることにつながっていきます。
花粉症と腸内細菌の関係は、今も研究が続いている分野ではありますが、免疫機能のサポートという働きがあることから、ビタミンDが花粉症をはじめとする、アレルギー症状の緩和に役立つと考えられています」
花粉症対策としてビタミンDを取り入れる方法
ビタミンDを摂取することで免疫機能が高まり、結果、花粉症の症状緩和につながることが分かったところで、取り入れ方についても肌育成スペシャリストの川上愛子さんに教えていただきました。
ビタミンDの摂取方法その1 日光浴をする
「1日15分程度の日光浴で、必要量のビタミンDが作られると言われています。朝起きた時、体を目覚めさせるとともに太陽の陽に当たっているという人もいるかと思いますが、ビタミンDの生成にもつながるいい習慣です。
また、天気がいい日は近所を散歩したり、外出する予定がない日は、ベランダや太陽の陽が差し込む窓辺でリラックスして過ごすのも効果的。
ただし、日中の無防備な日光浴は避けてください。紫外線による光老化や酸化反応など、肌へのダメージが起こるため、日焼け止めを塗布してから日光浴をすることをおすすめします」
ビタミンDの摂取方法その2 食事から摂取する
「日光浴によって皮膚でビタミンDが作られますが、その生成力は加齢とともに弱まっていきます。そのため、年齢を重ねていくとビタミンDが不足しがちに……。花粉症悪化を防ぐ目的とともに、骨粗しょう症になるリスクを高めないためにも食事からの摂取も心掛けましょう。
ビタミンDを含む食品は、マグロやサバ、鮭などの魚類や卵。さらには、シイタケやマイタケなどのキノコ類にも多く含まれています。毎日の食事の中で、これらの食品を意識的に取り入れてみてください」
ビタミンDの摂取方法その3 サプリメントで補う
「じつは、肉や野菜にはビタミンDがあまり含まれていません。そのため、魚が苦手だから肉で補うという置き換えができません。ビタミンDを含む魚やキノコ類が苦手という人は、サプリメントで補ってください」
花粉症の悪化はビタミンDが不足しているから?
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020年版)』によると、成人女性のビタミンDの摂取量は8.5マイクログラムが目安と言われています。ビタミンDを含む食品の代表格である鮭は、ひと切れあたり22マイクログラム、干しシイタケは2枚で1.7マイクログラムなので、1日の食事でクリアしやすい摂取量です。また、日本では1年を通して太陽の陽を浴びることができるため、極端なビタミンDの不足は起こりにくいとも言われています。
ただ、新しい生活様式に変化したことで、陽に当たる時間が短くなったという人もいると思います。「花粉症がひどくなっている気がする……」と感じているなら、もしかしたら、これまで日光浴をすることで行われていたビタミンDの生成が少なくなったことによる影響かもしれません。
その場合は、これまでの食生活では補いきれていない可能性もあるため、一度、食習慣を見直してみるのもおすすめです。これまでのメニューにビタミンDを含む食品、キノコのソテーをプラスしてみたり、「この献立だとビタミンDが足りないかも」という日は、サプリメントで補う方法もあります。
ビタミンDの摂りすぎには注意
ビタミンDが不足しないように心掛けると同時に、じつは摂りすぎにも注意が必要です。
「ビタミンDは体に必要な栄養素であり、花粉症の症状緩和にもひと役買ってくれますが、過剰な摂取には気を付けてください。必要以上にビタミンDを摂取すると、高カルシウム血症などを起こしたり、肝臓や肺などに多くのカルシウムが沈着し、食欲不振など健康被害を招くことが分かっています。
また、持病がある方や服用薬がある方は自己判断をせず、かかりつけの医師に相談してから取り入れることが大切です」
適度なビタミンDの摂取が花粉症対策になる
つらい花粉症の症状を少しでも緩和したいからと、ビタミンDに頼りたくなる気持ちはありますが、バランスは大切。ビタミンDを含む食品を適度に取り入れつつも、その他の栄養バランスも考慮した食生活を心掛けてくださいね。そして、適度な運動や規則正しい生活を送ることも忘れずに。
<監修者>
川上愛子さん
自分の生み出す分泌物で光り輝く肌を作り出す「洗いすぎない美容」の第一人者の肌育成スペシャリスト。美容関連の仕事につくプロが、爪や肌、化粧品&化学成分、医薬品医療機器等法など科学的根拠に基づいたカリキュラムを学ぶANSEM(社)日本爪肌美容検定協会 代表理事。https://twitter.com/aykh_
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- Credit :
- ライター:木川誠子
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