「冷え症」タイプ別症状!自分にぴったりの対処法で体もココロも温かく
YOLO 編集部
- 2021年11月19日
夏は冷房で冷えるし、冬は寒さで冷えてしまう。そんなふうに、一年を通して「冷え」の症状でお困りの方はいませんか?季節を問わず常に冷えを感じる場合、「冷え症」である可能性が高いといえます。冷え症にもタイプがあり、大きく「全身タイプ」と「四肢末端(手足の冷え)タイプ」に分けられます。これらのタイプは冷えの原因が異なるため、改善のためにはそれぞれの原因に応じて対策をとる必要があるといえるでしょう。
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冷え症のタイプをチェック!「全身タイプ」「四肢末端タイプ」とは?
今回は、薬剤師の竹田由子さんに、「全身タイプ」と「四肢末端タイプ」の冷え性の特徴と改善法について聞いてきました!まずは、冷え症のタイプ別の特徴について見ていきましょう。
全身タイプ
特徴:おなかが冷たく、全身に冷えを感じる
原因:基礎代謝の低下
基礎代謝が落ちることで体内の熱の産生が低下し、冷えが生じているタイプです。気力が落ち、疲労を感じやすいのも特徴です。手足だけでなく内臓を含め、おなかも冷えている状態で、全身に冷えが生じてしまいます。
末端四肢(手足の冷え)タイプ
特徴:いつも手足が冷たい
原因:血行不良、エネルギーの不足
体の末端の血液循環が悪くなることで、手足に冷えが生じるタイプです。若い女性に多く、無理なダイエットが原因となる場合もあります。しもやけなどのトラブルも起きやすい状態です。
冷えがある方に試してほしい3つの改善法
全身タイプの原因は基礎代謝の低下にあるため、主に筋力を上げることで改善を目指せます。対して、末端四肢タイプの場合は食事からしっかりエネルギーをとることや、全身の血行を促進していくことが大切です。
どちらのタイプも、冷えの原因として生活習慣が大きく関係しています。生活習慣の乱れは自律神経の乱れにもつながり、慢性的な冷え症にもつながってしまうのです。
原因の違いはあれ、生活習慣を改善することで冷え症の改善が目指せます。以下の3つのポイントを意識し、毎日の生活習慣を改善していきましょう!
毎日お風呂につかる
毎日の入浴をシャワーで済まさず、湯舟につかってしっかりと体を温めるようにしましょう。お湯につかると血行がよくなるため、冷えを改善できます。
38℃から40℃くらいのぬるめのお湯に、少し汗をかくくらいつかるのが効果的ですよ。ぬるめのお湯につかることで、副交感神経が優位になりリラックスできるため、自律神経の改善に役立ちます。42℃以上の熱いお風呂では、逆に交感神経が高くなってしまうので気をつけましょう。
筋トレをする
筋肉には運動によって熱を作り出す働きがあります。そのため、筋トレにより筋肉量が増えると、体温だけでなく基礎代謝アップにもつながります。
加えて、適度な運動はストレスの解消になるので、自律神経の不調の改善にもつながります。適度なトレーニングで筋肉を増やし、代謝をアップさせて、体温を上げていきましょう。
体を温める食べ物をとる
冷たい飲食物は直接体を冷やす原因になります。また、夏野菜をはじめ、果物や白い炭水化物(食パン・白米)、白糖、コーヒーなども体を冷やすといわれています。
そのため、体を冷やす食品はなるべく控えるか、他の食品に置き換えるようにしましょう。体を温める食品としては、以下がオススメです。
- 発酵食品(味噌や甘酒、ヨーグルトなど)
- 冬野菜
- 根菜
- 生姜
- ココア
- ルイボスティー
生姜は体を温める食品として有名ですが、温かい生姜湯にすることで、体を温める効果をより高められます。なお、生姜湯やルイボスティー、ココアを甘くする時は白糖ではなく、はちみつを使うのがオススメです。
セルフケアに時間がとれない方は漢方薬がオススメ
「冷え症がツラい」そんな方には、冷え症の治療薬として内科でも使われている漢方薬もオススメです。
女性の場合、女性ホルモンの乱れから自律神経のバランスを崩しやすいため、冷えが起きやすいと考えられています。冷えは月経痛、月経不順、頭痛などを引き起こす原因になることもあるため、放置せずに対処することが大切です。
漢方薬なら、冷えの原因に対し根本から改善を目指せます。漢方薬の効果は種類によって異なりますが、血(けつ)を補ったり、血・水(すい)・気の巡りをよくしたりすることで、体質そのものに働きかけることができるのです。
また、漢方薬は自然の素材が体にやさしく働くため、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。そのため、冷えなどの不調もナチュラルに改善が目指せます。
セルフケアに時間がとれない方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
冷え症に悩む方にオススメの漢方薬
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
足腰が冷え、むくむタイプにオススメ。血行をよくして水分代謝を整えることで、足腰の冷え症や生理不順を改善します。
大建中湯(だいけんちゅうとう)
全身の冷えにオススメ。おなかが冷えて痛み、腹部膨満感がある場合に、血流をよくしておなかを温め、胃腸の働きを活発にして症状を改善します。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足の冷えにオススメ。体を温め熱をつくるのを助けて、手足など末梢を温めます。また、体の内部の冷えによる諸症状を改善します。
ただし、漢方薬はその人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、薬剤師などの医療チームがAIを利用し、「オンライン漢方相談」を行っています。こうした相談窓口を利用して、漢方に詳しい薬剤師に相談してみるといいでしょう。
「自分に効く漢方と出会いたい」、「お手頃価格で不調を改善したい」という方にぴったりです。
冷え症を改善して冬を楽しみましょう
生活改善でいつでも冷え知らずの体に
冷え症のタイプとその対処法についてご説明しました。冷えが気になる方は、まず「お風呂につかる」「筋トレをする」「体を温める飲食物をとる」のポイントに取り組んでみてみてください。
忙しくてセルフケアの時間がとれない方には、漢方薬がオススメです。専門家にご相談のうえ、自分に合った漢方薬を取り入れてみてはいかがでしょうか。
冷え症を克服して、いつでも冷え知らずの体を目指しましょう!
竹田由子(監修者)
薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、病院で10年勤務、結婚後は調剤薬局勤務、ライターとしての活動も始める。腎機能低下を機に、月経痛への鎮痛剤使用量を漢方で減量成功した経験がある。元漢方・生薬認定薬剤師で薬膳漢方マイスター。「日常の不調はまず漢方」をモットーに生活を送る。病院時代の長いDI経験を生かし、薬の面から分かり易くサポートしたいと考えている。
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