慢性疲労から抜け出すには?疲れやすい生活習慣を変えるポイントを知ろう
YOLO 編集部
- 2022年03月28日
「最近やたらすぐ疲れてしまう」、「休息しても疲労感が抜けない」、そんなお悩みを抱えている方は要注意です。疲労が蓄積すると、慢性化して心身にダメージをきたし、慢性疲労症候群という疾患を引き起こすおそれがあるのです。
そこで今回は、日々の生活のなかで疲労を慢性化させない方法を、薬剤師の浅田さんに聞いてきました。
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疲れやすい人は次の3つの疲労をチェック!
疲労には種類があり、「肉体的疲労」「精神的疲労」「神経疲労」の3種類に分類することができます。
これらの疲労は互いに密接に関係しており、相互的に絡み合うことで慢性的な疲労を生み出すのです。それぞれの疲労の特徴や原因についてご紹介します。
肉体的疲労
肉体的疲労は体の疲れにより起こる疲労で、主な原因は筋肉を動かすエネルギーの不足、疲労物質(乳酸)の蓄積です。
肉体的疲労はハードな運動をしたり1日中歩き回ったりするだけでなく、同じ姿勢を続けることでも起こります。同じ姿勢を続けることで一部の筋肉が緊張し、そこに乳酸がたまってしまうためです。
精神的疲労
精神的疲労は、精神的ストレスを原因とする心の疲れです。
ストレスが蓄積すると、活性酸素が大量に生成され、自律神経に酸化ダメージを与えます。その結果、自律神経のバランスが乱れることで疲労がたまってしまうと考えられているのです。
なお、この活性酸素による酸化ダメージは肉体的疲労にも大きく関係しているといわれています。
精神的疲労は肉体的疲労よりも解消されにくいため、精神的疲労を感じたら早めに解消することが大切です。
神経疲労
神経疲労は、デスクワークなどで視神経や脳の緊張状態が続くことによる頭の疲れです。
神経疲労も精神的疲労と同様に、活性酸素が自律神経にダメージを与えることで起こると考えられています。
疲れやすい体質は生活習慣で変わる
疲れやすいと感じる方や慢性疲労がある方は、生活習慣から改善していくのがオススメです。今回は、疲労をためない体質を目指す方法を4つご紹介します。
姿勢
デスクワークや家事などで長時間同じ姿勢を保っていると、一部の筋肉が緊張して固まり、そこに乳酸がたまって筋肉疲労をきたします。
また、猫背などの正しくない姿勢は、肩こりや腰痛の原因にもなります。
正しい姿勢を心がけながら、時々伸びをしたり軽く動いたりして、体を適度にほぐしながら過ごしましょう。
適度な運動
ハードな運動は肉体的疲労の大きな原因になりますが、適度な運動やストレッチはリフレッシュや疲労をためない体作りに効果的です。
散歩・ウォーキング・ストレッチ・ヨガなどの適度な運動は、筋肉や内臓の働きを活性化して血流を良くしてくれます。また、精神的ストレスを和らげる効果も期待できるでしょう。
食事
食事は体の一部になるため、体質改善のうえでとても重要です。疲れやすい体質や慢性疲労は、偏った食生活によるものかもしれません。
バランスが良い食事を1日3食しっかり食べることを心がけましょう。疲労予防・解消に関わるオススメの栄養素を以下にまとめました。
ビタミンB1
豚肉、レバー、胚芽米、枝豆、きのこ類など
ビタミンB2
レバー、さば、ししゃも、納豆、小松菜など
鉄
レバー、あさり、大豆、大豆製品、ひじきなど
休養と睡眠
休養と睡眠は、自律神経やホルモンのバランスを整え、心身を安定させる働きがあります。これらは、疲労を解消するために必要不可欠なものです。
休養とは、ただ横になってゴロゴロすることだけではなく、心と体をリフレッシュする時間を持つことです。自分に合った休養をとりましょう。
また、夜は湯船にゆっくり浸かりましょう。入浴は、筋肉をほぐして血流を良くするほか、デトックス効果やリラックス効果などもあり、疲労解消に大きく役立つのです。
また、寝る前に入浴することで、睡眠の質が高まります。質の良い睡眠をとることで、脳や体が十分に休まり、翌日に疲労を持ち込まなくすることができます。
疲労感には漢方薬もオススメ
疲れやすい、疲れがとれないというのには、元々持った体質的な問題もあります。
漢方薬は、何となく調子が悪い状態からの改善も得意としており、漢方薬のなかには疲労感・ストレス・倦怠感などの悩みに対して効果が認められているものもあるのです。
ストレスが原因で気疲れしている、血液の巡りが悪いことで体に栄養が行き渡らずに疲れてしまうなどの状態を、生薬の力で根本から改善します。
また、漢方薬に含まれている生薬は、疲れの根本的な原因を解決するように働きかけるため、疲れにくい体への体質改善が目指せます。
さらに、漢方薬は自然由来の生薬を組み合わせた薬なので、西洋医学の医薬品よりも副作用が少なく安全性が高いこともメリットです。
慢性疲労を解消したい方にオススメの漢方薬
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
気力がわかず、疲れがとれない方にオススメ。胃腸の消化・吸収機能を整え、気を増やし、病気に対する抵抗力を高めます。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
疲労感や倦怠感が激しく、冷えやすい方にオススメ。体を温め、体全体の機能低下を改善します。
漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、薬剤師などの医療チームがAIを利用し、「オンライン漢方相談」を行っています。こうした相談窓口を利用して、漢方に詳しい薬剤師に相談してみるといいでしょう。
「自分に効く漢方と出会いたい」、「お手頃価格で不調を改善したい」という方にぴったりです。
疲労を感じたら無理せず休み、パワーチャージしましょう
疲労を感じたときは、「休め」というサインです。疲労を放置して無理してしまうと、さまざまな不調や病気につながるおそれがあります。
疲れたらしっかり休んでしっかり食べ、回復後の活力をチャージしましょう。今回ご紹介した方法は疲労予防にもなるので、ぜひ実践してみてくださいね。
<監修者>
薬剤師 浅田麻希
2009年に薬剤師免許を取得。有名皮膚科クリニックで研修を受けたのち、門前薬局で勤務。また、漢方専門病院にて漢方医師の指導を受けながら東洋医学の知識を深める。漢方でダイエット・妊活成功の経験あり。
現在は健康・美容や東洋医学に関する知識を活かし、薬剤師ライターとして漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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