自律神経を整えるライフスタイル改革! 心も体も安定した毎日を送ろう【薬剤師監修】
YOLO 編集部
- 2022年04月04日
「日常生活に大きな問題はないけれど、心も体もなんとなく不調を抱えている……」、原因は、自律神経の乱れかもしれません。自律神経の乱れは心身にさまざまな不調をもたらし、放置すると自律神経失調症となります。さらに、うつ病・パニック障害などの精神疾患をはじめ、重大な疾患を引き起こす恐れがあります。
そこで今回は、自律神経を整えて安定した毎日を送るための生活習慣や方法について薬剤師の浅田さんに聞いてきました!
Index
自律神経の働きと体の影響のおさらい
自律神経とは、自分の意志とは関係なく働いている神経のことです。内臓の働きや代謝・体温などの生命維持に必要不可欠な機能をコントロールしています。自律神経が24時間働き続けることで、生命を維持できるのです。
自律神経には、昼間や活動中に活発になる「交感神経」と、夜間やリラックス中に活発になる「副交感神経」の2種類があります。
交感神経が優位に働くと、血圧が上がり、心拍数や呼吸が速まり、心と体が興奮状態になります。一方、副交感神経が優位に働くと、血圧が下がり、心拍数や呼吸が落ち着き、心と体が休息状態になります。
心身の健康は、交感神経と副交感神経がうまくバランスをとることで保たれているのです。しかし、このバランスが崩れ自律神経が乱れてしまうと、心身にさまざまな支障をきたすようになります。
ライフスタイル全般の見直しが必要
自律神経が乱れる主な原因は、ストレス、疲労、不規則な生活習慣などです。そのため、自律神経を整えるにはライフスタイル全般の見直しが必要です。
自律神経を整える「ライフスタイルの新習慣」
自律神経を整えるにはライフスタイル全般の見直しが必要だと先述しましたが、今回はすぐに始められるオススメの新習慣を4つご紹介します。
呼吸を意識する
ストレスを感じている方は、呼吸が浅くなりがちです。呼吸が浅くなると交感神経が過剰に緊張し、自律神経が乱れやすくなります。
そこでオススメなのが「腹式呼吸」です。腹式呼吸のような大きな呼吸をすると、副交感神経が優位に働き、心身のリラックス効果が期待できます。
腹式呼吸のやり方
- 背筋を伸ばし、おなかの空気を出し切るイメージで、鼻からゆっくりと息を吐きます。
- 少しずつおなかに空気を送り込むように、鼻からゆっくりと息を吸います。おなかがふくらむのを意識しましょう。
- 再び、おなかの空気を出し切るイメージで口からゆっくりと息を吐きます。おなかがへこむのを意識しましょう。
適度な運動をする
ウォーキング・軽いジョギング・ヨガ・ストレッチなどの適度な運動は、自律神経を整える効果が期待できます。
体をほどよく動かすことで、筋肉の過緊張がゆるみ、副交感神経が刺激され、リラックス効果をもたらします。
また、血行促進効果や代謝アップ効果もあるため、健康・美容のメリットもたくさんありますよ。
朝食をしっかり摂る
自律神経を整えるには、朝起きた時の行動が重要です。とくに、朝食をしっかり摂ることを心がけましょう。
毎日決まった時間に自分に適した量の朝食を摂ることで、体内リズムや腸の調子を整えられます。
食事の内容としては、腸内環境を整えるヨーグルトや食物繊維が豊富な野菜・果物を取り入れるのをオススメします。
また、起きたら朝日を浴びる・コップ一杯の水を飲むという習慣もつけるとより効果的です。
良質な睡眠をしっかりとる
就寝中は、副交感神経が優位になるのが一般的ですが、自律神経のバランスが乱れると切り替えが難しくなり、良質な睡眠を得られなくなってしまいます。
そのため、就寝前に副交感神経を優位にする=リラックスできる環境を整えることが重要です。
良質な睡眠を促す就寝前の習慣
- スマホやテレビを見ない
- 湯船にしっかりつかる
- 部屋の電気を暗くしておく
- 心地よい音楽を聴く
- 就寝3時間前には食事をすませる
- 遅くても12時までには布団に入る
自律神経を整える「漢方」の体質改善
「生活習慣は問題ないのに自律神経が乱れている」と感じている方や、自律神経が乱れやすい体質を根本から改善したい方には、漢方薬がオススメです。
漢方薬は、心と体全体のバランスを整えることによって、自律神経の乱れや免疫力の低下などを改善することを得意としています。
医療の現場でも、漢方薬は自律神経が関係する症状の治療に多く用いられています。漢方薬に含まれる生薬が心身の根本的な問題にアプローチするため、体の自然治癒力を高め、体質改善を目指せるのです。
また、西洋医学の医薬品と比べて副作用が少なく、気軽に取り入れやすいことも漢方薬の特徴です。自律神経が乱れているさまざまな原因にアプローチして改善に導きます。
自律神経を整えるためにオススメの漢方薬
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
不安やイライラが強く、疲れやすい方にオススメ。気を補い、バランスを整えることで神経の高ぶりを鎮め、不安を取り除きます。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷え性で体力がなく、筋肉が少ない方にオススメ。血を補い巡りをよくし、水分代謝を整え、体を温めます。婦人科系トラブルの治療にも用いられます。
漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、薬剤師などの医療チームがAIを利用し、「オンライン漢方相談」を行っています。こうした相談窓口を利用して、漢方に詳しい薬剤師に相談してみるといいでしょう。
「自分に効く漢方と出会いたい」、「お手頃価格で不調を改善したい」という方にぴったりです。
心も体も安定させ、快適な毎日を過ごしましょう
自律神経の乱れは心身にさまざまな不調を引き起こしますが、病院で検査しても分からないことが多いため、不調を感じるまま放置してしまいがちです。
QOL(Quality of Life:生活の質)を高くするには、心と体を安定させて元気にすることが第一です。今回ご紹介したような新しい生活習慣を試したり、専門家に相談して漢方を使ったりしてみてくださいね。
<監修者>
薬剤師 浅田麻希
2009年に薬剤師免許を取得。有名皮膚科クリニックで研修を受けたのち、門前薬局で勤務。また、漢方専門病院にて漢方医師の指導を受けながら東洋医学の知識を深める。漢方でダイエット・妊活成功の経験あり。
現在は健康・美容や東洋医学に関する知識を活かし、薬剤師ライターとして漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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