脂質の少ない食べ物なら食べてもOK!?お腹いっぱいになれるヘルシーな低脂質食材とは
YOLO 編集部
- 2022年12月28日
健康や美容を気遣う女性のなかには、理想の体型を目指すために脂質の摂取量を控えたいという方も多いのではないでしょうか。
脂質は私たちの体にとって重要なエネルギー源ですので適量を摂る必要がありますが、摂り過ぎれば肥満を招く原因にも……。
そこで今回は、脂質の持つ役割と、脂質の少ない食べ物について薬剤師の竹田由子さんに聞いてきました!
Index
脂質とはどんな栄養素?
脂質とは?
脂質とは、私たちの体にとって重要なエネルギー源となる栄養素の一つです。炭水化物、たんぱく質とともに「エネルギー産生栄養素」と呼ばれます。
また、脂質は細胞膜やホルモンを構成したり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりといった重要な役割を持ちます。(※1)
炭水化物とたんぱく質は1g当たり4kcalなのに対し、脂質は1g当たり9kcalと2倍以上のエネルギーを持ちます。そのため、脂質が多い食品はカロリーが高くなるのです。
脂質は効率のいいエネルギー源ですが、エネルギーとして使われずに余った分は中性脂肪として蓄積されてしまいます。脂質の摂り過ぎは肥満や生活習慣病の原因となってしまうため、摂取量には注意が必要です。(※2)
脂質はどのくらいが適量?
具体的に、脂質はどのくらいの量を摂ればいいのでしょうか。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1歳以上の全年齢の男女について、1日の摂取エネルギーのうち20~30%を脂質で摂取することが推奨されています。(※1)
また、脂質のなかでも肉や乳製品などの動物性の食品に多い飽和脂肪酸は、1日の摂取エネルギーのうち7%以下を目標値として定めています。これは、飽和脂肪酸を摂り過ぎると血中コレステロールが増加し、心筋梗塞などの循環器系疾患のリスクが高まるためです。
脂質は摂り過ぎないように気を付けるとともに、肉だけに偏らずに魚介類も取り入れることを意識してみましょう。
脂質の少ない食べ物ランキング
ここで、脂質の含有量が少ない食品をご紹介します。脂質をできるだけ避けたい時の参考にしてみてくださいね。
第1位 野菜類・きのこ類・海藻類
野菜やきのこ、海藻などは全般的に脂質が少なく、脂質の量はほとんどの食品において100g当たり1.0g未満です。
これらには食物繊維やビタミン、ミネラルも含まれており、美容や健康をサポートしてくれます。脂質を控えながらおなかを満たしたい! という時に、たっぷりと取り入れるのがオススメです。
サラダとして食べる場合は、ドレッシングやマヨネーズの油に要注意。脂質を避けるならノンオイルタイプを選んでくださいね。
なお、枝豆や大豆もやし、とうもろこしなどには比較的脂質が含まれていますので、覚えておくといいでしょう。
100g当たりの脂質量
・トマト…0.1g
・キャベツ…0.2g
・ほうれんそう…0.4g
・ぶなしめじ…0.5g
・わかめ…0.2g
・大豆もやし…1.5g
・とうもろこし(スイートコーン)…1.7g
・枝豆…6.2g
第2位 果物類
果物類は脂質が少なく、ビタミンやミネラルの補給にも役立つ食品です。
果糖が含まれるので食べ過ぎには注意が必要ですが、自然の甘みが楽しめるので間食としてもオススメです。油で揚げたスナック菓子などではなく、果物を選択することで脂質をカットできますよ。
ただし、森のバターとも呼ばれるアボカドには脂質が多く含まれています。良質の脂肪酸が豊富で健康維持に役立ちますが、脂質を避けるなら食べる量は控えめに。
100g当たりの脂質量
・りんご…0.2g
・みかん…0.1g
・キウイフルーツ…0.2g
・バナナ…0.2g
・アボカド…17.5g
第3位 たら、まぐろ(赤身)、カレイなどの魚類
魚類は種類によって脂質の量に差がありますが、たらやカレイなどの白身魚は低脂質の食品です。それに対し、さばやぶりなどの青魚は脂質の含有量が多くなります。
ただし、同じ分類でも種類や季節によって脂質の量が異なる魚もあります。その一例が鮭で、一般的な鮭であるしろさけに比べ、脂がのったサーモンには脂質が多く含まれています。また、春に獲れるかつおは、秋の戻りかつおに比べて脂質が少なくなります。
一方、魚に含まれる脂肪酸であるDHAやEPAには、血栓の予防やLDLコレステロールの減少などの作用があります。魚の脂質は適度に取り入れて、ほかの食品で脂質摂取量を調節するのがオススメです。
100g当たりの脂質量
・まだら…0.2g
・みなみまぐろ(赤身)…0.4g
・カレイ…1.3g
・かつお(春獲り)…0.5g
・かつお(秋獲り)…6.2g
・しろさけ…4.1g
・サーモン(たいせいようさけ)…17.0g
・まさば…16.8g
・ぶり…17.6g
第4位 あさり、えび、たこ、いかなど
あさりなどの貝類、えびなどの甲殻類、たこやいかなどの軟体類は、全般的に脂質が控えめです。旨味もある食品なので、料理に少し加えるだけで味わいがよくなり満足感が増します。
100g当たりの脂質量
・あさり…0.3g
・ほたて…0.9g
・ブラックタイガー…0.3g
・たこ…0.7g
・するめいか…0.8g
第5位 ささみ、豚ヒレ、牛ももなどの肉類
肉類で脂質が少ないものといえば、ささみや鶏むね肉が代表的な食材です。価格も比較的安くサラダチキンなどの市販品も多いので、日常の食事に取り入れやすいのも魅力ですね。
豚肉や牛肉のなかでも、ヒレやももなどの赤身の部位は脂質が控えめです。白い脂がついている場合は、取り除くことで脂質をカットすることができますよ。
100g当たりの脂質量
・ささみ…0.8g
・鶏むね肉(皮なし)…1.9g
・豚レバー…3.4g
・豚ヒレ肉…3.7g
・牛もも肉(輸入牛肉)…6.7g
ダイエット中の方には漢方の併用もオススメ
脂質の少ない食べ物を意識するだけではダイエットが難しいと感じる方には、体の内側から痩せやすく、太りにくい体質を目指せる漢方薬を活用するのも一つの方法です。
ダイエットには、「代謝を上げて、運動の効率をよくする」「脂肪の吸収を抑える」「脂肪燃焼をサポートする」「余分な脂肪を便と一緒に排出する」「自律神経を整えてストレス過食を防ぐ」などの働きがある生薬を含む漢方薬を選びます。
自分の体質に合った漢方を飲むことで、体のバランスが整うので、ダイエットや健康管理に役立てることができます。
また、漢方薬は自然由来の治療薬としてダイエット外来でも処方されていて、比較的副作用も少ないといわれているので、安心して服用できますよ。
肥満にお悩みの方にオススメの漢方薬2種
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
おなかがぽっこり出ている、便秘がちの方にオススメ。
体の余分な熱を取り除き、血流や水分代謝を促す働きがあります。便や汗などで不要物を体外へ排出します。また、脂質代謝を促すので、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。
大柴胡湯(だいさいことう)
ストレスで食欲が増して脇腹あたりが張る方にオススメ。
気のめぐりをよくし、食欲や気持ちを整えてくれるので、イライラによる過食、脇腹が張る便秘を解消するのに役立ちます。
漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。購入時には、必ず漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談しましょう。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、薬剤師などの医療チームがAIを利用し、「オンライン漢方相談」を行っています。こうした相談窓口を利用して、漢方に詳しい薬剤師に相談してみるといいでしょう。
「自分に効く漢方と出会いたい」、「お手頃価格で不調を改善したい」という方にぴったりです。
低脂質の食品を取り入れて、健康とキレイを手に入れよう
脂質は大切なエネルギー源であり、やみくもに制限してしまうと健康を損なう原因になりかねません。また、魚に含まれる不飽和脂肪酸は体にとって有用なので、積極的に摂取したいものです。
一方、飽和脂肪酸の多い肉類は摂り過ぎに注意して、野菜や果物などの低脂質の食品も取り入れてみてくださいね。
<監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。
患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。
現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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