腸活フードの代表格【ヨーグルト】の上手な摂り方
YOLO 編集部
- 2024年05月02日
健康や美容のために、腸内環境を整えておく習慣=腸活は大切。一概に腸活と言ってもいろいろな方法がありますが、納豆、味噌などの発酵食品、食物繊維が摂れる葉野菜などのいわゆる腸活フードを取り入れている人も多いのではないでしょうか。その中でも今回は、発酵食品でもあり、有効な菌を含んでいるヨーグルトを掘り下げていきます。
Index
ヨーグルトが腸活にいい理由
ヨーグルトが腸にいいと言われている最大の理由は、乳酸菌という善玉菌の代表格である菌が含まれているから。
乳酸菌は、大腸内の腸内細菌によって作られる有機酸の一種、酢酸や乳酸といった短鎖脂肪酸、ビタミン、アミノ酸を産生する菌のことを指します。
酢酸や乳酸の短鎖脂肪酸の具体的な働きは、腸内環境の悪化で増えやすい悪玉菌の働きや増殖を抑え、善玉菌とのバランスを保つ役割です。善玉菌が腸で増えると、腸内の悪玉菌が減るだけでなく、有害物質も体外に排出しやすくなります。そのため、腸内環境は改善していき、いい状態を維持できるようにもなります。
さらに乳酸菌には、ガセリ菌、LG21菌、LB81菌、プラズマ乳酸菌など、さまざまな種類があり、それぞれが異なった働きをします。異なる作用を持つ乳酸菌を目的に合わせて摂取することも有効的です。
腸内環境の鍵を握っているのは、善玉菌と悪玉菌のバランス。そう考えると、乳酸菌という善玉菌を含むヨーグルトは、まさに腸活フード!ただ、ヨーグルトに含まれている乳酸菌は1種類ではありません。
腸活に効果的なヨーグルトの選び方
実は、ヨーグルトに含まれている乳酸菌にはいろいろな種類があり、その効果・効能は異なります。メジャーな乳酸菌の種類をピックアップし、その特徴を見てみましょう。
・シロタ株
花粉症の改善、免疫力強化、便秘の予防・解消
・ヤクルト菌
肌荒れ改善、便秘の予防・解消、腫瘍性大腸炎の改善
・ブルガリア菌2038株
肌荒れ改善、便秘予防・解消
・ガセリ菌SP株(SBT2055株)
コレステロール値の低下、便秘予防・解消、免疫力強化
・ビフィズス菌SP株(SBT2928株)
便秘予防・解消、免疫力強化
便秘予防・解消の働きは共通してあるものの、それ以外の効能を見るといろいろあります。ということは、目的に合わせて乳酸菌の種類を選ぶことで、より効果的な腸活を行うことができます。
スーパーなどに並んでいるヨーグルトのほとんどは、成分表に熱量(カロリー)、タンパク質、脂質、炭水化物(糖質+食物繊維)、ナトリウム(食塩相当量で表示)などが表示されています。「この味が好き!」と、好みの味わいで選ぶことももちろんですが、自分の健康状態、または腸活、ダイエットなどの目的に合わせて、食べたい種類を選ぶのがおすすめ。同じ種類のヨーグルトを食べ続けると慣れてしまうこともあるので、身体に合う種類が複数ある場合は、ローテーションを組んで食べるとより効果が期待できます。
ただし、アレルギーがある場合は、腸内環境を悪化させる成分が含まれていることも考えられます。アレルギー成分がないか、きちんと確認することも忘れずに行ってください。
ヨーグルトは腸活に有効な成分が豊富
ヨーグルトには、乳酸菌以外にも、腸活にひと役買っている成分が含まれています。
菌類以外の成分を見てみると、糖質、タンパク質、脂質、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンD、カルシウムが豊富に含まれています。その中でも注目すべきはビタミン類!
ビタミンA……抗酸化作用や粘膜保護
ビタミンB1……糖質代謝を高めていくことで糖化の抑制や粘膜保護
ビタミンB2……細胞修復
ビタミンD……カルシウムの吸収を上げ、免疫力を向上
乳酸菌の働きがクローズされがちではありますが、腸内環境をいい状態に保つためにはビタミン類による働きも、必要不可欠なのです。
腸活にはヨーグルト×フルーツが最強コンビ
ヨーグルトはそのまま食べても腸活フードとしての力を発揮してくれますが、ある食品と組み合わせることでその効果がより高まります。それはフルーツです。
その1:プルーン×ヨーグルト
プルーンには、ビタミンA、B1、B2、B6、Eなどのビタミン類、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分などのミネラル、カロチン、ポリフェノール、食物繊維などが含まれています。栄養価が高いことからミラクルフルーツを呼ばれているほど!
貧血の改善、善玉菌の活性化、便秘解消、美肌、脂肪燃焼、ダイエット、疲労回復まで、さまざまな効果が期待できます。
乾燥していて、うるおいが足りていないコロコロ便が多い人におすすめの組み合わせです。
その2:キウイ×ヨーグルト
キウイは、ビタミンCや食物繊維、カリウム、ビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンCとビタミンEによる抗酸化作用、食物繊維による整腸作用、カリウムによる余分な水分を排出する効果などが期待でき、アクチニジンという、タンパク質分解酵素も豊富なので、肉や魚のタンパク質の分解も助けてくれます。栄養価が高く、さまざまな働きが期待できることからフルーツの王様と呼ばれています。年間を通して手に入りやすいのも魅力です。
そして、キウイ×ヨーグルトの組み合わせは、食べ過ぎ飲みすぎなどで、身体の水分が不足し、硬い便になっている人に有効的です。
その3:バナナ×ヨーグルト
バナナには、ビタミンB群、特にビタミンB6、ナイアシン。さらには、カリウム、マグネシウム、オリゴ糖、食物繊維が豊富に含まれています。低カロリーでありながら、身体には欠かせない栄養素をバランスよく含んでいるため、ダイエットをしている時でも安心して食べられるフルーツとしても知られています。
数ある栄養素の中でもフラクトオリゴ糖は、他の糖質と比べて消化されにくいことから、そのまま大腸まで届き、善玉菌のエサとなって健康な腸の働きを支えてくれます。また、ビタミンB群が豊富なことから、代謝の促進も期待できます。
バナナ×ヨーグルトの組み合わせも、キウイ×ヨーグルトと同じように、食べ過ぎ、飲みすぎによる水分不足で硬い便が多い人に適しています。
ヨーグルトで腸活に磨きをかける
数ある腸活フードの中でもヨーグルトは、スーパーやコンビニなどで入手しやすく、コスト面から見ても日常的に取り入れやすいですよね。いつもの食事を楽しみながらも、朝ごはんの時にヨーグルトをプラスしたり、間食としてヨーグルトを食べてみたりと、腸活に磨きをかけてくださいね。
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ライター:木川誠子
<監修者>
笠木伸平院長
内科医師、膠原病リウマチ専門医として病院勤務、米国国立衛生研究所の特別研究員などを経て、みなと元町内科クリニックを開業。医学博士(免疫学)、内科学会認定医、指導医など、幅広く活躍し、未病セルフケア協会会長、USCうつ病にさせない為のコンソーシアム監修医師なども務める。
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