
体の組織づくりに欠かせない「ビタミンB6」を多く含む食品や効果的な食べ方とは?

YOLO 編集部
- 2025年02月25日
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体をつくるタンパク質合成に必須!
ビタミンB6は、タンパク質の分解や合成に欠かせない栄養素。トレーニングをしてタンパク質を強化しているなら、ビタミンB6の強化も必須!筋肉はもちろん、肌や髪、爪などを美しく維持するために不可欠です。他にもメンタルや免疫など、仕事やスポーツのパフォーマンスに関わる機能にも関与するなど、アクティブ女子ならぜひ知っておきたい働きがたくさんあります。
ビタミンB6の働き
1.タンパク質の分解、合成に必須
タンパク質代謝の中心的な働きをする栄養素がビタミンB6です。タンパク質は食事で取り入れた後、アミノ酸に分解され、一部がエネルギー化され、残りは筋肉、内臓、血管、血液、髪、爪といった体の組織に作り替えられます。つまり、ビタミンB6は体の組織を維持するために欠かせない栄養素ということです。タンパク質はアミノ酸が複雑に絡み合って構成されたもの。分解にも合成にも多くの栄養素の力を必要としており、ビタミンB6は、その中で重要な働きを担っています。
2.脂質、糖質の代謝をサポートする
糖質、脂質代謝はビタミンB1、B2が中心となって行われますが、ビタミンB6も関与してます。特に脂肪の代謝をスムーズにする働きがあることから、肝臓への脂肪蓄積を抑え、脂肪肝を防ぐ働きが期待できます。
3.神経伝達物質の生成を助ける
ビタミンB6は、神経の働きをコントロールするアドレナリンやドーパミン、セロトニンなどの生成に欠かせません。やる気を出したり、幸せを感じたりするほか、心身をリラックスさせたり睡眠への誘導も、ビタミンB6が神経伝達をサポートしているからこそ。健やかな心身の維持に不可欠な栄養素です。
4.月経前症候群(PMS)やつわりの症状を軽減する
ビタミンB6は、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)の代謝に関わるほか、子宮の収縮を緩める働きがあるとされています。女性ホルモンのバランスを整える働きがあるため、ホルモンバランスの乱れによって起こる月経前症候群(PMS)のイライラや落ち込み、痛みといった症状の緩和に力を発揮します。また、ビタミンB6は、つわりの原因であるトリプトファンというアミノ酸の代謝不良を正常にする働きがあることから、つわりの緩和にも有効です。
5.赤ちゃんの脳神経系の発達に必須
妊娠中、ビタミンB6は胎児の脳神経系の発達にも欠かせません。妊娠中は、母体だけでなく胎児のタンパク質合成も盛んに行われるので、ビタミンB6を十分に摂る必要があります。
6.動脈硬化を防ぐ
ビタミンB6をはじめ、葉酸、ビタミンB12などが不足すると、血液中のホモシステインという物質が増えることで血管がサビやすくなります(活性酸素の発生によって劣化すること)。その状態が続くと、動脈硬化やアルツハイマー病になる危険が高まります。つまり、ビタミンB6は動脈硬化予防に働いているのです。
ビタミンB6が不足すると…
ビタミンB6は、腸内でも合成されるので、通常の食生活を送っていれば不足しづらいといえます。
しかし、ビタミンB6は水溶性であるため体内に蓄えておくことができません。そのため、ダイエットで食事制限を続けたり、抗生物質や経口避妊薬を服用している場合は不足のリスクが高まります。また、妊娠中はタンパク質の合成量が増えるため、ビタミンB6欠乏症が起こりやすくなります。
同様に、ハードなトレーニングやスポーツを行っている場合もタンパク質の分解、合成量が増えます。タンパク質の摂取量を増やした場合はビタミンB6の消費量も増えるため、不足しがちになります。これではせっかくのトレーニング効果も台無し。筋肉増強はおろか、筋肉痛の回復も遅れてしまいます。
また、ビタミンB6は神経伝達にも関与しているため、不足すると集中力低下ややる気の低下、イライラ、緊張、不眠による疲労の蓄積など、スポーツや仕事のパフォーマンスにも悪影響を及ぼします。
さらに、ビタミンB6が不足すると、肌荒れ、湿疹などの皮膚炎や結膜炎、口内炎が起こりやすくなります。これは、ビタミンB6が皮膚や粘膜の健康維持に関わっているためです。粘膜が弱ると風邪やアレルギーなどの症状が出やすくなります。最近の研究では、ビタミンB6が小児ぜんそくの発作を防ぐなど、免疫力を向上させることもわかっています。そのため、ぜんそくや花粉症、慢性鼻炎など免疫系の症状がある場合、ビタミンB6の強化が効果的といわれています。
ビタミンB6は子宮の収縮や神経伝達物質に関わることから、不足すると生理前や生理中の不調が悪化することもあります。生理前のイライラ、落ち込み、不眠、さらにお腹の痛みや頭痛といった生理痛がひどい場合は、ビタミンB6不足の疑いあり。日頃の食事で意識して強化してみるとよいでしょう。
通常の食事では過剰摂取の心配はほとんどありませんが、ビタミン剤を長期にわたって大量に飲んだ場合、感覚神経に障害が発生し、運動機能に影響が出たという報告もあります。トレーニングやスポーツをするからといってビタミン剤に頼り過ぎるのはNG。通常の食事で補給するようこころがけましょう。
ビタミンB6を含む主な食材
ビタミンB6は、主に肉や魚介など動物性タンパク質に多く含まれています。
とくにおすすめなのは、マグロやカツオ、イワシの丸干し、鮭、サンマやアジ、サバなどの魚介、レバーや鶏ササミ、ムネ肉、牛赤身肉など。これらはタンパク源としても優秀なので、偏らないように取り入れるとよいでしょう。
野菜では、ニンニクの含有量がダントツ。100g食べれば1日の推奨量を満たすことができるほどです。とはいえ、ニンニク1片が約5~6gなのでたくさん摂るのは至難の業。少しずつこまめに取り入れるのが賢明です。
赤ピーマン、シシトウ、芽キャベツ、アボカド、バナナなどにも多く含まれているので、トレーニング期間や大事な仕事の前、生理前に意識して取り入れてみるのも手。メンタル強化や生理中神経ケアに役立つでしょう。特に赤ピーマン、芽キャベツ、アボカド、バナナは葉酸やナイアシン、ビタミンB2といったビタミンB群全体の強化に最適。代謝アップや肌ケアにも役立ちます。
酒粕もビタミンB6強化におすすめ。とくにビタミンB1、B2、葉酸、パントテン酸といったビタミンB群がバランスよく含まれており、さらにタンパク質や食物繊維、亜鉛なども含まれているので、代謝アップや神経伝達だけでなく腸の健康管理にも役立ちます。毎日の味噌汁に少し溶き入れて粕汁にしたり、甘酒にするのもいいアイデア。体が温まるので冷え対策にも有効です。
ただし、植物性食品に含まれるビタミンB6は、動物性のビタミンB6に比べて体内での利用効率が低いのがネック。植物性食材ばかりに偏らないよう、動物性食材と合わせてバランスよく摂るようにしましょう。
ビタミンB6の効果的な摂り方
ビタミンB6は水溶性。ゆでると水に溶け出してしまうので、生で食べる、炒める、焼く、蒸す調理法で料理するのがおすすめです。煮る場合はスープを摂れる煮込みや汁物にするのがベター。
ビタミンB群は全般的に互いに関わりあって働くのが特徴です。ビタミンB6は体内で活性型にならなければ働くことができません。そこで必要となるのがビタミンB2。また、体内でトリプトファンというアミノ酸からビタミンB群の一種であるナイアシンを合成する際には、ビタミンB6が必要…という具合にビタミンB群は互いに必要としあっているため、ビタミンB2が不足するとビタミンB6も不足、ビタミンB6が不足するとナイアシンも不足するという連鎖が起こります。
つまり、ビタミンB6を強化するなら、ビタミンB群全体を強化するのが鉄則なのです。
撮影:落合明人(食材写真)
ライター:藤岡操(栄養士)
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