脂肪を燃焼させる食材で効果的にダイエット
YOLO 編集部
- 2019年12月20日
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脂肪を燃焼して減らせばダイエット成功も夢ではない
とにかく脂肪は難敵!つきやすいのに、燃えにくい…。脂肪がつく原因はさまざまで、糖質や脂質、カロリーのとりすぎ、運動不足など。我慢や努力の限りを尽くさなければ、脂肪を燃やせない。そんな現実に絶望感を覚えているダイエッターに朗報。脂肪燃焼を促す栄養素をたっぷり含んだ食材があるのです。脂肪燃焼促進食材をたっぷり食べる習慣をつけるだけでも、ツラいダイエットから解放される可能性大ですよ!
糖質コントロールに大切な「GI値」を知ろう
脂肪のつく原因の一つが「糖質の摂りすぎ」。糖は食事をしてすぐに血中に放出されて体を動かしてすぐに消費しないと、あっという間に体脂肪になってしまうからです。では、より具体的に、糖が体脂肪に変わりやすい理由を解説していきましょう。
糖は体内にとり入れられると、消化・吸収を経てブドウ糖に変わり、血中に放出されます。このブドウ糖は「血糖」と呼ばれます。この血糖の量を数値化したものが「血糖値」です。血糖は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンと結合して、グリコーゲンに変換され、肝臓、筋肉に貯蔵されます。ただし、糖を摂りすぎると、すべての血糖を処理できる量のインスリンをすい臓が分泌できなくなってしまいます。すると、血中には処理しきれなかった血糖が充満し、それがすべて体脂肪に変わってしまうのです。
つまり、一度に大量の糖を摂りすぎず、また、消化・吸収がおだやかな糖をとることが脂肪をためないポイントといえます。
ここで活躍するのが、GI値の低い食品です。GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略称です。GI値は血糖値が上昇していくスピードを計測して数値化したもので、数値が高ければ高いほど、血糖値の上昇は急激になります。GI値が低ければ低いほど、血糖値を上昇させず、脂肪に変わりにくいことになります。つまり、どの食品がGI値の数値が低いのかを把握しておけば、血糖値のコントロールがラクに行え、脂肪の蓄積を防げることになります。
GI値の低い食品は、食物繊維の多い食品です。そのため、野菜はほとんどが低GI。いっぽう、GI値が突出して高いのは、ご飯や麺類、イモ類などの炭水化物です。これが糖質制限ダイエットにおいて、炭水化物が敵視される理由です。ただし、炭水化物も適量を食べることは必要なので、極端な摂取制限は健康を害します。
注意してほしいのは、肉や野菜は好きなだけ食べていいという「過激な糖質制限ダイエット」がもてはやされるあまり、脂質や総カロリーを気にしすぎない人が多すぎる点です。脂質の摂りすぎも糖質同様、脂肪蓄積の原因となります。部位にもよりますが、たとえ赤身といえども肉には脂質が多く、総じてカロリーも高めです。こういったことから、糖質制限ダイエットを妄信するのも考えものです。
脂質や糖質をどんどん燃やす食材
脂質も糖質同様、脂肪の蓄積を招きます。1gあたりのカロリーは糖質の2倍以上もあるため、糖質よりも少量で脂肪がついてしまう栄養素なので、糖質以上に摂りすぎには注意したいところです。ここで、摂ってしまった脂質を脂肪に変えずに燃焼(消費)させるのをサポートしてくれるいくつかの栄養素をご紹介します。
もっとも摂取したい栄養素は、ビタミンB2とLカルニチン。これらは脂質を効率的にエネルギーへと変換してくれます。さらに、これらの栄養素は、運動中の体脂肪燃焼を促してくれるため、ダイエットのために運動しているという人にとってもうれしい栄養素といえます。また、悪玉コレステロールを除去する作用をもつ油、EPA・DHAもおすすめです。
絶対に不足してはいけないのは、タンパク質です。タンパク質は、脂肪燃焼を促すために必要な酵素やホルモンの材料となる栄養素だからです。これらの栄養素を含む食品を積極的にとることで、とってしまった脂質が脂肪に変わりにくく、脂肪を燃やしやすい体質に変わることができるはずです。
脂質代謝を促し、脂肪を燃やせる体をつくる栄養素
<Lカルニチン>
脂肪の分解を促進し、エネルギーに変えるサポートをする成分。とくに、牛肉とラム肉の赤身部分に多く含まれています。
【これを食べよう】
マグロ、カツオ、ラム肉(赤身)、牛肉(赤身)
<アミノ酸(アルギニン)>
タンパク質が体内で分解されてできる20種のアミノ酸のうちの一つ。なかでも、アルギニンという成分は、体脂肪の燃焼を促す酵素の働きを高めてくれます。
【これを食べよう】
鶏肉、マグロ、大豆製品
<タウリン>
胆汁の分泌を促進することで体脂肪の燃焼を促します。加えて、肝臓でのコレステロールの分解を促進して悪玉コレステロールを除去する働きもっています。
【これを食べよう】
イカ、タコ、エビ、貝類
糖質代謝を促し、脂肪を燃やせる体をつくる栄養素
<ビタミンB1>
糖質をエネルギーに変えるためには欠かせないビタミンです。ビタミンB1だけではなく、ビタミンB群を合わせてとることが理想です。
【これを食べよう】
豚肉(赤身)、レバー、うなぎ、豆類、たらこ
<ビタミンB2>
糖質だけではなく、脂質を燃やす時にも非常に重要な役割を果たす、超燃焼サポートビタミンです。このビタミンもビタミンB群の一つで、ビタミンB1と合わせてとれば最強です!
【これを食べよう】
乳製品、納豆、青魚、うなぎ
<ナイアシン>
糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素をエネルギーに変えるサポートをするビタミンです。血行促進効果も強く、代謝をアップに大きな力を発揮します。新陳代謝も高まるため、美肌づくりにも欠かせない栄養素です。
【これを食べよう】
魚介類、レバー、鶏ササミ、ナッツ類
<ヨウ素>
新陳代謝を活発にする働きをもつ甲状腺ホルモンの生成に深く関わるミネラルです。代謝をアップさせ、脂肪燃焼を促します。
【これを食べよう】
昆布、わかめなどの海藻類
燃焼系調味料を使って、さらに脂肪を燃やす
香辛料や香味野菜には代謝を高め、脂肪燃焼を直接的に促してくれる成分が豊富に含まれています。そのため、ダイエット中には、香辛料や香味野菜をたっぷり使った料理を食べるように心がけましょう。ここでは、とくに脂肪燃焼、ダイエット効果の高い香辛料や香味野菜をご紹介します。
<ニンニク>
臭い成分であるアリシンが糖質の代謝をサポートします。
<唐辛子>
カプサイシンという辛味成分は、脂肪の分解を促進する効果抜群です。
<ショウガ>
ショウガの辛味成分であるジンゲロンが血行を促進することで代謝をアップさせ、体脂肪の燃焼の促進をサポートしてくれます。
<うこん(ターメリック)>
黄色の色素の素、クルクミンが脂肪代謝を促進する胆汁の分泌を促し、肝臓から毒素や脂肪を除去してくれます。
<シナモン>
脂肪燃焼効果に注目が集まっているスパイスです。温かい飲み物に入れると体が温められ、血流がよくなることで脂肪燃焼効果がより高くなるといわれています。
<ブラックペッパー>
辛味成分であるピペリンが脂肪燃焼効果を発揮します。発汗作用や利尿作用ももつなど、代謝アップに大いに貢献してくれます!
脂肪を燃やす燃焼系メニュー
燃焼系食材をたっぷり使った「燃えメシ」を食べることで、摂取した脂質や糖質はすぐにエネルギーとして使われ、脂肪蓄積を防ぐことができます。エネルギー燃焼効率を高めることもできるため、スタミナのある体づくりもサポートしてくれるという、一石二鳥以上の効果をもつメニューをご紹介します。
<豚キムチ>
ビタミンB1豊富な豚肉、ニンニク、唐辛子とのコンビネーションは最強です。
<レバニラ>
ナイアシンやビタミンB1など、脂肪燃焼力が抜群の成分をたっぷり摂れるメニューです。
<マグロ納豆>
Lカルニチンが豊富なマグロと、アルギニンが豊富な納豆の組み合わせは、最強の脂肪燃焼メニュー!
<豚のショウガ焼き>
豚肉のビタミンB1とショウガのジンゲロンで糖質をどんどん燃やせます!
<牛ヒレステーキ>
牛赤身肉でLカルニチンをがっつり摂りましょう。脂肪燃焼効果を期待するなら、ヒレ肉が一押しです。
<イカキムチ納豆>
イカに含まれるタウリン+キムチのカプサイシン+納豆のアルギニンが一気にとれるメニューです。
<エビチリ>
エビのタウリンと唐辛子のカプサイシンの合わせ技で脂肪燃焼効率が高まります。シンプルなレシピながら、燃えめし度は高!
<ビーフカレー>
カレールゥに使われているターメリックと、牛肉のコンビなら、炭水化物も怖くない!
<チゲなべ>
カプサイシン、ニンニク、豚肉、豆腐など、脂肪燃焼効率が良い食材が凝縮。体温を上げて、新陳代謝もグンとアップしてくれます。燃えめしの頂点はこれ!
監修:篠原絵里佳(しのはらえりか)/管理栄養士。総合病院、腎臓・内科クリニックを経て独立。長年の臨床経験と抗加齢医学の活動を通し、体の中から健康を作る食生活を見出し、最新情報を発信している。アスリートの栄養指導経験も豊富。睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士としても活躍。食事と睡眠の観点から健康にアプローチする「睡食健美」を提唱。
ライター:楠田圭子
- Brand :
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