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プル・アウトは事故を起こさないためにも身につけておきたい|サーフィンの基本

プル・アウトを華麗に決められたらライディングがより一層美しく見えるはず。プル・アウトとはライディングの最後や前乗りしてしまったり、混雑したポイントで他人との接触を避けるために自分の意志で速やかにライディングをやめることができるテクニック。フロント・サイド、バック・サイドともに波に乗ってターンをして波の裏側に回り込むことなのだが、このテクニックはスピードがついていないとままならない、ということもポイントなのだ。

「サーフィンの基本」
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フロントサイドのプル・アウト

1. 波の状況を読んでプル・アウトを選択

ライディング中に進行方向の波が崩れそうで先に進めないと判断したのでプル・アウトを選択。トップに上り始めている。

2. 後ろ足加重で波のトップへ

後ろ足に加重しながらテールを沈めて波の裏側を目指す。ノーズが上を大きく向いて浮き上がっているのがわかる。

3. 戻されないよう波の裏側へ

予想どおり進行方向が崩れてきた。上りきった波のトップでは押し戻されないようタイミングを見計らうことも重要。

4. ヒザを柔らかく保つ

リップから勢いよく飛び出しているのはスピードがついている証拠。ヒザを柔らかく保ってランディングに備える。

5. プル・アウトの成功

無事に波の裏側へと回り込めたらプル・アウトの成功だ。すかさず腹這いになってパドリングを開始しよう。

バックサイドのプル・アウト

1. 目線でフェイスをリードする

アップス・アンド・ダウンスで波のフェイスを横に走っている。波が速いため早めのプル・アウトの判断をしている。

2. 肩を開いてしっかりターン

バック・サイドのプル・アウトが成功するか否かは思い切り肩を開くことがポイント。トップに上りはじめている。

3. テールを蹴り込みノーズを浮かせる

ノーズがここまで上を向いているのは強くテールを蹴り込んでいるから。フロント・サイド同様押し戻されないように。

4. 力を抜いて波の裏側へ

テールを強く蹴り込んだことでトップまで上って、力を抜重したら自然と波の裏側へ回り込むことができた。

5. プル・アウトの成功

素早い判断により、プル・アウトを選択したことで波に巻かれることなくプル・アウトが成功。パドリングの体勢へ。

 

プル・アウトができるようになったら行きたいところにボードを運ぶ=目線や体重移動がしっかり行えており、ボードコントロールができている証拠でもある。地味ながらもアップス・アンド・ダウンスやボトム・ターン、さらにはオフ・ザ・リップといった難易度の高いテクニックへの布石ともいえる。ボードを投げ出さないとライディングをやめることができない人は、ぜひプル・アウトをマスターしたいところ。フロント・サイド、バック・サイドともに後ろ足に加重することでノーズが上を向いて波の裏側に回ることができる。またバック・サイドは肩を開くことを意識しよう。

いずれにしろスピードがついていないとプル・アウトは成功しない。どんなテクニックもスピードは必要不可欠なのだ。

波に乗ったら最後まで乗る。一本の波を大切にする

せっかく乗れた貴重な一本だからこそ大事にしたい。思う存分最後の最後まで丁寧に乗ろう。

週末サーファーが一回2時間程度のサーフィンで10本~20本乗れたとしたならば上出来といって過言ではないだろう。なぜなら風向きやウネリの強弱によってコンディションがいつも良いとは限らず、時には大きすぎてクローズだったり、逆にプアーな日もあるし、夏場のメジャーポイントでは大混雑、なんてこともざらだ。サーフィンは自然相手だから仕方ないとはいえ、少しでもたくさんの波に乗りたいと思うのがサーファーの心情だ。ゆえにせっかくキャッチできた波は丁寧に最後の最後まで乗りたい。

通常ならプル・アウトするようなセクションでもパンピングしながら粘ればフェイスが再び現れてきて、さらに乗り継ぐことだってできる。そんなラッキーな時は、たまにはノーズまで移動してノーズライディングをして遊んでみるのもいいだろう。また、スープにつかまったとしても低姿勢で耐えてイン・サイドまでスーッと押されてみるだけでもきっと楽しいはず。

グッドウェーブをストイックに追い求めるのもいいが、たまには羽目を外して新たな遊び方を模索するのもいいだろう。一般のサーファーにとってはサーフィンはこのうえない楽しい遊び。“FUN”を追求してせっかく乗れた大事な1本の波を大事にしよう!

丁寧に乗り繋げばご褒美がある

通常ならプル・アウトする場面だが、焦らず丁寧に乗ることを意識した結果、フェイスが張ってきた。この笑顔!

 

「サーフィンの基本」はこちらから。

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NALU 編集部

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テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。

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