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目からウロコな話がいっぱい「ハタヨガって何?」

もっと知りたいヨガのこと

さまざまあるヨガ流派の源流とされる「ハタヨガ」。体を動かすヨガのこととわかってはいても、もっと深い意味がありそう。多くのイベントや指導者の育成現場で信頼を集めるケン・ハラクマ先生に、ハタヨガのそもそも話をお聞きしました。

ポーズだけがヨガではない

「ポーズを取ることはハタヨガの一つ。でも、何を食べるか、人間関係をどう結ぶか、掃除や人助けといった毎日の実践もすべてハタヨガ。なぜポーズをするのか、を理解して練習するのであればポーズはとても役に立つ。でもその逆、ポーズをするためにヨガの練習をしているのであれば、ポーズにとらわれてしまっている意識の狭い状態。大切なのは、いろいろなポーズをした時の自分の意識がどう変わるかを感じることです」

ヨガとスポーツは違う

「実際に体を動かす点で運動のような効果は間違いなくあるが、やっているうちに自分の意識に変化が出てきたり、意識のコントロールが容易にできるようになる。スポーツと決定的に違う点は、他者との競争や勝敗の価値観がなく、緊張と弛緩を意識的に行なうことで体の細胞を活性化させ、自然治癒力を高めること」

 

ハタは対極を理解すること

「ハタには反対の意味があって、太陽と月、陰と陽など対極の関係性で成り立っている。全体を認識しながら、相反する違ったものであるハとタをどうやってバランスよく認識できるか、という考え方と実践をする。対極という概念を理解しないと太極(全体像)が見えない。両方あることを認識するのが、ハタヨガの実践から得られる結果です」

ヨガは頑張らない

「頑張る気持ちは前に進みやすいが、継続するとエネルギーを消耗する。頑張らない強さは、瞑想観によって得る。1=集中、2=瞑想、3=三昧(悟り)という3つの感覚をクラスで味わってほしい。方法として大事なのは、クレンジング(浄化)法とチャージング法。クレンジングでエネルギーを手放し、チャージングでエネルギーを取り込む。呼吸では、吐くがクレンジングで吸うがチャージングにあたる」

ポーズ上手は「おへそ」から

ポーズの形だけにとらわれないことが大前提。その上でケン先生が重視するのは、おへその中心だと言う。

「おへそからポーズをしていると、自然にポーズのバランスが整えられる。おへその中心は体の中心でありスタートポイント。体の真ん中からポージングすると、骨格の歪みがよく分かり修正もしやすい。特にヴィンヤサ系では、お腹の中心から動けば自分の場所を見失うことなく落ち着いた状態を保てる」

ヨガは宗教の考えも含むが…

一般的な見方から向けられがちな「ヨガって宗教?」という質問。ヨギーたちは宗教じゃないと実感しているけれど…。

「歴史的背景から、ヨガにはヒンズー教徒の考え方が含まれるのは事実。ただ、『こうしなければいけない』と決めつける側との力関係で、わからないままについていってしまう場合がある。何かに向かっていけばすべてが解決するというのは一番危ない。宗教を否定するわけではないが、自分の生き方を見つめていく方法としてヨガがあるほうが安全」

宙に浮いた感覚にはなるかも

「極めると浮いたりできる?」こちらも先入観的な質問だが、ヨガを極めると体が宙に浮いたりするのだろうか?

「宙に浮くといってもスーッと浮いた状態にはならない。エネルギーのコントロールによって重力と逆らうことができるので、確かに自分が軽くなっていくことは実感する。瞑想中、自分が宙に浮いているような気持ちにはなるかもしれない」

ヨガを極めると…

「ポーズからスタートすると、意識が一点に集中する感覚を学ぶ。そしてリラックスしてポーズをとるうちに、例えば肩・手・足・ヒザが同時に認識されるようになる。複数のポイントが同時に意識に上がってくるのを眺める感覚こそが瞑想。するとどんどん体全体の感覚が時間の流れによって味わえ、体そのものが自分になる。心の活動が停止し、体と同化した状態が悟りの状態。1=集中、2=瞑想、3=三昧(悟り)という3つの感覚が意識の中で体験できると、自分で感覚をドライブできるようになり、3種類の感覚を活用しながら行動できる」

ゴールは「答えを見つける」

「ヨガは本来、神様に近づくという大きな命題がある。自分のすべてを投げうって神に近づく修行法だが、今ヨガをやろうとしているのは一般の人で、争いや欲が意識から取り除かれている価値観を持って生きたいと思ってヨガをする人は多くない。遠い目的に向かおうとする過程で、小さいゴールを定めながら進んでいくことにより、ヨガが深まっていくことはあり得る」

その上で、ハタヨガのゴールはどこにあるのだろう?

「どのようにスタートしても、最終ゴールは答えを自分の中に発見すること。外向きに求める生き方から内向きに答えを探す方向に変わり、外とのかかわりが自分の生き方を磨く実践だとわかった時、毎日のヨガの実践を通して、一瞬一瞬を味わいながら生きていくことだと理解する」

 

監修:ケン・ハラクマ

インターナショナルヨガセンター・アシュタンガヨガジャパン主宰。さまざまなヨガの実践を経験後、インドのマイソールに渡り、S.K.パタビジョイス氏より直接指導を受け、日本人初のアシュタンガヨガの正式指導資格を取得。著書多数。

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大嶋朋子

編集デスク

大嶋朋子

株式会社Lotus8編集統括マネージャー。心理カウンセリング、傾聴を学び、判断基準を「ヨガの八支則」のヤマ・ニヤマにおいて、日々、女性の心と体について知識を深めている。

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