もしかして不眠症?寝付けない、夜中に目が覚めるを改善する方法
YOLO 編集部
- 2021年05月28日
「布団に入ってもなかなか寝付けない」
「夜中に目が覚めてしまい熟睡できない」
そんな悩みを持っている方は意外に多いのではないでしょうか。
ぐっすり眠れて朝スッキリと起きれるようになれるのなら、その方法を知りたいですよね。
そこで今回は、不眠の原因を解説し、今日からできる不眠の解消方法や、「熟睡できる体質」になるための方法を、薬剤師の西林 聡裕さんにお聞きしました。
Index
こんな症状があったらあなたも不眠症かも?
不眠症に悩む現代人は増えているとされ、実際に日本国民の5人に1人が、「睡眠で休養が取れていない」、「何らかの不眠がある」など、睡眠について不満を持っているといいます。
なかなか寝付けない「入眠障害」、寝ていても途中で起きてしまう「中途覚醒」、早朝に目が覚めてしまう「早朝覚醒」、寝る時間はある程度確保してもぐっすり眠れた感覚がない「熟眠障害」などの症状が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現しているなら、不眠症の恐れがあります。
不眠症の原因は、ストレス・心や体の病気・薬の副作用など、さまざまあるといわれています。
不眠症を改善する方法
まずは不眠の原因を取り除くことが最優先ですが、不眠は生活のリズムを整えたり、眠りを誘うように自身で工夫したりすることも大切です。ここでは、日常で改善できる方法をご紹介します。
就寝・起床の時間を一定にする
睡眠のリズムは体内時計で調整されています。週末の夜ふかしや休日の昼間まで寝るなどの寝溜めは体内時計を乱します。平日・週末にかかわらず、同じ時間に起床・就床する習慣を身につけましょう。
また、朝はなるべく日光にあたりましょう。朝日は体内時計を調整してくれるので朝日を浴びることで夜眠くなる時間が早くなり、朝も早く起きられるようになります。
寝る前にリラックスタイムを
自然な眠りのためには、就寝前に自律神経の副交感神経を優位にする必要があります。通常、交感神経は活動時に優位になり、副交感神経はリラックス時に優位になりますが、この切り替えがうまくいかないことも不眠の原因になると考えられます。
就寝前にはぬるめのお風呂にゆっくりつかり、好きな音楽や読書などでリラックスする時間を作ると、副交感神経を優位にすることができるでしょう。半身浴は心臓への負担も少なく副交感神経を優位にしてくれるので、睡眠の質を向上させてくれるといわれています。
さらに、アロマを用いてリラックスする香りを取り入れるのも有効です。
しかし、寝酒はNG。飲酒をすると睡眠が浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が増えてしまいます。睡眠のためのお酒は控えましょう。
快適な寝室づくりを
快適に眠るために、寝室の温度や湿度、ベッド・布団・枕・照明にも気をつけましょう。睡眠のための適温は20℃前後で、湿度は40%-70%くらいに保つのがいいといわれています。
また、スマートフォンなどの電子機器の発するブルーライトは脳を興奮させるため、眠りの質を下げる原因となってしまいます。寝る前のスマートフォンの利用は避け、なるべく寝室にはスマートフォンを持ち込まないようにしましょう。
不眠症状には漢方もおすすめ
「なかなか眠れない」、「朝早く目が覚めてしまう」、「寝ている途中に目が覚める」などの悩みに効果を認められている漢方薬はいくつもあります。
とくに、漢方薬は心と体の理想の健康を目的としていて、ホルモンバランスや自律神経の乱れによる不調の改善にも高い効果を発揮します。また、自然の生薬を組み合わせて作られる漢方薬は、西洋薬よりも副作用が少ない点も特徴です。
さらに、漢方薬は症状を抑える作用だけでなく、根本改善に対しても効果を発揮します。
そのため、漢方薬の服用を続けることで、同じ症状を繰り返さない体質に働きかけることもできるのです。
漢方薬のメリットは、以下の3点です。
- 医薬品として効果が認められていますが、自然の生薬が体にやさしく働くため、一般的に副作用が少ないといわれている
- オーダーメイドのような処方が可能であるため、体質に合えば高い効果が期待できる
- 生薬由来の漢方薬は、いくつかの症状に対して、一つの漢方薬で対応できることが多い
さらに、バランスの取れた食事や運動を毎日続けることが難しい場合でも、漢方薬であれば症状や体質に合ったものを飲むだけなので、無理なく続けることができるでしょう。
ストレスなく服用できる漢方薬を、日常の不調改善に取り入れてみませんか?
早速試してみたいという方のために、以下に不眠によく使われる漢方薬をご紹介します。
不眠症の方にオススメの漢方薬
比較的体力があり、精神不安のある方
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
気をめぐらせ、体にこもった熱を冷まして心を落ち着かせてくれます。
体力があまりなく心身が疲れ、血色が悪い方
・加味帰脾湯(かみきひとう)
血を補い気を巡らせて、精神を安定させてくれます。
体力が低下しており、心身がともに疲れている方
・酸棗仁湯(さんそうにんとう)
気を鎮め、過敏になっている神経をおだやかにしてくれます。
ただし、漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、漢方A Iを利用した「オンライン漢方相談」を行っていますので、こうした相談窓口を利用して、専門の薬剤師に相談してみるといいでしょう。自分に効く漢方と出会いたい、お手頃価格で不調を改善したい、という方にぴったりです。
今日からぐっすり就寝
忙しく生活する現代において、不眠症になる人がとても多いといわれています。まずは緊張状態から解きはなたれることが、不眠症改善の最初の第一歩です。
ご自分の生活を今一度見つめ直し、今回ご紹介した方法を参考にリラックスする時間を作ってみましょう。心おだやかにリラックスできれば、きっと今夜から少しずつ、改善していく実感を得ることができるでしょう。
【監修者】
西林 聡裕
1981年千葉県生まれ。薬学部卒業後、調剤薬局にて薬剤師として従事し、店長、管理薬剤師などを経験。その後、人々に合う真の健康を模索するため医療業界を多面的に活動。所有資格は、研修認定薬剤師、漢方薬・生薬認定薬剤師、公認スポーツファーマシスト、日本抗加齢医学会指導士、NR・サプリメントアドバイザーなど多数。現在、既存の医薬品だけでなく、日本古来の漢方薬から最新のサプリメントまで幅広い知識で各々に合う体調改善を提案し活躍中。
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