「お尻の筋トレ」がメリハリボディづくりの秘訣!大臀筋を鍛えて美尻に
- 2021年01月22日
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魅力的なお尻作りに筋トレが欠かせないワケ
メリハリのあるボディシェイプの柱となるのはお尻です。美尻トレーニングが人気なのも、お尻の形ひとつでボディラインの印象がガラリと変わってしまうからです。美尻と言われると、「キュッと引き締まり、グッと上がったお尻」をイメージするかと思います。しかし、忘れてならないのは、ボリュームです。美しい丸みを作るには、適度なボリュームが必要だからです。ボリュームのないお尻では、ボディシェイプにメリハリをつけることができません。
ただし、体脂肪でボリュームを出すとタレが進行してしまいます。つまり、美しい丸みのあるお尻を作るには、体脂肪ではなく、筋肉でボリュームを出す必要があるということです。そこで鍛えたいのが「大臀筋」という筋肉です。この筋肉はアウターマッスルと呼ばれる、お尻の表層にある大きな筋肉です。ヒップアップ効果がもっとも高い筋肉のため、美尻トレーニングのメインターゲットとされることが多い部位です。
アウターマッスルは筋トレで直接的に刺激を与えやすいため、ほかの筋肉よりも鍛えやすいという特長があります。そのため、じつは、お尻をキレイにすることはほかの部位をキレイにすることよりもずっと簡単。そして、結果も早く出やすいのです。
また、大臀筋は体の中でも2番目に大きな筋肉のため、大臀筋を増やせば基礎代謝も効率的に高めることができます。注意したいのは、食事制限だけのダイエットをしている人です。ダイエットして体重が落ちたものの、お尻がペタンコになり、ボディラインにメリハリがなくなってしまった……。または、お尻がタレてしまった……。そんな人は、筋肉作りに必要な栄養が不足して、お尻の筋肉が急激に減ってしまったことが考えられます。
美しいお尻をつくればスポーツパフォーマンスもアップする
お尻の筋肉を鍛えることのメリットは、ボディシェイプが美しくなることだけではありません。トレーニングコーチの間では『ケツ(尻)を制する者は世界を制す』という言葉があるくらい、お尻はスポーツパフォーマンスを上げるうえで重要な部位です。お尻は体重を支えるうえでもっとも大切な筋肉だからです。そして、ほとんどのスポーツはお尻の筋肉からの出力によって成り立っているので、お尻の筋肉を鍛えれば体の動きは安定し、スポーツパフォーマンスがアップするというしくみです。
たとえば、ランニングをするときお尻の筋肉がしっかりついていないと走りにブレが生じてしまいます。すると着地時の安定性が失われて、スピードが出せないばかりか、ケガをするリスクが高まります。
また、美しいお尻をつくるうえで必要な筋肉は大臀筋だけではありません
大臀筋を鍛えてボリュームのあるお尻を作る
ここからは、メインターゲットである大臀筋と中臀筋を鍛えることができる筋トレをご紹介していきます。すべての筋トレが美尻作りに欠かせないお尻以外の筋肉も同時に鍛えることができる高効率なものばかりです。分割して行ってもいいので、1日1回行えば、短期間で理想のヒップラインを作ることができるはずです!
スクワットハンズアップ
10~20回×2~3セット
両脚を肩幅よりやや広めに開き、つま先は前に向けて立つ。背すじを伸ばし、肩の力は抜いてリラックスする。
両手を前に伸ばし、背すじを伸ばしたまま、尻を突き出すようにしながら、太モモが床と平行になるくらいまで腰を落とす。ヒザがつま先より前に出ないように。
ワイドスタンススクワット
10~20回×2~3セット
両脚を肩幅の1.5~2倍の広さに開き、つま先を45°外側に向けて立つ。背すじを伸ばし、両手は胸の前で組む。
背すじを伸ばしたまま、尻を突き出すようにしながら、太モモが床と平行になるくらいまでゆっくりと腰を落とす。ヒザとつま先の向きを合わせて、カカト重心で行おう。
シコスクワット
3秒キープ
5回×2~3セット
両脚を肩幅の1.5~2倍の広さに開き、つま先を45°外側に向けて立つ。背すじを伸ばし、太モモが床と平行になるまで腰を落とし、両手を両ヒザの上に置いてスタンバイ。
軸足にしっかりと体重をのせて、その勢いで反対側の脚を振り上げる。振り上げた脚を下ろしてスタンバイの姿勢に戻り、3秒キープする。左右交互に繰り返し行う。
ラテラルスクワット
5~10回×2~3セット
両脚を肩幅の1.5~2倍の広さに開き、つま先を正面に向けて立つ。背すじを伸ばし、両手は胸の前で組む。
片脚に体重をかけ、尻を突き出すようにしながら、もう一方のヒザを伸ばしたまま太モモが床と平行になるまで腰を落とす。スタートポジションに戻り、反対側も同様に行う。
ヒップエクステンション
左右交互に各10~20回×2~3セット
両手は肩幅、両脚は腰幅に開き、四つん這いになる。背すじを伸ばし、ヒザと足首は90°に曲げて、つま先を床につける。
ヒザと足首は90°に曲げたまま、カカトを押し出すように片脚をゆっくりと真上に持ち上げる。片脚をゆっくりと下ろし、ヒザを床につける寸前で止める。この動きを繰り返す。
シェル
20~30回×2~3セット
横向きに寝て、股関節とヒザを約60~90°に曲げる。下側のヒジを曲げて頭を支え、上側の手は床につけてバランスをとる。
両方のカカトをつけたまま、上側の股関節を開く。このとき体が後ろに倒れないように、腹筋に力を入れて骨盤を安定させること。大臀筋の収縮を感じたら元に戻す。
フロアレッグリフト垂直
左右各10~20回×2~3セット
横向きに寝て、下側のヒジを曲げて頭を支え、上側の手は床につけてバランスをとる。上側の脚をやや斜め後ろへ引き、足首は曲げてつま先を床に向けてスタンバイ。
上側の脚を床と垂直になる方向へゆっくりと上げる。中臀筋の収縮を感じたらゆっくりと下ろし、下側の足につくギリギリ手前で止めて再び上げる。この動作を繰り返す。
フロアレッグリフト水平
左右各10~20回×2~3セット
横向きに寝て、下側のヒジを曲げて頭を支え、上側の手は床につけてバランスをとる。上側の股関節を90°に曲げて、脚をまっすぐ前へ伸ばしてスタンバイ。
前に伸ばした上側の脚を、そのまま真上にゆっくりと持ち上げる。尻の筋肉の収縮を感じたらゆっくりと下ろし、床につくギリギリ手前で止めて再び上げる。この動作を繰り返す。
スタンディングヒップアブダクション
左右各20~30回×2~3セット
両手は腰に置き、背すじを伸ばしてまっすぐ立つ。片脚をやや斜め後ろへ引き、足首を曲げてスタンバイ。
斜め後ろへ引いた脚を、真横へゆっくりと持ち上げる。持ち上げたら、ゆっくりとスタートポジションに戻し、足を床につけないで再び持ち上げる。この動作を繰り返す。
ステップアップ
左右各10~15回×2~3セット
背すじを伸ばして、両手は腰に置く。片脚を台にのせて体重をかけてスタンバイ。肩、腰、後ろ脚のヒザ、カカトは一直線に。
台にのせた脚の中臀筋と大臀筋を使って体を持ち上げ、後ろ脚を前に振り上げ股関節とヒザを90°に曲げる。再びゆっくりとスタートポジションに戻り、この動作を繰り返す。
<監修>
澤木一貴(さわきかずたか)
パーソナルトレーナー。パーソナルトレーニングジム「SAWAKI GYM」代表取締役。1991年から、大手フィットネスクラブにてトレーニング指導を開始。その後、整形外科病院にてスポーツトレーナー課主任を歴任、メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者からトップアスリートに及ぶ、幅広いクライアント層へのトレーニング指導を経験する。現在は新宿区早稲田にパーソナルトレーニングスタジオをかまえ、指導にあたるかたわら、メディアや講演会を通じて健康情報を発信している。「1日3分 痩せトレ」(枻出版社刊)、「ランナー筋トレ」(枻出版社刊)、「衰えた体がよみがえる 最高最善の運動」(大和書房)など、監修・著者本も多数刊行している。
SAWAKI GYM⇒https://sg-personal.com/
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