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削るのではなく、足す美しさを。美尻トレーナー・アミンカレダさん|トレーナー探訪

フィットネス業界を支えるトレーナーを訪問して、仕事へのやりがいやトレーニングへのこだわりをインタビューする連載企画「トレーナー探訪」。

第5回は、「日本一の美尻」で有名な女性専門ボディメイクトレーナー、アミンカレダさんです。どうしてお尻のトレーニングが大切なのか。そして、「美しさ」とは何なのか。自身の経験を通して、世の中の女性に伝えたいことを伺いました。

ボディメイク大会2冠!メディアでも人気の美尻トレーナー

元々会社員だったアミンさんは、女性らしい身体を追求するボディメイクの大会「Fitness Angel」に出場し、グランプリを獲得。その後トレーナーへと転身しました。

お尻は結果の出やすい部位。丸みを帯びた「桃」が理想の形

実際にお会いしてみると、お尻のラインの美しさに本当に目を奪われました

お尻というのは、女性が鍛えると一番目に見えて分かりやすいんですよ。もともと女性にとって脂肪がつきやすい部位ですし、それを生かして筋肉も付けて「デザイン」する。丸くきれいに上がって見えるように、重点的にお尻をトレーニングしています。

では、お客様にも重点的にお尻のトレーニングを?

はい、ただ必要があればもちろん上半身もトレーニングしますし、お客様によってトレーニングメニューは変えています。「ちょっと裏モモが固いな」と思ったらコンディショニングを入れたり、ストレッチやウォーミングアップもしますね。エクササイズをするにあたっては、「可動域」がすごく大事なんですよ。どこかが凝り固まっていると体がエラーを起こしてしまうので、解消してから入るようにしています。

「いいお尻」の定義って何なのでしょうか……?

人によってトータルのバランスがあるのでさまざまですが、お尻の上部から筋肉がついて、桃のように丸くプリっとしたお尻がいわゆる「美尻」なんじゃないかと思いますね。

細ければ細いほどいい、と思っていた時期がありました……。

私もトレーニングに出会う前はそこに捉われていて、とにかく細いデニムを履きたいとずっと願っていましたね。有酸素運動ばっかりやって、体重を落としまくれば何となく体のラインがよくなるんじゃないかって……。でも、トレーニングに出会ってお尻の形が変わってからはタイトスカートもかっこよく着こなせるようになりましたし、体のラインを出してもそんなに抵抗がなくなりましたね。

「お尻」が人生を変えてくれた。トレーニングにたどり着いた苦い経験とは

アミンさんは、「Fitness Angel」でのグランプリ獲得をきっかけに、トレーナーになられたんですよね。

2017年と2018年の大会に出場して、2年連続でグランプリを獲得させていただきました。トレーナーの仕事に興味を持ったのは、1回目の大会の後ですね。NSCA-CPTというパーソナルトレーナーの資格があるんですが、独学で勉強して合格。その後、都内の女性専門パーソナルジムでの勤務を経て、今はフリーとして活動しています。

そうだったんですね!トレーニングをしようと最初に思ったきっかけは何だったのですか?

もともと、本当に普通の女の子でした。何回もダイエットを繰り返して来たんですけど、最初の経験が中学2年生だったんですよ。ほとんど食べないダイエットで158センチなのに39~40キロまで体重を落としてしまって、少し拒食っぽかったし、生理も止まってしまいましたね。お昼はレタスのポン酢がけとか、夜は豆腐に納豆、みたいな生活でした。第二次性徴でふっくらした体になるのが怖かったんですよね。

そんな経験があったのですね。

でもずっとは続かないので、今度はドカ食いの時期が来るんです。過食や拒食のようなことを繰り返して、20代半ばの時には料理教室に通っているときに倒れた経験もあるんですよ。きっと鉄分などが足りていなかったんでしょうね。そんな中、ある日行った健康診断で医者に「健康的な食事をして運動してください」と言われて始めたのが、トレーニングだったんです。

細さ、というものを追求していたからこそなんでしょうね。

自分の体型を異様に気にしてしまっていましたね。完璧主義なところもあって、「こうじゃなきゃいけない」と思い詰めていたところもあると思います。でもトレーニングやコンテストに出会ってからは、大きいとコンプレックスに感じていた自分のお尻が武器になっていったんですよ。そういう意味では、お尻で本当に人生が変わりましたね。

「今の自分」を生かす!アミンさんの体作りの”流儀”

トータルバランスが重要。「足して」作る美ボディの秘訣

アミンさん自身がトレーニングをする上で、今こだわっていることはありますか。

お尻で人生が変わったといいましたが、背中や胸など上半身も含めて全身トータルで鍛えることは大事にしています。例えば肩でいうと、お尻と同じくらいの幅があると「砂時計」のように見えて美しいとされていますし、相対的にウエストもくびれて見えるんですよ。食事で削るのは限界があるので、体でボリュームもつけていかないといけない部分も出てくるんですよね。

ボリュームをつけるという発想はなかなか出てこないかもしれませんね。

姿勢でも見え方は変わるので、上半身は大事です!気にしている部分ばかりやらなきゃと思いがちなんですけど、上半身を鍛えてよくなった人もたくさんいます。中には「肩幅が広くなるのは嫌だ」という方もいらっしゃいますが……やり方次第で、肩の存在感を増すことなく鍛えていくことは出来るとお伝えしています。こうしたコミュニケーションはとても大事にしていますね。

お話を聞いていると、体重の軽さや細さだけじゃないなと改めて思います。

筋肉の方が重いので、体重は本当にただの数字ですよね。粘土細工のように、必要なところに筋肉をつけてデザインすればいいと思っています。よくお客様にも「体重が増えちゃって……」と相談されるんですけど、水分の変動もあるので、1キロくらいでは気にしないでくださいって答えていますね。脂肪ってそんなにすぐには合成されないんですよ。あと、プロテインを飲むとムキムキになると思われている方もまだまだいらっしゃいます。そういった点も含めて、発信していかなきゃいけないなと思っています。

正しい知識を持つことは大事ですね。ちなみに、食事についてはどんな指導をされていますか?

体を絞るとなると糖質を減らしがちな方もいますが、トレーニングで使われる大事なエネルギーになるのでしっかりとってくださいと言っていますね。私も糖質をとりつつ、しっかりタンパク質を取り入れています。ただ、大事なのはお腹の声に耳を傾けるということですね。空いてなかったら食べないときもありますよ。「三食きっちり食べましょう」と刷り込まれている部分もありがちですが、私はお客様には「お腹が空いたら食べましょう」と指導していますね。

自分らしさを受け入れて人生を楽しむ。一つの価値観に縛られない大切さ

アミンさんのお話は、ご自身も苦い経験をしているからこそ共感が出来たり、胸に刺さるものがあるのではないかと思いました。

健康とかライフスタイルを崩してまで身を削るダイエットはみなさんにもしてほしくないですね。かといってトレーニングばっかりやる人生も私はちょっと違うかなと思うんです。あくまで体を整えるツールなので、程よく自分の生活スタイルに組み込んで、人生を楽しんでほしいですね。ファッションも楽しみつつ、食事などは無理なくコントロール出来たらいいんじゃないかと思います。

ボディメイクは「アートの要素が強め」という言葉もおっしゃっていましたよね。

骨盤の形って横に広い人もいれば縦に広い人もいて、それぞれみんな違うんですよ。だから人によって鍛え方も変わるし、ゴールは一つじゃないんですよね。私のお尻のフォルムだけが理想の形でもないと思っています。自分らしさを追求する良さがボディメイクにあるという意味で、「アート」だと考えていますね。人と比べてもいけないし、自分の良さを引き出すツールがトレーニングですね。

数学のように正解は一つではなく、芸術のように人によって正解はさまざまということですね。

体が細い人が必ずしも悪いと言っているわけでないし、ラテン系の方のようにボリュームがあっても素敵。一つの価値観に捉われないことが大事かなと思っています。自分自身もトレーニングを通して「美しさの基準」が変わっていきました。何が自分に合うか、ということが大切だということに気づけたので、本当に奥が深いですよね。

最後に、YOLO女子に向けて一言お願いします。

今の自分も、体についている脂肪も、まずは全部受け入れてみてほしいなと思います。そして粘土をつけるように足し算していく。実は日本人女性は、減らすより足した方がうまく体のラインが作れる方が多いので、怖がらずに食べて運動しましょう。今はインターネットなどにもいろんな情報があるので、とにかく試して楽しんで続けていれば必ず実を結ぶことができます。一緒に頑張りましょう!

アミン カレダ

1990年、東京都生まれ。2017年・18年に行われたボディメイクの大会「Fitness Angel」 で2年連続グランプリ。パーソナルトレーナーの認定資格であるNSCA-CPTを取得し、現在は フリーランスのボディメイクトレーナーとして活躍中。TV・メディア出演多数。バングラデシュとのハーフという日本人離れした外見とは裏腹に、瓦割りを趣味とし15枚を割る。他にも日常的に本をよく読み、SF・推理小説・哲学書を読破するなど知的な面も併せ持つ。
Instagram → khaleda.amin

 

その他の「トレーナー探訪」はこちらから。

連載「トレーナー探訪」

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久下 真以子

YOLO / コンテンツディレクター

久下 真以子

現役のアナウンサーでスポーツライター(専門はパラリンピック、野球、サッカー)。トレーニング好きが高じてYOLOメンバー入り。夢はベストボディ出場とフルマラソン完走。欲しいものはウエストのくびれ。猫と一緒に暮らす30代女子。

久下 真以子の記事一覧

現役のアナウンサーでスポーツライター(専門はパラリンピック、野球、サッカー)。トレーニング好きが高じてYOLOメンバー入り。夢はベストボディ出場とフルマラソン完走。欲しいものはウエストのくびれ。猫と一緒に暮らす30代女子。

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