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筋力アップに貢献!「ビタミンD」を効率的に摂って強く美しい体に!

骨や筋肉。運動機能の強化に欠かせない!

ビタミンDと聞いても、ピンと来ない人も多いのでは?ビタミンAやビタミンCなどに比べると、あまり話題にのぼらない栄養素ですが、ビタミンDだって体づくりに欠かせません。

特に女性は加齢とともに骨が弱くなりがち。そこで重要な働きをするのがビタミンDです。ヨーロッパでは休日に公園や海辺で日光浴をする姿をよく見かけますが、この習慣もビタミンDと深く関わっているんです。その働きとは…?

ビタミンDの働き

1.カルシウム、リンの吸収をサポート

ビタミンDは、カルシウムやリンの吸収をサポートし、丈夫な骨をつくり、維持するのを助ける働きがあります。また、血中カルシウムの濃度を高めることで、カルシウムが骨や歯に吸着し、成長促進や骨密度アップに貢献します。

2.血中カルシウム濃度をコントロールする

人間の体にあるカルシウムのうち約99%は骨にあり、残りの約1%は血液や筋肉に含まれています。ビタミンDは、血中のカルシウム濃度をコントロールする働きを担っており、カルシウムの摂取量が減ると骨に含まれているカルシウムを血液中に放出させ、また血液中のカルシウムが十分にある場合は、骨にカルシウムを吸着させるといった具合に調整しています。

カルシウムは筋肉運動に欠かせない栄養素なので、血中カルシウム濃度をコントロールするビタミンDは、スポーツやトレーニングにおいても重要な働きを担っているということになります。

3.筋肉を増強する

以前から筋肉とビタミンDの関係は認められていましたが、近年の研究でビタミンDが筋肉を増強させることがわかってきました。筋肉中にはビタミンDのレセプター(受容体)があり、ビタミンDを取り込んで結合すると筋肉中のタンパク質合成が促進されるという仕組みです。

筋トレによって筋肉のタンパク質合成が促されるタイミングでビタミンDを補給すると、筋肉の強化アップが期待できるというわけです。

4.免疫力を強化する

ビタミンDは免疫バランスを整える働きがあることが判明し、注目を集めています。ビタミンDは紫外線を浴びることで体内でも合成できます。月ごとの血中ビタミンD濃度を調べた研究結果によると、日照時間が長い8月は体内のビタミンD濃度が最も高く、日照時間が短い2月はビタミンD濃度が最も低くなっていたそう。

2月はインフルエンザの発症率がピークになる時期です。このことからも、ビタミンDが免疫に関わっていることがわかるでしょう。アレルギー性鼻炎や花粉症の改善も期待できます。

5.血管を健やかに保つ

血管の内外にもビタミンDの受容体が存在しているため、動脈硬化、血管を健やかに保つ効果や高血圧の改善も期待できます。もちろん、ビタミンDは薬ではないため、降圧剤のように血圧が下がりすぎることもありません。

ビタミンDが不足すると…

ビタミンDの不足や摂取量については、研究者によって意見が分かれています。

日本の「改訂食事摂取基準2015年版」では、成人から高齢者までが5.5μg/日となっていますが、米国やカナダにおけるビタミンDの推奨量は、成人で15μg/日、70歳以上で20μg/日。中国では成人では10μg/日、65歳以上で15μg/日。日本における推奨量を大きく上回っています。

一般住民を対象とした研究によっても、血中ビタミンD量が25ng/ml以下で骨折する確率が有意に増加するという報告があり、またビタミンDの摂取推奨量を25~50μgと提言している研究者もいることも考え合わせると、日本人の多くはビタミンDが不足している可能性も…。

ビタミンDが不足すると、カルシウムを強化したとしても骨への吸着がスムーズに行われず、骨がスカスカで折れやすくなります。

骨は毎日少しずつクラッシュアンドビルドを繰り返しているので、若いうちは大丈夫と思っていても、土台となる骨づくりの力が弱ければ、30代で骨粗しょう症予備軍となるケースも増えています。

ビタミンDの不足が長期間に渡って続くと、筋肉や血管でのタンパク質合成がスムーズに行われなくなり、筋力低下や動脈硬化などのリスクが高まります。

免疫力が低下して風邪やインフルエンザにかかりやすくなるケースもあるので、タンパク質もカルシウムも強化しているのに、虚弱で筋肉もなかなかつかない…という人は、ビタミンDに意識を向けてみるとよいかもしれません。

また、ビタミンDは、食事で摂るだけでなく、太陽を浴びることで体内で産生することも可能。日照時間が短いヨーロッパでは、経験的に健康管理のために休日に日光浴をする習慣が根付いています。

しかし、夏の日差しが年々強くなり、UVクリームや帽子、日傘などで紫外線を完全カットする人も増え、その結果、ビタミンD不足に陥るケースが急増!隠れビタミンD不足による骨粗しょう症や筋力低下、免疫力の低下が心配されています。

特に妊娠中から紫外線を避け続けたため、赤ちゃんや子どもの体でもビタミンDをつくる力が低下する傾向が増えているという調査結果も。家でゲーム遊びをする子どもが増え、外遊びが減ったことも、ビタミンD産生力低下を加速しているようです。

また、アレルギーを恐れて離乳食期に魚を与えなかったことから、ビタミンDが欠乏し、骨、筋肉を作る力が弱くなったり、免疫力が低く、ドライスキンやアトピー性皮膚炎を発症する子どもも増えているのだとか…。妊娠中は、食事でのビタミンD強化だけでなく適度な日光浴も行いましょう。

ビタミンDをつくるために必要な日光浴の時間は、地域、季節によって異なりますが、夏は木陰で30分程度、冬は1時間程度が目安とされています。ガラスは紫外線を十分通さないので、ガラス越しの日光浴は効果的ではありません。屋内で過ごすことが多い人、夜勤で太陽に当たることが少ない人は、食事での補給を十分に行う必要があります。

脂溶性ビタミンであるビタミンDは体内に蓄積されるのが特徴。サプリメントで強化する場合は、過剰症に注意しましょう。過剰摂取によって骨からカルシウムとリンが大量に溶け出すと、血中カルシウム濃度が高まり、腎臓や筋肉に付着し石灰化が進みます。

腎結石を引き起こしたり、吐き気や食欲不振、体重減少などの不調が起こります。できるだけ、サプリメントなどに頼らず、食事での摂取をこころがけましょう。

ビタミンDを含む主な食材

ビタミンDは主に魚介に多く含まれており、100gあたりのビタミンD量は、しらすが61μg、イワシ丸干しが50μg、いくらが44μg、鮭が33μg、うなぎが19μg、マグロのトロが18μg、卵黄が6μgとなっています。

他にも、サンマやヒラメ、カレイ、イサキやタチウオ、サバ、キクラゲや干しシイタケなどの乾物のキノコにも含まれています。

ただし、乾物の場合、重量が軽く、一度にたくさん摂るのは困難。煮物、炒め物などに少量ずつ、こまめに取り入れるのがおすすめです。

ビタミンDの効果的な摂り方

ビタミンDを強化するには、魚を食べるのが鉄則。日頃からこまめに魚料理を取り入れましょう。魚は料理が大変…と思う人は、しらすや刺身、サバ缶などを活用するのがオススメ。外食でも煮魚や刺身、焼き魚定食をチョイスすれば、無理なくビタミンDを補給できます。

ビタミンDはカルシウムと一緒に摂ることで、骨の強化、運動パフォーマンスアップにつながるので、小魚やサバ缶で摂るのはとても理に叶っています。また、ビタミンDは脂溶性なので、油と一緒に摂ることで吸収効果が高まります。

その点でも、脂が乗ったサバやマグロ、サンマ、適度に脂質を含むイクラなどの魚卵も吸収効果の面では問題なし。無理に調理油を加えなくても、スムーズに吸収されます。

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YOLO 編集部

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フィットネス、スポーツ、ヘルスケア、食、旅などをテーマに、毎日を楽しく前向きに生きるためのコンテンツをお届けします。

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