フルマラソン初心者は練習3ヶ月で完走できる?基本フォーム&ストレッチ|マラソン初心者の挑戦
久下 真以子
- 2021年10月31日
「一度はフルマラソンに挑戦してみたい!」そう思うランニング初心者は多いはず。でも、フルのハードルは高いし、どうせなら短期間で効率的に練習する方法があれば知りたいですよね。そこで、編集部員が「3ヶ月の練習でフルマラソンを完走できるか?」という挑戦を決意しました!
Index
ランニングコーチの牧野英明さんに聞いた!
フルマラソン3ヶ月チャレンジに向けて指導をお願いするのは、ランニングコーチの牧野英明さんです。学生時代は陸上部に所属。大学卒業後はアパレルブランド「BEAMS」で働くかたわら、ランニング指導の資格を取得しています。自身もフルマラソンで2時間49分1秒(!)の自己ベスト記録を持つなど、「オシャレ&速い」を両立する素敵ランナーなんです。
リアルなラン初心者・久下がチャレンジ
そして、挑戦者はYOLO編集部員の久下。じつはスポーツのなかで一番嫌いだったランニング(中学時代のマラソン大会は仮病で辞退)を、大人になってからダイエットのために開始するというリアル初心者。ハーフマラソンの経験はあるが、記録はたしか2時間40分くらい……(あ、牧野コーチがフル完走しちゃうわ)。いつかフルマラソンに!と思いつつも、ハードルが高く今に至ります。
結論、“3ヶ月で完走”は可能です!
牧野コーチいわく、「完走」を目標にチャレンジするのであれば、初心者でも3ヶ月の練習で十分達成可能とのこと。そうなんだ!とちょっとテンションが上がったわけですが、「でも、しっかりと計画を立てる必要がありますね」と牧野コーチ。何となく走り始める前に、まずはどんな練習が必要なのかを知るところからはじめます。
フル完走のコツは「いかにラクをするか」
「ランニング=根性」と思いがちですが、牧野コーチいわく、じつはフルマラソンは「いかにラクをするか」が大事。そこで今回は、ケガや疲れを避けるための正しいフォームを教えていただきます!
ランニング初心者はまずフォームチェックから!
早速、久下のフォームを牧野さんがチェック!改善すべきところは、以下の3つでした。
上体を前傾にする
上体が直立になったり猫背になったりしているのは、脚の力だけで進んでしまっている証拠。牧野コーチのフォームを横から見るとよくわかるとおり、上体は“まっすぐな板のイメージ”を保ったまま前傾にすることで、推進力を得ることができます。
実際に意識して走ってみると、「おっとっと……!」と自然に脚が地面についてしまいます。が、これが「自然に脚が前に出る」ためにとても重要。フルマラソンは、この「おっとっと」の連続なのです。
脱ラン初心者フォームポイント
- 脚は前に出そうとするのではなく、自然に地面に着地する意識を持つ
- 耳・肩・腰・足が一直線になるように意識する
肩甲骨を後ろに引く
次に、じつは肩甲骨が脚の動きと連動しているのがポイント、と牧野コーチ。よく「腕を振る」といいますが、これは肩甲骨を動かすためのものなのです。
走るときは腕を前に出すのではなく、肩甲骨を後ろに引くようにしましょう。また、このときヒジを意識し、「下に落とすイメージ」をするのがおすすめ。こうすると自然に腕を振ることができ、ラクに走れます。
脱ラン初心者フォームポイント
- ヒジを下に落とすようなイメージで肩甲骨を引く
- 胸を開くと肩甲骨を引きやすくなります
着地はカカトではなく足裏の真ん中で
カカトから着地する、というのもラン初心者にありがちなフォームです、と牧野コーチ。久下もまさしくそうでした。カカトから着地してしまうと、せっかく前に進もうとしている力がムダになってしまい、ラクに走れません。また、脚への負担も大きくケガや痛みの原因になるんだとか。うーむ、身に覚えが……。
正しいフォームは、足の裏の真ん中から着地すること。こうすれば、これまで紹介したやや前傾、腕の振りによって生まれる“前に進む力”を効率よくスピードに変えることができます。やってみると、なるほど!ラクに走れる気がしてきました!
脱ラン初心者フォームポイント
- 空気の入ったボールが跳ねるようなイメージで着地する
ランニング練習に取り入れたいストレッチメニュー
正しいフォームで走るためには、ランニング前に行うストレッチも大事です。体をしっかり、スムーズに動かすためのおすすめストレッチメニューを覚えましょう。
肩甲骨まわし
肩に手をつけて、大きく回します。前回し、後ろ回し、交互回しをそれぞれ10回ずつ行いましょう。
股関節ストレッチ
両脚を前後に開き、手をヒザ下から通して足上につけます。この状態で、お尻を回すようにして股関節をストレッチ。左右10回ずつ回したら、反対側の脚も行いましょう。
片脚立ちバランス
お尻の筋肉に刺激を入れて、ランニング時の体の横ブレを防止するエクササイズです。
片脚で立ち、反対の脚を斜め後ろに10回引きましょう。左右両方行います。
3ヶ月の練習で最初の2週間にするべきことは?
フルマラソンまでの3か月。短いようで長いこの期間、はたしてどんなことをしていけばいいのでしょうか?
まずは1時間走れるようになる
どんなペースでもいいので、まずは1時間走ることに慣れましょう。慣れてきたら、10分に1回ダッシュを入れると心肺機能を向上できます。ダッシュのペースは、全速力の8割くらいを目標にするのがおすすめ。
走る頻度は毎日じゃなくても構いませんが、中3日は空けないようにするのがベター。1時間走るのがしんどいときは、短くしてもかまいません。
大事なのは「習慣化」
ランニングで大事なのは「習慣化」です。コツは、朝ラン派ならランニングウエアのまま前日の夜に寝てしまうこと、夜ラン派ならお風呂の前に走ってしまうことです!5分でもいいから時間を作って、歯磨きやお風呂と同じように日常のルーティンにしましょう。
なるほどー!正直、ハードな練習メニューを課されるのではないか……と心配していましたが、無理のないペースで徐々に、習慣化していくことが大事なんですね。フォームも見直すだけで違いを実感できたし、漠然とした目標がちょっとクリアになった気分です。
次回のレッスンでは、成長した姿を見せられるのか?しばらくランウエアで仕事しながらがんばりたいと思います。乞うご期待!
シーユー!
- Brand :
- YOLO
- Credit :
- 撮影:樋口勇一郎
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Profile
YOLO / コンテンツディレクター
久下 真以子
現役のアナウンサーでスポーツライター(専門はパラリンピック、野球、サッカー)。トレーニング好きが高じてYOLOメンバー入り。夢はベストボディ出場とフルマラソン完走。欲しいものはウエストのくびれ。猫と一緒に暮らす30代女子。
現役のアナウンサーでスポーツライター(専門はパラリンピック、野球、サッカー)。トレーニング好きが高じてYOLOメンバー入り。夢はベストボディ出場とフルマラソン完走。欲しいものはウエストのくびれ。猫と一緒に暮らす30代女子。