リンパマッサージをおうち時間の新習慣に!むくみ知らずの軽やかな体へ
YOLO 編集部
- 2021年11月09日
「家にいる時間が増えて、脚のむくみがひどくなった」「テレワークで一日中イスに座っているので、お尻がたるんできた……」このようなお悩みをお持ちの人は、もしかしたらリンパの流れが滞り、体がむくんでいるのかもしれません。筋肉の凝りや運動不足、過度なストレスなどによって滞るリンパの流れがよくするための方法を紹介します。
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リンパマッサージはむくみケアに有効!
今回は、パーソナルリンパケアリスト資格をお持ちの薬剤師である西里さんに、むくみに効果的なリンパマッサージについて聞きました!
まずは、リンパの役割やリンパマッサージの効果についてご紹介します。
そもそもリンパの役割とは?
リンパとは、血管のように全身に張り巡らされた「リンパ管」と、その中を流れている「リンパ液」、リンパ管の中継地点である「リンパ節」の総称です。
リンパには、体内の老廃物や余分な水分などを運んで排出する働きがあります。
また、リンパ液は血液と異なりゆっくりと流れているため、滞りやすいことが特徴です。とくに、以下のような要因があるとリンパの流れを滞らせる原因になるといわれています。
リンパが滞る主な原因
- 冷え
- 筋肉の凝り
- 運動不足
- 過度なストレス
- 加齢
- 体を締め付ける衣服
リンパの流れが滞ると、むくみや肩凝り、肌のたるみ、しわなどにつながる可能性があります。
リンパマッサージで得られるメリットは?
リンパマッサージによってリンパの流れがよくなると、次のような効果が期待できます。
- 筋肉がほぐれる
- 老廃物が除去される
- 新陳代謝がアップする
- リラックスできる
このような効果は、むくみの解消や発汗促進、痩せやすくなるなどの、体のうれしい変化につながります。せっかくのおうち時間に、ぜひリンパマッサージを取り入れて、むくみのない軽やかな体を目指していきましょう。
リンパマッサージの正しいやり方
今回は、とくにむくみがちな下半身のリンパマッサージをご紹介します。
リンパマッサージでは、リンパの流れに沿って、体の末端から各リンパ節に向かって優しくマッサージすることが基本です。
おへそより下のリンパ液は、最終的には鼠径部(そけいぶ=脚の付け根の前側)にある鼠径リンパ節に向かって流れます。そのため、最後は鼠径部に向かってしっかりとマッサージすることがポイントです。
脚のリンパマッサージ
両脚のリンパ液は、足先からヒザ裏にある膝窩リンパ節(しっかりんぱせつ)を経由して、鼠径リンパ節に流れます。そのため、マッサージの始めに鼠径部やヒザ裏のリンパ節をほぐして、リンパの流れを促しましょう。
また、手指にジェルやマッサージオイルをつけて行うと、すべりがよくなり皮膚を摩擦から守ることができます。
脚のリンパマッサージのやり方
- 鼠径部を、気持ちいいと感じる程度に両手の指先で押しほぐす
- 左右のひざ裏も同様に、気持ちいいと感じる程度に両手の指先で押しほぐす
- 片脚ずつ、足先からひざまで両手全体を使ってさすりあげ、ひざ裏に流し込む
- 片脚ずつ、ひざ上から鼠径部に向かって、両手全体を使って太ももをさすりあげる
お尻のリンパマッサージ
お尻は筋肉がかたくなりやすく、冷えやすい部位です。
とくに仙骨(せんこつ・背骨の下、おしりの真ん中あたりにある骨)のまわりはリンパ液が滞りやすいです。しっかりとケアしていきましょう。衣服の上から行っても構いません。
お尻のリンパマッサージのやり方
- 両手の小指の側面で、おしりの外側から内側に向かって、トントンとチョップするように筋肉を叩きほぐす。
- 手をグーにして、おしりの真ん中あたりをグリグリほぐす。
- おしりの中央に両手のひらをあてて、両サイドにスライドさせ、そのまま鼠径部に流し込む。
むくみの改善には漢方もオススメ
頑固なむくみを改善するためには、専門家に相談して漢方薬を取り入れることもオススメです。
むくみは体内の水分がうまく排出されないことが原因と考えられています。
漢方では、この体にたまってしまった「水毒」を出すことで、むくみの改善を目指します。実際の医療現場でも、むくみの治療に漢方薬は使われています。
また、漢方薬は体質改善にも効果を発揮するため、慢性的なむくみだけでなく、体のさまざまな不調を根本的に改善します。
漢方薬の3つのメリット
- 一般的に副作用が少ないといわれている
- 体質に合えば高い効果が期待できる
- 体の内側から心と体全体の改善を目指せる
バランスのとれた食事や運動を毎日続けることが難しい場合でも、漢方薬であれば症状や体質に合ったものを飲むだけなので、無理なく続けることができるでしょう。
むくみに悩む方におすすめの漢方薬
漢方では、リンパ液は「水(すい:血液以外の体液)」に含まれます。そこで今回は、体内の「水」のめぐりをよくしてくれる漢方薬をご紹介します。
防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
むくみがあり、太り気味の方にオススメ。水分代謝を促し、余分な水を排出させます。水太りの肥満症の方によく使用されます。肥満に伴う関節の腫れや痛みにも有効です。
五苓散(ごれいさん)
むくみやめまい、口の渇きなども気になる方にオススメ。体の水分バランスを調節して、水分代謝を改善します。
上記のような利水作用のある生薬を含む漢方薬を用いれば、むくみの解消が期待できます。
ただし、漢方薬はその人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がでないだけでなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
最近、話題になっている「あんしん漢方」では、薬剤師などの医療チームがAIを利用し、「オンライン漢方相談」を行っています。こうした相談窓口を利用して、漢方に詳しい薬剤師に相談してみるといいでしょう。
スッキリ美脚でオシャレを楽しみましょう!
むくみ解消でショートパンツやミニスカートを楽しんで
リンパとむくみの関係や、おうちでできる下半身のリンパマッサージについてご紹介しました。
リンパマッサージでは、リンパ節をしっかりもみほぐして、体の末端から各リンパ節に向かってマッサージすることが大切です。体質からむくみの改善を目指したい方は、専門家に相談して漢方薬を取り入れるのもいいでしょう。
これからの季節、大人の女性こそ、タイツなどを履いてショートパンツやミニスカートを楽しむのも素敵ですよね。
ぜひリンパマッサージを生活に取り入れて、むくみのないスラッとした美脚でオシャレを楽しみましょう!
西里美咲(監修)
薬剤師。大学時代は生薬学研究室に所属し、美容成分の研究を行う。卒業後は製薬会社勤務、調剤薬局勤務を経て、現在は3人の子供の育児に奮闘しながら執筆活動中。
自身の妊娠中や産後の不調を、漢方の服用と生活習慣の見直しにより改善できた経験から、漢方やセルフケアの効果を実感し、同じように不調に悩む女性をサポートしたいと考えている。
パーソナルリンパケアリスト資格所有。
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